島ちゃんが入院していた大学病院で慰霊祭が厳かに行われた。
最期の時を迎え、今後の医療の発展のため、医師を目指す学生さんを育てる為に解剖が行われます。
島ちゃんは生前「もし俺が死んだ時には献体して欲しい。ホントは臓器提供したいが、2年も抗がん剤治療をしてきたから、薬づけになってる。
こんな体の臓器なんて役に立つことなんてできない。それやったらせめて献体して、俺と同じように白血病に効く新薬を一日も早く開発
して欲しい。まぁ、そう言っても俺はまだまだ死なへんけどな。」
と、私に話した。
島ちゃんが死ぬなんて考えてもなかったけど島ちゃんが真剣な顔をして私に話すもんやから急に悲しくなって泣いてしまったんよね。
そんな私に島ちゃんは「俺はまだまだ死なへんけどな。」って笑って付け加えて、私も「ほんまやで。パパにはまだまだやってもらわな
アカンことがいっぱいあるんやで。」って笑った。
島ちゃんはいつも自分の事を後回しにして周りの人の気持ちを考える人やったな。
「もし俺が死んだ時には・・・」ってどんな思いで話したんだろう。パパのその心境を考えると胸が苦しくなるよ。
泣きたいのはパパの方やったのに私が先に泣いちゃったから、パパは泣かれへんかったんやね。
わたしはパパに与えてもらうばかりで、パパに何もできなかったな。
島ちゃんが亡くなった時に担当医師が私に「しまださんは、自分の体を何かの役に立てて欲しい。とおっしゃってました。」と言った。
私はどこまでも自分のことより人のこと、と考えるパパに少し呆れちゃったけど、パパらしいな、って素直に納得できた。
解剖から戻ってきたパパは、つい数時間前まで体中、管だらけで機械によって生かされ、苦しみに顔をゆがめてたなんてウソみたいに
それはそれは、真っ白で綺麗な肌をしていてとても穏やかな顔で、仏様のお顔のように口角が上がり優しく幸せそうな表情でした。
「パパ、ホントにお疲れ様。やっと帰ってきてくれたね。お帰り。」ってパパを抱きしめたんだよね。
島ちゃんは冷たかった。
慰霊祭で解剖をされた方、一人一人の名前がよばれた。
「島田浩二郎殿」その瞬間、一気に涙があふれた。
慰霊祭には、大学病院の医師はもちろん医師を目指す沢山の学生さんが参加していた。
パパの死を決して無駄にしないで欲しい。
生きたいのに無念にも一生を終えてしまう命があります。
この先、生きていれば色んなことがあると思う。子供たちが大きくなればそのうち反抗期も来るだろう。
それでも生きていれば、なんだって出来ると思う。
「死ぬ気になれば何でもできる。」って本当やと思う。
大好きなパパはいつも私の背中を押し「頑張れ、頑張れ」って言ってくれてるんよね。
最期の時を迎え、今後の医療の発展のため、医師を目指す学生さんを育てる為に解剖が行われます。
島ちゃんは生前「もし俺が死んだ時には献体して欲しい。ホントは臓器提供したいが、2年も抗がん剤治療をしてきたから、薬づけになってる。
こんな体の臓器なんて役に立つことなんてできない。それやったらせめて献体して、俺と同じように白血病に効く新薬を一日も早く開発
して欲しい。まぁ、そう言っても俺はまだまだ死なへんけどな。」
と、私に話した。
島ちゃんが死ぬなんて考えてもなかったけど島ちゃんが真剣な顔をして私に話すもんやから急に悲しくなって泣いてしまったんよね。
そんな私に島ちゃんは「俺はまだまだ死なへんけどな。」って笑って付け加えて、私も「ほんまやで。パパにはまだまだやってもらわな
アカンことがいっぱいあるんやで。」って笑った。
島ちゃんはいつも自分の事を後回しにして周りの人の気持ちを考える人やったな。
「もし俺が死んだ時には・・・」ってどんな思いで話したんだろう。パパのその心境を考えると胸が苦しくなるよ。
泣きたいのはパパの方やったのに私が先に泣いちゃったから、パパは泣かれへんかったんやね。
わたしはパパに与えてもらうばかりで、パパに何もできなかったな。
島ちゃんが亡くなった時に担当医師が私に「しまださんは、自分の体を何かの役に立てて欲しい。とおっしゃってました。」と言った。
私はどこまでも自分のことより人のこと、と考えるパパに少し呆れちゃったけど、パパらしいな、って素直に納得できた。
解剖から戻ってきたパパは、つい数時間前まで体中、管だらけで機械によって生かされ、苦しみに顔をゆがめてたなんてウソみたいに
それはそれは、真っ白で綺麗な肌をしていてとても穏やかな顔で、仏様のお顔のように口角が上がり優しく幸せそうな表情でした。
「パパ、ホントにお疲れ様。やっと帰ってきてくれたね。お帰り。」ってパパを抱きしめたんだよね。
島ちゃんは冷たかった。
慰霊祭で解剖をされた方、一人一人の名前がよばれた。
「島田浩二郎殿」その瞬間、一気に涙があふれた。
慰霊祭には、大学病院の医師はもちろん医師を目指す沢山の学生さんが参加していた。
パパの死を決して無駄にしないで欲しい。
生きたいのに無念にも一生を終えてしまう命があります。
この先、生きていれば色んなことがあると思う。子供たちが大きくなればそのうち反抗期も来るだろう。
それでも生きていれば、なんだって出来ると思う。
「死ぬ気になれば何でもできる。」って本当やと思う。
大好きなパパはいつも私の背中を押し「頑張れ、頑張れ」って言ってくれてるんよね。