富田監督「サウダーヂ」、ナント映画祭最優秀賞(読売新聞) - goo ニュース
映画は興味あるのだけれど、それほどみていない。どうしても家でのDVD鑑賞が主になっている。
しかし、この富田克也監督が自主製作映画で撮られた「サウダーヂ」がナント三大陸映画祭でブランプリである「金の気球賞」を受賞したと言うのは、本当に素晴らしいニュースである。
現在の日本映画界および業界では、地味だけれど骨太の映画を評価しない傾向がある。いかに(過剰に)分かりやすいかい、メディアミックスでどれでお客を呼べるかという傾向に走り、作品の質は非常に落ちていると聞いている。
ただ、この「サウダーヂ」まだ未見である。東京のミニシアター系で順次公開されているため、僕の住んでいる地域では公開されていない。公開されたら、必ず移行と考えている。
僕が、いまだ見ていないのにこれだけ興奮しているのは訳がある。
「サウダーヂ」の舞台は山梨の甲府。構造改革移行の経済的疲弊そして社会的空洞の喘いでいる街である。
しかしこのような地方都市は、日本中どこにでもある。
そしてその中で暮らしている若者、いや全ての人々の「絶望と孤独」。これをテーマにしている。
今の僕等は、この「絶望と孤独」を真正面から捉えなければならないのだと、個人的に考えている。
そして「サウダーヂ」では「絶望と孤独」とともに、我々の日常と地続きの狂気と暴力が書かれている。
それに自主製作映画としてトライした「サウダーヂ」が海外の映画賞でグランプリを獲得したのだから、本当に素晴らしいニュースだったと思う。
だから、非常に悲劇的な映画と聞いているが、富田克也監督以下スタッフ、出演者の皆さまには、本当におめでとうという言葉を贈りたい。
そして、日本でも評価されてほしい作品である。
詳細な映画評論は、TBSラジオ「ウィークエンドシャッフル」内でのライムスター宇多丸氏の評論コーナーにここではゆずりたい(以下のリンクをクリックするとitunesで聞くことが可能です)。
http://podcast.tbsradio.jp/utamaru/files/20111105_hustler.mp3
さて、見に行けないと言う人。You Tubeで予告編が上がっています。
それだけでも必見です。
前作の国道20号線も含めて、ご紹介しておきます。
「サウダーヂ」の予告編2ヴァージョン
「サウダーヂ」後日談としてのstillichimiya 莫逆の家族
「国道20号線」の予告編