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青森県弘前市 重文・旧第五十九銀行本店本館①棟梁・堀江佐吉 

2024年04月17日 12時37分51秒 | 青森県

旧第五十九銀行本店本館(青森銀行記念館)。弘前市元長町。

2022年9月26日(月)。

旧弘前市立図書館旧東奥義塾外人教師館を見学したのち、駐車1時間無料の市立観光館へ戻り、車を外に移動して入り直した。次は、近くにある旧第五十九銀行本店本館(青森銀行記念館)の見学である。

明治12年1月当市本町に設立された第五十九国立銀行は、明治30年改組して株式会社第五十九銀行となった。この建物は、同行の本店として明治37年に完成したもので、設計及び施工は、当時名匠といわれた弘前の棟梁・堀江佐吉である。

建物は土蔵と同じように壁を漆喰で塗籠め、窓にも漆喰塗の引戸を入れた防火構造である。外観はルネサンス風の意匠を基本とし、正面に展望台を兼ねた屋根窓を開くほか、屋根周囲にバラストレード、一階窓上部にペジメントをつけている。また内部天井には、金唐革紙(きんからかわかみ)が使われている和洋折衷手法の優れた明治建築である。

旧第五十九銀行本店本館は、木造2階建てルネサンス風建築で左右均等(シンメトリー)に調和よく建てられ、柱等の木材は青森県産の「けやき」を、建具も青森県産の「ひば」を使用している。

設計及び施工を手がけた弘前の棟梁堀江佐吉は、当時の岩淵(いわぶち)惟一(いいち)頭取から腕を見込まれ、「堀江さん、あんたが気がすむようなものをこしらえてくだされば、よござんしょう」と建築の一切を任された。総工費は約67,000円と弘前市内の同時期の建築に比べ極端に高額で、さらに佐吉晩年の59歳という年齢から、それまでに彼が修得した和洋のすべての技法と精力を投入したと考えられる。

昭和40年、現在の弘前支店の新築によりこの建物は取り壊される予定であったが、地元住民から保存を強く要望されたため、解体せずに現在地に曳家して保存されることとなった。

数多い明治の洋風建造物のなかでも構造的技術的に優れ、また、随所に独創的な工夫が加えられている高い水準のものとして昭和47年、建物と棟札が国の重要文化財に指定された。

青森県弘前市 弘前城 旧弘前市立図書館 旧東奥義塾外人教師館



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