スポーツライター・オオツカヒデキ@laugh&rough

オオツカヒデキは栃木SCを応援しています。
『VS.』寄稿。
『栃木SCマッチデイプログラム』担当。

若の奮闘虚しく大宮敗退@大宮対浦和

2005-12-29 19:27:18 | サッカー
諸事情により前半途中からの視聴です。

浦和がマリッチのゴールで先制するも、片岡の強烈ミドルで大宮は同点に追い付き前半を終えた。

迎えた後半。大宮は劣勢に立たされる。

マリッチのポストプレイが大宮の”フラット4”を脅かした。クサビをダイレクトに叩くことで、2列目から山田、長谷部の飛び出しを可能にした。大宮DFは混乱する。6分にはポンテ、マリッチ、山田が絡みシュートまで持ち込まれ、続く7分にはサントスが効き足ではない右を振り抜きGK荒谷を強襲した。そして17分、サントスのクロスをファーサイドで長谷部がダイレクトで叩き、巧くバウンドさせたシュートは逆サイドネットへと収まった。2-1。リードを奪われる。

ビハインドを負った大宮は、金沢、島田を投入し中盤の構成を変更して攻撃体制を整える。が、大宮には珍しく自陣でのパスミスなどが目立ち思うような攻撃を展開できず。逆にカウンターからマリッチにとどめとなる3点目を食らいそうになる。

マリッチのシュートは運良く枠を外れ、危機を脱した大宮。後半もロスタイムに突入しようかという44分、前線に若林(前半早々、桜井の負傷によりピッチへ)、森田の”ツインタワー”を配置した布陣がようやく奏効する。GK荒谷がゴール前に放り込んだロングボールを若林が潰れながら必死に残し、森田とGK都築が競った後のルーズボールを詰めていた冨田がプッシュ。土壇場で試合を振り出しに戻す。元FC東京の原監督に負けないくらいのジャンプを三浦監督は披露した。

しかし、「ダービーマッチ」に相応しいプライドのぶつかりあいも延長前半で終焉した。日本代表に初選出された長谷部の活躍で浦和が雌雄を決する2ゴールを挙げたからだ。途中交代の永井の惜しいシュートで攻撃に火がついた浦和は、5分に山田が技ありのコントロールシュートを沈め、12分にはカウンターから長谷部が個人技を活かしシュートを流し込んだ。自らのゴールも素晴らしかった長谷部だが、山田のゴールをお膳立てしたシーンでもDFを複数引き付けるドリブルを見せつけた。

一気にリードを広げられた大宮は、延長後半に若林が堀之内をかわしてシュートを放つが、枠を捕らえることができなかった。その後、同点に追い付いた時のようにパワープレイを仕掛けたかったが、決勝へ並々ならぬ闘志を見せた浦和の前線からのプレッシャーに押し潰され、ロングボールを蹴ることすら許してもらえなかった。結局、成すすべなく終戦のホイッスルを聞いた。

今シーズン最後の「ダービーマッチ」を制したのは浦和だった。

◇若林◇

桜井のアクシデントにより前半の序盤からピッチに立った。188cmの身長を活かしハイボールの競り合いでは尽く勝利。DFを背負った状態でボールを受けても怯まずに、しっかりとキープすることが出来ていた。成長したなぁ・・・。森田とポジションがかぶってしまったシーンがあったのは残念であり、今後の課題だろうが同点劇を演出したり、頭だけではなく足も使えることを証明できたのは大きかったのではないだろうか。延長後半のシュートを決められなかったのは悔やまれる。

天皇杯準決勝 大宮2-4浦和 国立競技場


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