ポートランド日記

米オレゴン州ポートランドでの生活模様

室内暖房のひみつ

2009年04月14日 | アメリカ
かねてから気になっていたことがある。それは自宅である学生寮の部屋が冬の、それも大雪の日にも異様に暖かいこと。

海外の映画等で、冬の室内でも半袖で過ごしているのを見ると、“何て不経済な”“こんな贅沢、あり得ないでしょ!?”と思っていたが、今の自宅がまさにそれ!日が差す日中などはむしろ半袖でも暑いくらいで、窓を開閉して、外気を取り入れて温度調節しなければならない始末。

仕組みは、北海道とかで良く見られる所謂“セントラル・ヒーティング”なのだと思うけれど、部屋の壁に備え付けられている換気口から温風が出てきたためしもない。ただ、風が直接出てこないから、目がシパシパして乾燥したりしないし、あと石油ストーブを焚いたりもしなくていいから、冬なのに部屋の空気がきれいなのは利点で気に入ってる。

で、気になって大学のハウジング・オフィスに問い合わせてみると、確かにセントラル・ヒーティングで、地下のボイラーで暑い蒸気を作り、それを各部屋の壁や風呂場の内外に設置された鉄製のパイプを通って建物全体を温めるという仕組みで、管理人が一括して温度調節しているらしい。なお、我が家は5階建ての5階で、日差しの入る大きな窓もあるため、階下の人たちが暖房を付けて温めた空気が上へ上へと上昇して、この部屋をも温めているらしい。確かに我が家も室温を調節できるバルブがあるのに一度も使ったことがない(今回の照会の結果、部屋にバルブがあることに気づく始末!)

我が家のような古い建物の学生寮は、一括して建物を温めるシステムは経済的なのかも知れないけど、冬でも半袖ってやっぱりゼイタク。しかも、殆どの家ではイマドキ自動洗濯機と共に乾燥機もあって、洗濯物を外に干してるのをまず見たことがないし、食洗器も当たり前で、やっぱりエネルギー資源に富んだ国(アメリカ)と資源の乏しい国(日本)の格差を見せつけられた思い。苦し紛れに、“日本の(つましい)暮らしの方がエコではあるもんね”、と思ってみたりする今日この頃。

※写真は食卓兼勉強部屋。左の窓の下に換気口と温風量を調節できるバルブがある。また、窓の右側の壁には鉄パイプが埋め込まれているようで、触ると確かに暖かい。右端のチューリップの花束は知り合いの人からもらったもので、オレゴンはチューリップの栽培でも有名らしい。イースターの季節に合わせ、チャリティーのために売られることもあり、この花束もその一環。ちなみに、チューリップは銅の成分を好むらしく、花瓶にペニー(コイン)を入れると真っ直ぐ生けられるとの由。

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