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人は見かけによらぬもの:ウォルテニア戦記短感

2024-01-03 08:22:58 | 架空世界
 26巻が出ました。うーむ、やはり解説が長い! これまでは地の文、つまりは作者の言葉として色々と「世の中のことわり?」の解説がありましたが、今回は主人公の亮真自らが解説しています。いや以前もあったかな? でもさすがにリオネ姉御のこんな内照なんて初めてのような気がしますが。
 はっきり言って、少々、いや大分、くどい。小説を読むのにあまりみみっちいことは言いたくはありませんが、同じ価格で内容を薄められてるような気分がしなくもありません。いや、ネットの書評ではもっと手ひどい評もあるので別に私だけの感想というわけでもないでしょう。もちろん適切な解説があるのは良いことです。「書かなくても常識だろう」として省略すると、その常識を知らない読者もいたりしますからね。その常識を知ってる読者からすると、「蛇足だ」と思うかも知れませんが、世の人々の知識にはずれが大きいでしょうから。
 とはいえ、同じ趣旨の文を何度も繰り返すのはいただけない。プレゼンテーションは短い方がいい。作者はサラリーマン兼業という話なんで知らないはずはないのですが。

 まあ、文体は作者の自由ともいえるので許容範囲としても、困るのはイラストの人物像、特に亮真の顔です。原作とはまるでイメージが違う。どうしてああなった(怒)
 2019/05/12の記事でも紹介しましたが、主人公は190cmに近い長身で体重は100Kgを超えるというヘビー級レスラー(でも軽い方)並みの体格ですが、細見ではないけど太りすぎでもなくバランスとしてはややがっしり系と見て良いでしょう。そして、一見は人畜無害な老け顔で、斎藤さんも「えっ、まだ十代!!」とか驚いたシーンがありました。クラスメートから付いたあだ名が「眠れるクマさん」。
 イラストの顔はどうみても「若く猛々しい、目覚めた狼」ですよ?

 外見は人畜無害で中身は敵に回せば危険な人物、というギャップがこの主人公の魅力のひとつ、という風に作者も設定していたはずなのです。それがあんな目立ちそうなイケメンじゃあ台無しでしょう。作画者が描いている人物像で言えば、須藤さんをもう少し若くて善良そうにしたような顔が一番ぴったりきますね。なんとかあの狼顔を記憶から消しながら読み進める読者の苦労を思いやってほしいものです。

 見かけによらない中身を持つという人物像は、名探偵では割と多いですね。かのエルキュール・ポワロ(Hercule Poirot)がまさにそうで、フランス名Hercule、英名Hercules(ハーキュリーズ)、なんて筋肉系ヒーローの名前のくせに、どう見ても運動の苦手なハンプティダンプティみたいな男。でも先駆けはブラウン神父じゃないでしょうか?

 それはともかく、今回はプロローグでリオネ姉御のプロポーション大公開。身長170cm強、女性としては比較的大柄だが戦士としてはやや小柄、均整の取れた筋肉質の体。整った顔立ちと燃えるような赤い髪。うん、情報が少ない(爆)。いやイラストのリオネ姉御が他の女性と変わりないような普通にかわいく小柄な女性だったので違和感があったのですが、これはこんなものでいいのかな? でも身長は女性としては大柄ですからねえ。イラストだとマリネールさんの方が身長が高く見えるんですけど。双子はたぶん平均的女性の体格なので150-60cmくらい。まあ190cmの涼真と並べて感覚的に半分くらいの身長に見えても、おかしくは・・ないかな・・漫画みたいなもんだし。

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