発車のおよそ1時間半前に駅舎に入った。
北京駅には軟席侯車室が2つある。しかしどちらもかつての専用待合室ではなく、なぜか一部列車の普通待合室と兼用になっている。おかげで混雑しており座る場所など無かった。仕方がないので駅構内をフラフラする。T31次の待合室だけ異常に混んでいたが、基本的には閑散期なので、それ以外の場所は空いていた。
ちょうど平壌行き国際列車の運行日だったので、電光掲示板には「平壌」の文字も見える。この列車は丹東行きのK27次に平壌行き車両を増結する形で運行している。
発車の45分も前に改札が始まったのでホームへ移動。9号車を目指す。
ただ改札は始まったものの、列車側の受け入れ態勢は整っておらず、各乗車口の前に徐々に行列ができつつあった。この列車はつい1時間ほど前に杭州から来たばかりなのだ。硬臥は車両によってはシーツの張り替え作業がまだ行われている。
まずは先頭の機関車を取りに行こうかと思ったが、ホームの先端は荷物車に積み込む荷物で溢れていたため近寄れなかった。なお牽引機はDF11だった。
乗車しとりあえず一人軟包を偵察する。内装は白を基調としたシンプルなもので、廊下や車両両端のトイレ・洗面所・車掌室などの設備は普通の軟臥と変わらない。
客室の配置は
軟臥・軟臥・高級軟臥(下×2)・一人軟包・一人軟包・高級軟臥(上下)・高級軟臥(下×2)・軟臥・軟臥
の定員24名だった。
高級軟臥は下段のみ2つが2部屋、上下段1部屋となっている。下段のみの部屋はかつて北京西/上海~香港の直通列車で使用していた高級軟臥車とほぼ同じ構造だった。
上下段式の高級軟臥も寝台と机だけのシンプルな構造でトイレはない。これで他の高級軟臥と料金体系が同じと言うのもなんか物足りない感じだ。こちらは客がいたので写真はない。ちょうど北斗星のツインデラックスと同じ感じと思ってもらえればいいです。
そして肝心の一人軟包は車両の中心部に2部屋設定されている。
室内構造はベット・机・椅子と極めてシンプル。あとは洗面所が設置されている。洗面所は隣の部屋と互い違いに設置されており、自分の部屋は通路より、隣の部屋は窓よりだった。やはりトイレはない。これは不便だ。
洗面所の蛇口は専用の電気温水器とつながっているためお湯が出る。しかしお湯が出るまで20~30秒はかかるし、蛇口を操作するたびに電源が入ったり落ちたりするのだが、その音がバチッとうるさい。
寝台はスプリングが普通の軟臥や高級軟臥より効いており、寝台と言うよりベットと言う感じだ。また枕とは別にクッションも用意されている。
そして机の下にはコンセントが2か所あり共に通電している。アメニティグッズとして歯ブラシと櫛のセットが置かれていた。
丸い塊は紙タオルだ。水で戻して使うが、それよりも扉の建てつけが悪く走行中にガタガタうるさいので、扉と壁の隙間に挟んで使うとよい。
つづいて外に出て外観を撮影する。まだ発車までずいぶんあるが、改札開始が早かったのでホームはすでに閑散としていた。
おかげで目立ったせいか乗警に職質を掛けられた。
身分証(=パスポート)を見せ、鄭州で働いているというと「どこの単位だ!」と聞かれる。「単位」とは企業・学校・役所など、あるいはそれらの中の一部署などとにかくなんらかの人が所属する機関や部署・部門を示す言葉だ。
「「フジタ」などとジョークを言うとどうなるだろう」と思いつつ、「大学で日本語教えている」と素直に答えた。
結果は「ああ、そう。」で終了した。
そして15:39、列車は定刻通りに北京駅を発車。一路天津へ向けて走り出した。
つづく
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北京駅には軟席侯車室が2つある。しかしどちらもかつての専用待合室ではなく、なぜか一部列車の普通待合室と兼用になっている。おかげで混雑しており座る場所など無かった。仕方がないので駅構内をフラフラする。T31次の待合室だけ異常に混んでいたが、基本的には閑散期なので、それ以外の場所は空いていた。
ちょうど平壌行き国際列車の運行日だったので、電光掲示板には「平壌」の文字も見える。この列車は丹東行きのK27次に平壌行き車両を増結する形で運行している。
発車の45分も前に改札が始まったのでホームへ移動。9号車を目指す。
ただ改札は始まったものの、列車側の受け入れ態勢は整っておらず、各乗車口の前に徐々に行列ができつつあった。この列車はつい1時間ほど前に杭州から来たばかりなのだ。硬臥は車両によってはシーツの張り替え作業がまだ行われている。
まずは先頭の機関車を取りに行こうかと思ったが、ホームの先端は荷物車に積み込む荷物で溢れていたため近寄れなかった。なお牽引機はDF11だった。
乗車しとりあえず一人軟包を偵察する。内装は白を基調としたシンプルなもので、廊下や車両両端のトイレ・洗面所・車掌室などの設備は普通の軟臥と変わらない。
客室の配置は
軟臥・軟臥・高級軟臥(下×2)・一人軟包・一人軟包・高級軟臥(上下)・高級軟臥(下×2)・軟臥・軟臥
の定員24名だった。
高級軟臥は下段のみ2つが2部屋、上下段1部屋となっている。下段のみの部屋はかつて北京西/上海~香港の直通列車で使用していた高級軟臥車とほぼ同じ構造だった。
上下段式の高級軟臥も寝台と机だけのシンプルな構造でトイレはない。これで他の高級軟臥と料金体系が同じと言うのもなんか物足りない感じだ。こちらは客がいたので写真はない。ちょうど北斗星のツインデラックスと同じ感じと思ってもらえればいいです。
そして肝心の一人軟包は車両の中心部に2部屋設定されている。
室内構造はベット・机・椅子と極めてシンプル。あとは洗面所が設置されている。洗面所は隣の部屋と互い違いに設置されており、自分の部屋は通路より、隣の部屋は窓よりだった。やはりトイレはない。これは不便だ。
洗面所の蛇口は専用の電気温水器とつながっているためお湯が出る。しかしお湯が出るまで20~30秒はかかるし、蛇口を操作するたびに電源が入ったり落ちたりするのだが、その音がバチッとうるさい。
寝台はスプリングが普通の軟臥や高級軟臥より効いており、寝台と言うよりベットと言う感じだ。また枕とは別にクッションも用意されている。
そして机の下にはコンセントが2か所あり共に通電している。アメニティグッズとして歯ブラシと櫛のセットが置かれていた。
丸い塊は紙タオルだ。水で戻して使うが、それよりも扉の建てつけが悪く走行中にガタガタうるさいので、扉と壁の隙間に挟んで使うとよい。
つづいて外に出て外観を撮影する。まだ発車までずいぶんあるが、改札開始が早かったのでホームはすでに閑散としていた。
おかげで目立ったせいか乗警に職質を掛けられた。
身分証(=パスポート)を見せ、鄭州で働いているというと「どこの単位だ!」と聞かれる。「単位」とは企業・学校・役所など、あるいはそれらの中の一部署などとにかくなんらかの人が所属する機関や部署・部門を示す言葉だ。
「「フジタ」などとジョークを言うとどうなるだろう」と思いつつ、「大学で日本語教えている」と素直に答えた。
結果は「ああ、そう。」で終了した。
そして15:39、列車は定刻通りに北京駅を発車。一路天津へ向けて走り出した。
つづく
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