居心地

相棒のワンコとの暮らしの風景
他愛ない日常のあれやこれ

乱読覚え書き

2008年05月21日 | 
【一瞬の光】

著者 白石一文
角川文庫

誰もが名を知る一流企業の社員 橋田浩介は
若干38歳の若さで人事課長の座を射止めた。
手首に包帯を巻く女性バーテンダーは昼間の面接を
受けに来た短大生 中平香折
勝ち組街道をひた走って来た橋田に妙な関わりを
持つ事になった香折
彼自身にとって決して利益にならない女性だが
香折と向き合う事は自分の核を認めるような気がしてならない...
企業内しかも国絡みの損得交えた抗争の果てに
浩介が手に入れるものとは...

初めて手にした白石一文
本当はこの人の「この世の全部を敵に回して」が
読みたかったのだが図書館に蔵書が無くこの作品にしてみた
心に深い傷を持つ女性の描き方は実にきめ細やか
「この世の...」はサブタイトルがとても気になるので
近日中に読むつもり




【ひとは情熱がなければ生きていけない-勇気凛々瑠璃の色】

著者 浅田次郎
講談社文庫


なぜ彼の作品は人の心を鷲掴みにし揺さぶるのか?
数々の浅田作品のバックボーンを知る事が出来る
小説家になりたくてなりたくて
その為に踏まねばならなかった幾筋の道。
中国歴史大河「蒼穹の昴」しかり
大正ロマン「天切り松 闇語り」しかり
全ては浅田の人生に降るべくして降ってきたモノだった
読んでスッキリの痛快エッセイ!




【お腹召しませ】

著者 浅田次郎
中央公論新社

幕末時代短編集

泰平の世に慣れきった武士の哀しくもおかしな日常。
切腹が日常事ではなくなって久しく
その決まり事や仕来りなどに右往左往する武家の面々。
著者が祖父から伝え聞いた話等
バックグラウンドの添え書き付き。
武士とて一人の人間、一家の長
現代サラリーマンの悲哀にも通じる
コメント (5)
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