<写真>懐かしい手書きのスケッチ
◆デザインスケッチの機能
217:【デザインのコツ・デザインのツボ100連発!】第17発 デザインワーク
「無料なんでも相談室」なので、ついでに無料でデザインのコツやツボをお教えしちゃいます。目指せ、連載100回!毎週更新です。
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■デザインスケッチとは?
商品デザイン開発とデザインスケッチは切っても切れない関係です。デザインスケッチを描くことが工業デザイナーの仕事だと言ってもいいでしょう。
以前、キーワードについて書いたとき、「デザイナーとは、『ことば』を『形』に変える能力を持った職人」だと言いました。
また、「『思い遣り』や『優しさ』や『サプライズ(驚き)』をモノに込め、贈る人(生産者)と贈られる人(生活者)のどちらにも喜びを与えること、それが究極のデザインの役割」だとも書きました。
企画者から、「思い遣り」や「優しさ」や「驚き」を 込めた 『ことば(キーワード)』を受け取り、デザイナーはそれを形にします。
その際、もっとも有効な表現手段が、デザインスケッチなのです。
■「ことば」と「スケッチ」
商品を開発する際、関係者が商品に関して同じイメージを持たないと、開発はうまく進みません。
商品が実在しない段階で、イメージを共有化させることができるのは、「ことば」と「スケッチ」だけです。
簡単に描くと下のような図式です。
<企画段階> <設計段階>
「ことば」 → 「かたち」 → 「商品」
(抽象的イメージ) (具体的イメージ)
(キーワード) (デザインスケッチ)
商品企画段階では、実物がないため、全ての人が共通認識できるは『ことば』だけです。従って企画段階では『ことば(キーワード)』が大切です。
そして、設計段階に進めるときに、企画段階で共有化された『ことば』を、スケッチなどの手段を使って、『かたち(視覚化・造形化)』にするのが、デザイナーの役割です。
商品の「キーワード」を「スケッチ」という具体的イメージに変換して、開発の手助けをするわけです。
■スケッチは1つの手段
スケッチは紙や画面に描かれた「絵」ですから、比較的簡単にできるため、とても便利です。
商品の具体的イメージを提示するには、最適です。商品の形状を「絵」にして見せるため、わかりやすく、凄く強力な表現手段です。
でも、スケッチは1つの表現手段に過ぎません。
最終的な目的は、形のある商品を世の中に送り出すことです。
そういう意味では、製品デザインの過程で、必ずしもスケッチは必要ではありません。
粘土などを使って、いきなり立体を作って形を決め、それを採寸して図面化してしまうという場合もあります。設計者とデザイナーの間で、十分に意思の疎通が図れているならば、図面だけでやり取りすることもあるかもしれません。
商品によっては、スケッチが最善のデザイン手法ではない場合もあるでしょう。
しかし、ほとんどの製品開発現場で、スケッチは簡便で強力なため、表現手段として定着しています。
■「ことば」は総論「かたち」は各論
「ことば(キーワード)」と「かたち(スケッチ)」の関係は、総論と各論の関係に似ているかもしれません。
商品企画で決まった「ことば(キーワード)」はあるイメージを持っていますが、まだ漠然としていて、「総論」に近い。「かたち(スケッチ)」は具体的イメージを「絵」にして明快に表現するため、好き嫌い・良い悪いがはっきりして、関係者の利害が明確になります。まさに「各論」です。
「総論賛成各論反対」はどこの世界にもある話で、企画・開発・設計・販売・アフターフォローなどいろいろな関係者が絡む商品開発においても同じです。
デザイナーとともに、様々な各論について十分な討議をして、いろいろなアイデアスケッチを描き、徐々に収斂して、総論「ことば(キーワード)」を最終的な商品に落とし込んでいく。
そのような考え方で、スケッチを使えば、スケッチは最高の商品開発ツールになります。
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商品デザイン開発とデザインスケッチは切っても切れない関係です。デザインスケッチを描くことが工業デザイナーの仕事だと言ってもいいでしょう。
以前、キーワードについて書いたとき、「デザイナーとは、『ことば』を『形』に変える能力を持った職人」だと言いました。
また、「『思い遣り』や『優しさ』や『サプライズ(驚き)』をモノに込め、贈る人(生産者)と贈られる人(生活者)のどちらにも喜びを与えること、それが究極のデザインの役割」だとも書きました。
企画者から、「思い遣り」や「優しさ」や「驚き」を 込めた 『ことば(キーワード)』を受け取り、デザイナーはそれを形にします。
その際、もっとも有効な表現手段が、デザインスケッチなのです。
■「ことば」と「スケッチ」
商品を開発する際、関係者が商品に関して同じイメージを持たないと、開発はうまく進みません。
商品が実在しない段階で、イメージを共有化させることができるのは、「ことば」と「スケッチ」だけです。
簡単に描くと下のような図式です。
<企画段階> <設計段階>
「ことば」 → 「かたち」 → 「商品」
(抽象的イメージ) (具体的イメージ)
(キーワード) (デザインスケッチ)
商品企画段階では、実物がないため、全ての人が共通認識できるは『ことば』だけです。従って企画段階では『ことば(キーワード)』が大切です。
そして、設計段階に進めるときに、企画段階で共有化された『ことば』を、スケッチなどの手段を使って、『かたち(視覚化・造形化)』にするのが、デザイナーの役割です。
商品の「キーワード」を「スケッチ」という具体的イメージに変換して、開発の手助けをするわけです。
■スケッチは1つの手段
スケッチは紙や画面に描かれた「絵」ですから、比較的簡単にできるため、とても便利です。
商品の具体的イメージを提示するには、最適です。商品の形状を「絵」にして見せるため、わかりやすく、凄く強力な表現手段です。
でも、スケッチは1つの表現手段に過ぎません。
最終的な目的は、形のある商品を世の中に送り出すことです。
そういう意味では、製品デザインの過程で、必ずしもスケッチは必要ではありません。
粘土などを使って、いきなり立体を作って形を決め、それを採寸して図面化してしまうという場合もあります。設計者とデザイナーの間で、十分に意思の疎通が図れているならば、図面だけでやり取りすることもあるかもしれません。
商品によっては、スケッチが最善のデザイン手法ではない場合もあるでしょう。
しかし、ほとんどの製品開発現場で、スケッチは簡便で強力なため、表現手段として定着しています。
■「ことば」は総論「かたち」は各論
「ことば(キーワード)」と「かたち(スケッチ)」の関係は、総論と各論の関係に似ているかもしれません。
商品企画で決まった「ことば(キーワード)」はあるイメージを持っていますが、まだ漠然としていて、「総論」に近い。「かたち(スケッチ)」は具体的イメージを「絵」にして明快に表現するため、好き嫌い・良い悪いがはっきりして、関係者の利害が明確になります。まさに「各論」です。
「総論賛成各論反対」はどこの世界にもある話で、企画・開発・設計・販売・アフターフォローなどいろいろな関係者が絡む商品開発においても同じです。
デザイナーとともに、様々な各論について十分な討議をして、いろいろなアイデアスケッチを描き、徐々に収斂して、総論「ことば(キーワード)」を最終的な商品に落とし込んでいく。
そのような考え方で、スケッチを使えば、スケッチは最高の商品開発ツールになります。
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