朝、車で仕事場に来る時、四つ角の交差点で、
右から歩道をテクテク歩いて、前を横切ろうとしている鳩が見えました。
ゆっくり交差点に近づき、鳩が前あたりに来て小さくて見えなくなりました。
ちょっとの間、停車していて飛びあがった感じもなく、とりあえず、
もういい加減大丈夫だろうと思い、左右がよく見える前まで進み、
左からの一方通行なので、左側を確認すると、
歩道の真ん中を堂々と、まっすぐ歩いていく、鳩の背中が見えました。
泰然自若とは、この鳩の事を言うのです。
ところで、大阪の人は、自動車は怖くありません。
轢けるもんなら轢いてみーです。
車を運転していて何度も、えーーー ! と、叫ぶ事が有りました。
片側二車線のど真ん中のセンターライン上を、
こっちに向かって真っ直ぐ自転車が走ってきます。
どうしたらエエの !
本来、信号は無視とかのレベルではなく、
赤、黄、青のルールが、非公式大阪ローカルルールです。
青は、オラオラと、右折左折してくる車に眼を飛ばしながら歩け !
黄は、ゆっくり堂々と歩け !
赤は、邪魔な車を仕方なく、よけながら歩け !
基本、お前が、よけんかい ! です。
そんな人間が自転車に乗るとカオスです。
昔のコンピューターの待ち受け画面の、
意味なく線が走り回っている状態のようです。
あれは、多分、数学的に計算されて動いているのでしょうが、
大阪人の自転車の軌跡を、数学的に解析しようとすると、
現在、世界一のスーパーコンピューターの富嶽でも無理でしょう。
将来、出来るであろう、量子コンピューターでないと出来ないと思います。
以前書いたかもしれませんが、
夜帰る時、大阪の片側四車線有る中央大道りで、赤信号で停車していると、
左側に、自転車に二人乗りしている中坊らしき奴らが、
歩行者の信号が赤になったところで、渡ろうとしていました。
しかし、そのすぐ横の車線には、パトカーがいたのです。
渡りかけた中坊に、パトカーが拡声器で、コラー ! と怒鳴ったら、
フラフラとUターンして、渡るのを諦めていました。
何もかもツッコミ所満載です。
さてここでクイズです、ツッコミ所は何個有るでしょう。
これを考えるだけで、一時間は暇がつぶせます。
また、鳩さんの話に戻ります。
さん付けになってしまいました。
余りにも、堂々とした後ろ姿に感服しました。
兄貴と呼びたいです。
都会のど真ん中で生きていくには、
幾多の修羅場を掻い潜ってきたのでしょう。
あの羽毛の下には、金剛力士像あたりの絵が入っているのでしょう。
頬には、野良猫と闘ったバッテンの傷が有るのでしょう。
次に会う時は、雪駄を履いて、
チャリチャリ音を鳴らしながら歩いているはずです。
その時は、目を合わさないようにしようと。