ある司法書士の修行時代

司法書士の修行の日々に思う徒然事

78の3Ⅱ

2005-05-05 22:52:22 | 司法書士
先日の保証協会の根抵当権設定は租税特別措置法第78条の3第2項が適用されて
登録免許税が極度額の1000分の1だった。

租税特別措置法

(商工組合中央金庫等の抵当権の設定登記等の税率の軽減)
第78条の3 

2.昭和48年改正法の施行の日の翌日から平成17年3月31日までの間に信用保証協会
が信用保証協会法(昭和28年法律第196号)第20条第1項各号に掲げる業務に係る債
権を担保するために受ける抵当権の設定の登記又は登録については、その登記又は登
録に係る登録免許税の税率は、登録免許税法第9条の規定にかかわらず、1000分の1
とする。

信用保証協会法

(業務)
第20条 協会は、次に掲げる業務及びこれに付随する業務を行うことができる。
1.中小企業者等が銀行その他の金融機関から資金の貸付、手形の割引又は給付を
受けること等により金融機関に対して負担する債務の保証
2.中小企業者等の債務を銀行その他の金融機関が保証する場合における当該保証
債務の保証
3.銀行その他の金融機関が中小企業金融公庫若しくは日本政策投資銀行の委託を
受け、又は国民生活金融公庫を代理して中小企業者等に対する貸付を行つた場合、
当該金融機関が中小企業者等の当該借入による債務を保証することとなる場合にお
けるその保証をしたこととなる債務の保証
4.中小企業者等が発行する社債(当該社債の発行が証券取引法(昭和23年法律第
25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限り、社債等の振替に
関する法律(平成13年法律第75号)第66条第1号に規定する短期社債を除く。)の
うち銀行その他の金融機関が引き受けるものに係る債務の保証

奥が深い…

真夜中の2時

2005-05-05 04:30:36 | 徒然
は過ぎてしまったが…
『真夜中の虹』は僕が初めて観たカウリスマキの映画だ。
いまや、すっかり隠れた巨匠たる地位を築きあげた彼だが、
ある頃はカルト映画の一種だったのでは?

彼の映画を観た時、「プレッソンが好きなんだなー」と思ったし、
プレッソンを透してドストエフスキーが透けて見えた。
後に彼のフィルモグラフィー見て、『罪と罰』を見つけたときは、
心中にて快哉を叫んだものだし、実際にその映画を観たときは、
『スリ』に見られるようなプレッソンの
〝甘さ(とはいっても『スリ』はある意味原作を忠実に翻案しているだけだが)〟
とは一線を画した哲学を垣間見て声に出して快哉を叫んだものだ。

さて、話は全く変わるが、来週は本気で一発狙ってやろうと思ってる。
何の話かといえばもちろん競馬だ。三連単は当たれば大きい。
殆ど当たらないが…

当たったらその金でポール・スミスかバーバリのスーツを買って、
余ったら司法書士に登録してやろうと思ってる。
所長に出してもらうのは自分を質に入れるようなものだから…

真夜中にしか考え付かない戯言でした。

坊やだからさ

2005-05-05 00:16:45 | 徒然
昨日の堀内発言はその采配以上に無様で見苦しかった。
今日の巨人戦も無様だったが、采配そのものが見苦しい。

「久保がブルペンでよくなかったお家の事情もあった。
(采配の)間違いじゃないと思うが…」(日刊スポーツより)

あれで間違いじゃなければどういう采配が間違いなのか
きっちり400字詰め原稿用紙五枚以内で説明して欲しいね。

加藤久がヴェルディの監督としていた時、
絶不調のヴェルディについて語ったことには、

「私のやってることは間違いじゃないんだ。
やっている通りに(選手たちが)すれば結果は伴うんだ」(記憶より)

これも正確な発言ではないが意図は汲んでおり、
自分の監督としての無能を選手に転嫁するという
まさにプロフェッサーの面目躍如ぶりを発揮した明言だった。

モウリーニョはどうか。確かにチェルシーはリバプールに負けた。
ベニテスは名将かどうか定かではないが、実績は十分の監督だ。
両者ともイベリアから大ブリテン島に渡って、
両者とも退屈な戦術と揶揄されつつも、
両者とも確かな戦績を残している。

僕はモウリーニョは好きだね。
彼はビッグマウスといわれようがはっきり目標を確言し約束することで
遁辞をチラつかすことなく自らの退路を断った。掛け値なしに立派です。

その点、わが国の首相は「抵抗勢力」とやらの予めの言い訳を散々口にして
自らの実行力のなさの逃げ道を巧みに作っていた。
国民が愚かなのはその逃げ道たる遁辞に拍手喝采したことだね。
言い訳を公認された指導者が何ゆえわざわざ艱難辛苦を舐めるのだ?
「抵抗勢力が」と言えば国民が喝采するのに…

試験でも似たようなものはある。よく聞くのは、
「ケアレスミスがなければ…」
「本番ではあんなミスしないから…」
そういう考えの人は結局本番でもケアレスミスで泣くと思う。
人間はどうしたってミスするんですね。
それはそもそもミスとはいえないのではと思ってしまう。

クライフ曰く「ミスの少ない選手が巧い選手だ」

あの高慢ちきなクライフですら「ミスを犯さない」とは言ってない。
ミスを犯すものと考えて自分の実力を計るものが試験に受かりやすいのでは?
司法書士試験なら220点くらい取れる実力をつければいいんです。
たかがそれだけのこと、されどそれだけのこと。

Eli,Eli,lema sabachthani

2005-05-04 21:06:06 | 徒然
キリストが死ぬ時こう叫んだそうだ。
ここは神学者の解釈の腕の見せ所なんだろう。
ブッシュなんか見てるとキリスト教のジェノサイドを伴うお節介にはうんざりするんで、
基本的には興味ないが、それでも何故そう叫んだのかは興味ある。

ちょっと前にM.ギブソンの「パッション」を観たときも、
自分(ギブソン)を反映させたマッチョイズムの具現たるキリスト像に辟易したもんだが、
その苦痛に根をあげない〝極めて人間らしくない〟キリストさえ、
死ぬ時にそう叫んでいたようだ。
そんな弱音を吐かして台無しにならないのだろうか。
それとも神学的には弱音じゃないのか。
進学的には弱音ととらないと読解力を疑問視されるのでは?

なんか十字軍を主題にした映画が公開されるそうだ。
監督が「ブラックホークダウン」のリドリー・スコットだから
思想的にどれだけ傾いた映画になるのか予想できて見たい気が起きない。
それでも絶賛する評論家や芸能人は後を絶たないのだろう…

郵便配達は二度ベルを鳴らす

2005-05-04 00:04:23 | 徒然
就職活動をしていた時、パソコンを買った。
メル友でもつくろっかなと思って、(真面目な)無料掲示板で募集した。

韓国人の15歳の女子高生とメル友になって、
彼女の日本語の語学力アップに二週間ほど一役買ってあげたが、
ジェネレーションギャップに挫折しメール交換を止めた。
その後はスパムメールにわくわくする日が続いたが…

ある日、男からメールが来た。

やつはワゴンで移動お好み焼き屋をしている夢見る青年ということだった。
えらく積極的なやつですぐに返信してくる。
一週間放置してても一日で返信してくる。
趣味と話題は噛み合わないが、パワーで押し捲るやつだった。
僕は彼のジプシー風の生活を読むのをちょっと楽しみにしてた。

彼は二週間ほどすると電話番号を聞いてきた。
「それは、おかしいだろ」と思って教えなかった。
しかし懲りずに聞いてくる。
変わったやつだが変なやつではあるまいと思って教えた。

すると今度は僕に会いたがった。
「それは…」と思って会わなかった。
しかし好奇心があったのは確かだ。
やつは飯とビールを奢るといってきた。
ビールという言葉の響きが好奇心を駆り立てた。

やつと会った。
やつはイメージと全然違って、メッテルニヒを剛毛にしたような外観だった。
デニーズで夕飯を食らいつつ、色々話した。
僕はやつから店を持ちたいとか全うな〝夢〟が聞けると思ってた。
ところがやつは話の腰を折るといきなりこういった。

「俺最近○○やってんだよね、で、それで食っていけそうだから
 お好み焼き屋は止めようと思ってるんだ」
何をやってるのかさっぱりわかんなかった。
彼は〝権利収入〟だの〝ディストリビューター〟だの〝エメラルド〟だの
〝ダイヤモンド〟だのいいだした。
聞いていて鼠講かマルチだなと思ったが、違法なところが見当たらない。
しかしただとにかく不愉快だった。

やつは歯ブラシや洗剤を取り出しレストランで実演をしだした。
目がキラキラしてて確信に満ち溢れているのは異様だった。
ただやつは自分のやってることが僕のためになると
本気で思っているのは言動の端々から汲み取れた。
が、同時に僕は自分が食い物にされる感覚に囚われ続けた。

席を立って侮蔑の眼差しでも浴びせて帰りたがったが、
もたもたしているうちにやつの話も終わり、
今度は商品の購入や会員の話に移った。
それは考えさせてくれ、といってレストランを出た。
晩飯代は当然自腹だった。

駅まで黙り込む僕にやつはまだうだうだと話しかけてきた。
僕が悲しかったのはやつに○○は僕のためになるという
本気の善意が感じられたことだ。
例えそれが金塗れの善意であっても…

別れ際に僕はこういってやった。
「なんかさ、郵便でーすって聞こえたからドア開けたら
 新聞の勧誘だったような不快感を感じるよ」

このときやつが「でもさ郵便配達は二度ベルを鳴らすよ」
とでも答えていれば僕は○○の会員になったのかもしれない、
とは思わない、が、微笑んで別れたとは思う。

ヒューマン・コメディ

2005-05-03 13:34:51 | 司法書士
これは随分前の話、改正法施行後間もなく…

「申請書の写し」のところで書いたが、
規則附則第15条第2項書面の書き方がよく分からなかったころだ。
今でも分かったわけじゃないが、安定はしている。

法務省では「申請書の写し」は書けと書いておきながら
他の書面を添付した場合のパターンを書いてなかった。
だから僕も「申請書の写し」だけは書いて、
他の場合は書かなかったら上司の逆鱗に触れて、
「書かなくていいと思ってるのは、自分の勝手やろうが!」と
言われてしまい、その時は僕も腹が立ったが、
何とか手を打たねばなるまい、と心に誓ったのだ。
だからある登記所に行った時、またぞろ登記相談員に相談した。

相談員「何か?」
僕「登記原因証明情報のことでちょっとお聞きしたいことが…」
相「申請書は?」
僕「いや、一般的なことで」
相「ほう、一般的、登記原因証明情報ってのは…(略)…です」
僕「はぁ、それじゃあ、登記済証を作ってもらいたいときに、
 昔の申請書副本を添付した時は、『申請書の写し』と書くんですね」
相「そうです」
僕「昔の原因証書とコピーを添付して、原因証書を登記済とする場合は、
 登記原因証明情報の後ろに括弧書きで、原本還付とでも書くのですか」
相「うーむ、そうだなぁ、あってもなくてもいいんゃないかな」
僕「それでは報告式の登記原因証明情報を添付して、
 昔の原因証書を添付した時はどう書くんですか」
相「うむ、その場合は、『原因証書』でいいのでは?」
僕「えっ!? そうですか…では、報告式の原因情報とそのコピーを添付して、
 コピーを登記済証として還付する場合は?」
相「えっ、登記原因証明情報は、登記のための書面だから還付できませんよ」
僕「いや、本体じゃなくってコピーの方を還付するのですか」
相「えっ、コピーでもできないのです。登記原因証明情報は、
 登記のためだけの書面だからここに留め置かれるのです」
僕「いや、日司連によるとできるそうですが…」
相「(驚く)…本当ですか?」
僕「ええ、普通とコピーと原本のパターンが逆なんで、
 混乱しやすいところですが」
相「あなたは司法書士さんですか」
僕「いいえ、まだ登録してないです」
相「そうかぁ…ちょっと待ってくださいね(登記官のところへ行く)」
しばらく話し込んで、戻ってきて
相「うーむ、そうかぁ、(いまだ納得いかず半信半疑の様子で)
 やっぱりあなたの言うとおりでしたよ」
僕「そうでしたか、では、その場合、添付書面としては
 『登記原因証明情報の写し』と書くのですか」
相「そうですなー『申請書の写し』と書くからには理論的には、
 そう書かないとおかしいでしょうな、でもちょっと待ってくださいね
 (再び登記官のところに行く)」しばらく話し込んで、戻ってきて
相「登記官はどっちでもいいといってましたよ」
僕「そうですか」
相「いやぁ、登記原因証明情報のコピーを還付できるなんて知りませんでしたよ
 あなたのおかげで勉強になりました。」
僕「とんでもないです」
相「そもそも昔の原因証書のままでいいんですよね。何もわざわざ…(略)…
 しかし悪法も法といいますからね」
僕「そうですね」
相「では、そろそろ、あなたも開業目指してしっかり勉強するように」

その時僕は思った。
今のは、ボケなのか?ノリ突込みを誘発しているのか?
ここは関西だぞ!
でも関西人じゃない僕は、颯爽と身を翻し、その場を後にしたのだ。

ヒューマン・ファクター

2005-05-02 00:19:10 | 徒然
音楽はそうなんだろう。
前にピアノことで苦言を呈したが、
音楽はもともと好きなんだ。

今日、近くの本屋に行くと、
ドボルザークの弦楽セレナーデが聞こえてきた。
思わず、ぐらりと来た。
実にいい曲。

チャイコフスキーの弦楽セレナーデも
派遣のCMかなにかで使われているインパクトの強い美しい曲だが、
今の気分は圧倒的にドボルザークだ。

ドヴォルジャークと書く人もいるが気にしない。

ヒューマン・ロスト

2005-05-02 00:00:19 | 徒然
疲れている…さっき女友達と電話してたらえらく心配された。
ここ1ケ月ずっと曇天に圧迫されたような精神状態。

「建築基準法を読むのが気晴らしさ」
なんてのは所詮意識せざるところの強がりなんだろうか…
事務所が暇な時は、雑談にも加わらず、
必死に準則を読んでいるのは傍から見たら尋常ではあるまい。

周囲の出来事に恐ろしく鈍感になってて、
義憤を感じたときにのみ反応するが、
それですらどうでもよく感じて部屋に閉じこもる。

石川亜沙美って可愛いなぁと思っても
思いたかったから思ってるだけのような上滑りな感覚。
何が必要なんだろうなぁー

旅行を勧められたが、旅行はあまり好きじゃない。
しかし、なぜか舞鶴に惹かれる。
行ってどうなるのだ?
行ったところでスターバックスにでも入って
日没まで「登記研究」でも読むのが落ちだろう。

この時間を無駄にしたくないという強迫観念…
一種の病だ、と自覚していてもどうしていい分からないな。
強迫観念に駆り立てられてて、ずっと無理やり走り続けている感覚。

サイレンススズカも走り続けたけど、
少なくとも彼は走らされて走っていたわけじゃあるまい。
走りたくてたまらなかったから先頭を突っ走ったんじゃないのか。

競馬は大好きだが、今は好きな馬がいない。
僕は、逃げ馬が好きなのだ。
しかし興味を惹かれる馬はいる。
ビッグプラネット…来週は彼の単勝につぎ込んでやる…