登山客から次々舞い込む "呆れた110番・119番通報"の中身という記事です。
コロナ禍以降、経験も体力も足りない人たちの事故が増えたんですって、
タクシーを呼べる場所で救助要請を出したソロキャンパー、
「疲れて歩けない」「ライトがつかない」呆れた富士登山客、
台風が来ると分かっていて、
「遭難一歩手前の登山者ばかり」と避難小屋の管理人が言っています。
ビギナーはその認識が欠けがちである。逆にベテランを自認する人たちには、油断や慢心が生じやすく、ともすれば自分の体力や技術を過信してしまうことがある。
と書いていて、ほんとにその通りだと思います。
私は子供の頃、すぐ裏が六甲山だったので、嫌っちゅうほど登っていました。
そして、遠足と言えば六甲山に登らされていました。
阪急電車では、週末になると、
山登りの格好をした中高年がいっぱい乗っています。
登山道も人でいっぱいらしいです。
そして、単独の人も、まあまあ、いるみたいです。
一人で登ると、何が有っても、一人で帰ってくる覚悟が必要です。
それだけに、リスクは複数登山の時の何倍にもなる。
だから、リスクは万が一ではなく、百が一、十が一ぐらいに考えるべきです。
特に、一番重要な足のケガは、擦りむく程度の軽いケガでも、
パフォーマンスにかなり影響し、自分の能力が落ちます。
だからこそ、ケガをしない為の予防策は、
複数登山の時の何倍も準備すべきです。
例えば、テーピング固定の為のいろんなテープを持っておく、
テーピングテープじゃなかっても、普通のガムテープでも無いよりましです。
ガムテープは応急の時の止血の代わりにもなります。
取り敢えず、巻き方が、どうのこうの考えず、
ケガしたところをグルグル巻いて固定するだけで、不安感が減ります。
後は、ここでも書かれているように、自分の慢心が一番のリスクです。
現代の日本では、日常が、安全で楽ちん過ぎるので、
それが基準になってしまっています。
山に入るという事は、安全で楽ちんは全く存在しないと、
自分の頭をリセットしなくてはいけません。
それは、長ーく楽ちんな所で生きて来た人間には、なかなか難しいでしょう。
その上、現代の中高年は、日常の楽ちんな生活のお陰で、
長ーくリスクに会ってきていません。
そして、日頃は暇つぶしで、健康にいい事ばかりやっているので、
あたかも、アベンジャーズの一員になったように勘違いしているでしょう。
たまに、そういう方々が町の中でも発現し、
自分より弱い者を見つけては、大王にでもなったと勘違いし、
マントを翻しながら、御託宣を大声での賜っています。
そんな方々が、山に登るんですから、山からしたら、迷惑千万でしかない。
自分が行く道は、モーセの十戒 の如く、山がひれ伏してくれると思って
いるに違いありません。
或いは、10回でも山に登って、何にも無けりゃ、
100回でも1000回でも大丈夫だと、しっかり高を括ります。
自然は常に変化をし続けていて、前回と同じは存在しない。
毎回、新しいリスクが存在していると考えて対応すべきです。
最近の記事でも、エベレスト登山でも、死亡者が増えているそうです。
温暖化のせいかもしれないとも、言われています。
昔からダメな人の口癖は「こんなはずじゃなかった」です。
一番リスクを考えなかった人の常套句です。
人間なんて、自然界で一番弱い存在と言ってもいい。
それがここまで生き延びたのは、よーくリスク回避を考え続けた結果です。
長生き出来ているのは、たまたま、たまたま、
もう一回、たまたまでしかないんです。