コールドプレイ華やか、壮大
毎年恒例のフジロック・フェスティバルが7月29日から31日まで、新潟県苗場スキー場で開催された。複数のステージに、新人から大物まで、ロックの現在形を示す、延べ200組以上のアーティストが参加した。(桜井学)
初日、最大規模のグリーンステージには、アークティック・モンキーズとコールドプレイ=写真=という現代の英国ロックを代表する2バンドが相次いで出演した。アークティック・モンキーズは、小気味よいギターロックを聴かせ、一方のコールドプレイは、紙吹雪や風船が空を舞う華やかなステージだった。代表曲の「美しき生命」など、壮大なサウンドは、野外の大会場にぴったりだった。
2日目のグリーンを締めくくったのは、1970年代に人気を博した英国のバンド、フェイセズ。ローリング・ストーンズのロン・ウッドが参加し、かつてはロッド・スチュワートがボーカルを務めていた。今回は元シンプリー・レッドのミック・ハックネルがボーカルを担当したが、オリジナルの良さを壊さない、見事な歌唱を披露していた。
一方、これからの期待株や、流行ポップスとは一線を画すアーティストが楽しめるのも、フジロックならでは。初日のレッドマーキーの深夜のステージには、エレクトロニカ(電子音楽)系のアーティストが次々出演した。米国出身のウォッシュト・アウトは、親しみやすいシンセ・ポップ風のサウンドで会場を盛り上げた。また、英国のフォー・テットは、美しいフレーズを反復させながら、迷宮をさまよっているかのような陶酔感を与えるサウンドで、強く印象に残った。
同じレッドマーキー初日のディアフーフの演奏がよかった。米サンフランシスコで結成されたバンドで、浮遊感に満ちたサトミ・マツザキのボーカルと、緩急自在のドラムス、ごう音のようなギター演奏が融合し、独特の世界観を生み出していた。デヴィッド・バーンらロック界の才人が、彼らに注目する理由が、よく分かった。
東日本大震災を受け、会場では義援金が募られたほか、反核・脱原発イベントも行われていた。以前から環境問題などについて意識的だった、フジロックらしい取り組みだった。
(2011年8月4日
読売新聞)
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