ふらりと立ち寄った手芸店で、こぎん刺しのキットを見付けました。
ベージュのコングレスに渋いピンクのこぎん糸で刺す、A4サイズのぺたんこバッグ。
しかも、半額になっていて...むむむむ?...ラッキー!
“キットはあまり好きじゃない”と言っていた私も、
気が付けば、クロスステッチからビーズアクセサリー、先日のマスコットまで、
キット独特のパッケージ感、イベント感が楽しくなってきました。
もう充分、はまっているのかも。(笑)
こぎんは、江戸時代から青森に続く伝統の技法で、
当時、木綿を着ることが許されていなかった農民たちが、
目が粗く、脆くて寒い麻布の衣服の補強と保温のために、
甘撚りの木綿糸で、びっしりと奇数目で幾何学模様を刺していったものです。
「刺し子」を英訳すると、「embroidery」ではなく「quilting」となるのも、
きっと、こういう事情からなのでしょうね。
ちなみに、こぎんは日本三大刺し子のひとつで、
残りの、庄内刺し子(山形)は昔から綿(古着)に綿糸で模様を刺し、
南部菱刺し(青森)は麻に綿糸というところは同じですが、
模様を偶数目で刺していくのが特徴です。
それぞれの伝統模様には願いが込められ、意味があるといいます。
しかしそれにしても、こぎんの美しさといったら!!
私はまだ本でしか見たことがないのですが(本だけは前から持っていた)、
一種、織り模様にも見える繊細さながら、芯の強さというか、底力というか、
ぐぐぐっとこちらに迫るものがあります。
さて、そんなこぎんを、初めて昨日から刺し始めた訳ですが、
単純な運針のはずなのに、話とは違って(?)これがなかなか難しい!
いや、もう、かなり手こずっているよ!!
甘撚りの糸を6本取りで刺していくのですが、
こぎんは、糸をぴっちりと引いてはいけないのです。
“ゆるみ”と“糸こき”によって、
ちょうどよい、こぎんらしい表情の緩さで刺していかなきゃならない。
クロスステッチもふっくらと刺すように気を配りますが、
こぎんは、それよりももっとふんわり。
言うなれば、線で刺すより面で刺すという感じ。
それは勉強してよーく分かってるんだけども、
実際にやってみると、その6本の糸がねじれたりよれたり、
長さがバラバラになって、1本だけループになって盛り上がったりと、
なかなか思うように目(糸)が揃わなくて困っているのです。
私が持ってる本(津軽に伝わるやさしい手仕事 こぎん刺し)では、
1本ずつ糸を引き出してから6本に揃えて刺すと書いてあって、
ふっくら、よじれないように刺すには、それが道理であろうとも思うので、
私もそのように準備して刺している訳ですが、
おかげで、余計に糸が揃わないのですね。
一度針を引き抜けば、必ず最初の目が変なことになっているので、
まずはその修正に取り掛かる。
決して、刺し終わっている隣の目を引っ張らないように!
おかげで、運針の進まないこと進まないこと。
何か別にコツがある...?やり方を間違えている...?としか思えない状態。
下手さ加減に、暫し中断することもあるのですが、
それでも不思議と、こぎん刺しが厭になるということはなく、
相変わらず楽しみで仕方がないのは救い......
ただ、「いつか上手くなる!」と固く信じてのことなのですが。
何か、そこら辺の事情をご存知の方はいらっしゃらないでしょうか。
どんなにまっすぐに糸を揃えて運針しても、
針に溜めて引いた最初の目が、どうしてもぎゅるっとなってしまう。
それともこのまま、いずれ慣れが解決するのでしょうか...?
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他の方のサイトに伺ってしまったのかと。
間違いではなかったのですね。
こぎん刺しは、洋裁をして居た頃に挑戦しました。
刺し子と同じステッチはウクライナ刺繍にも有って英語ではホリゾンタル・ウイービングステッチとなって居ます。
布の保存に使ったり模様を付けたりする知恵は、何処の国にも有ったのですね。
一つだけ私の知っている事お知らせします。
麻布は木綿より長持ちするのですが、其の麻布も手軽に買えない東北に考えられたのが、こぎんさしときいています。
ヨーロッパで嫁入り道具として持って行くテーブルセンターやシーツはリネンと言う事は麻が長持ちするからだそうです。
ステッチのご苦労は、私も頭を悩ませますが、掬って縫う時に左手の人指で糸を布に軽く押さえると上の糸がふっくらとするようです。
糸が縒れないのは、枠に張って両手で糸を引くと縒れが出難いです。
その場合枠の角は机と椅子の背もたれに置いています。
文章にするのは難しいですが、経験を書きました。
ほとんど、谷間のゆりさんのアドバイスを待っていたようなものです。(笑)
縫うときに左の人差し指で糸を布に押さえる、というのは、
“人差し指”ということから、これは布の裏からでしょうか?
それとも、持ち替えて表から押さえればいいのでしょうか。
私も試行錯誤を続ける中、糸を引く時に、
押さえればいいなと思ったのですが(糸が交差しないように)、
私の場合は、親指で表からやっています。
谷間のゆりさんの方法は、恐らく下から糸を持ち上げるような気持ちで、
上の糸はふっくらさせるような目的かなぁと推察いたしましたが、
いかがでしょうか、その辺をお聞きしたいです。
こぎん刺しをしている方に出会うと、なんだかとても嬉しい気分になってしまい、コメントさせていただきました。
私はこぎんのふるさと、弘前のものです。ほんの少しですが、こぎん刺しもしています
分かる範囲でお困りにお答えしますね
あなたがお持ちの本の糸は刺しゅう糸を使っていますので、1本ずつより直していますが、キットの糸はこぎん刺し専用の糸なので、そのまま使用した方が綺麗に仕上がると思います
一段刺し終わり、次の段に進むときに少し余裕を持たせると変なことにならないと思いますので
どうぞこぎん刺しを楽しんでくださいね
弘前に住んでらっしゃると、本物のこぎんに触れる機会も多いのでしょうね。
また、ブログを拝見すると、素敵な作品をたくさん作ってらっしゃっていて!
勉強させていただきます。
私にとって初めてのこぎん、少なからず苦労しています。
改めて確認してみると、本「津軽に伝わるやさしい手仕事 こぎん刺し」の中では、
こぎん糸を使ってあるようですが(25番刺繍糸でも代用可との記載もあります)、
しかし仰るように、次の図案は1本ずつばらさないで、そのまま刺してみようと思います。
こぎんは、図案も道具も作法も、出来るだけ伝統通りにしたいと思っていますので、
(あ、色だけは様々に試してみたいのですが)
また、コツなどを教えて下さいね。
いずれにせよ、こぎん、すごく楽しいです。