てっぺいの、いつも写真でさわでぃーかっぷ

日本とタイと写真が好きなてっぺいの日常を綴った日記のようなものです。

映画サヨナライツカの感想

2010年07月10日 | さわやかサワ泥酔カップ第6部
本日DVDで映画版サヨナライツカを見た。
予想通りの酷い出来だった・・・・以下、酷評になります。

まず、3人の主人公の性格が改悪されている。
どの人も嫌な性格に・・・・

豊は人当たりが良いので好青年のはずが、なぜ好青年なのか描写がない。
好青年のはずが光子・踏子ともにつめたく対処。嫌な奴。
葛藤・贖罪の描写不足。また、演技が上手くない。

光子は何も知らずにずっと過ごす、一種の被害者なのに、結婚前に豊に内緒にタイに来る。そして踏子にも会う。
これでは感じ方がずっと変わってしまう。
どうやって居場所を知ったか・関係を知ったかの描写なし。
優位性をちらつかせ踏子を追いこむ。
僕が感じてた奥ゆかしさがゼロに。

冒頭のシーンで襲うシーンも要らない、詩を豊が読み上げるシーンも要らない。
それによって豊のイメージが誠実でなくなり、また詩が最初に出てくると、大切な時のインパクトが弱くなる。

踏子は強い女のはずが、普通の女に改悪。
なぜ金持なのかの描写もない。25年後も奥ゆかしさがない。
やきもち焼かせるために豊の同僚と親しく振舞うシーンで嫌な女と感じた。
また、同僚も嫌な奴に改悪されてた。

アユタヤの船で語ったシーンがないのは残念。

時代考証も少しおかしい。
未来の社長像を描く妄想は不要。
空港に踏子を送って抱き合う時のカメラワークが悪い。
ぶれながら4-5周するので気持ちが悪い。
子供のシーンは「夢」につながる描写だとしても要らない。

2人が口に出せない愛の果てに狂気的になるシーンの描き方がだめ
「お前は濡れないし・俺はたたない」では何の深みもない。
濡れないながらも身体を重ね合うことでしかお互いを確かめあえなかったという描写であるべき。

「愛してる」の言葉の安売りが酷い。
「I Love You」の日本語訳は「月が綺麗ですね」の様な日本人ならではの空間を読む描写が出来ないので言葉に頼る。
その言葉をためにためて25年後に初めて言うから重みがあるし、ギリギリの駆け引きがすばらしかったのに・・・・
光子が豊に「愛してると言って」と言った返答も「面白くない、2日待って」じゃロマンチックじゃない。
なぜ2日かわからないし、原作どおりに「その言葉を大切にしたいから待って」の方がロマンチックだ。
あと8時に光子から電話がくる描写も足りない。
3回目でやっと8時数秒前からカウントダウンする描写があるけど、
その前2回電話してるシーンがあるのだから、顔と時計をフォーカスを変えて撮るシーンがあった方が良いと思うし、
色々と原作読んでないとわからない事が大杉。
そのうえ原作を改悪している場所が大杉。

所詮外国映画と言ったところか。「茶道」も「ちゃどう」でOKになってるし、作法もなんか変。

最後のシーン方の踏子がドレス着てる絵は良かったけど、
原作どおりにバンコクで2人で楽しくトゥクトゥクにでも乗るなり、
シーロムで腕組んで歩くなりをああいう絵で表現してほしかった。

すごく好きな原作だけに残念でならない出来だった。
撮影に参加している時点で思った通りに、良い映画にはならなかった。
非常にx100残念だ。

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