勝者の代償
2006-09-19 | 本
季節も秋に移り変わり、夜が涼しくなって来ました。秋の夜長に読書でも、という向きも多いと思いますので、最近読んだ本のうち、面白かったもの、興味深かったものをちょっとずつ紹介していきたいと思います。
最近少し仕事が落ち着いてきて、行き帰りの電車で読書するだけの余裕ができているので、積ん読の消化が進んできたからというのもあります(ちょっと前までは睡眠時間にするのが精一杯だったけど。あー幸せ)
まず最初は勝者の代償。
所謂オールドエコノミーに対して近年発達してきたニューエコノミー。これに対してアメリカはどのように対応し、変貌していったかについて書いています。ニューエコノミーがどういうものであるか、という部分については目新しさは無いのですが、オールドエコノミーの頃から人々の心がどのように変化して行ったかについての下りは、事例をひきながら丁寧に解説していて、なかなか興味深いです。よくアメリカの企業は能力主義で云々ということを聞きますが、そのようになるのは実は最近の出来事だとかね。
元々、日本の社会はアメリカを10年後から追いかけている、という言われ方をしますが、4章の「忠誠心の消滅」、5章の「雇用の終焉」、8章の「ものすごく縮んでいく家族」の辺りを読むと、まさにその通りで、10年前のアメリカを今まさになぞろうとしている感じです。この辺の人間の心の移り変わりは同じ轍を踏まざるをえないのでしょうか。難しい所です。
アメリカのクリントン政権下で労働長官を務めた著者のライシュ。日本の政治家もこれぐらい読み応えのある本が書ける人が出てくるといいんですけど。(それとは別に、麻生外相の漫画論を読んでみたい気がw)
ということで、この本は新聞や経済誌の書評で何度か取り上げられていて、ずっと読もうと思っていたのだけど、なかなか時間が無くて積ん読が長かったです。しかし書評で何度も挙がるだけのことはあり、今年下半期(ってまだ2ヶ月ちょっとしか経っていないけど)で読んだ本の中では一番面白かった(興味深かった)です。お勧め。
最近少し仕事が落ち着いてきて、行き帰りの電車で読書するだけの余裕ができているので、積ん読の消化が進んできたからというのもあります(ちょっと前までは睡眠時間にするのが精一杯だったけど。あー幸せ)
まず最初は勝者の代償。
所謂オールドエコノミーに対して近年発達してきたニューエコノミー。これに対してアメリカはどのように対応し、変貌していったかについて書いています。ニューエコノミーがどういうものであるか、という部分については目新しさは無いのですが、オールドエコノミーの頃から人々の心がどのように変化して行ったかについての下りは、事例をひきながら丁寧に解説していて、なかなか興味深いです。よくアメリカの企業は能力主義で云々ということを聞きますが、そのようになるのは実は最近の出来事だとかね。
元々、日本の社会はアメリカを10年後から追いかけている、という言われ方をしますが、4章の「忠誠心の消滅」、5章の「雇用の終焉」、8章の「ものすごく縮んでいく家族」の辺りを読むと、まさにその通りで、10年前のアメリカを今まさになぞろうとしている感じです。この辺の人間の心の移り変わりは同じ轍を踏まざるをえないのでしょうか。難しい所です。
アメリカのクリントン政権下で労働長官を務めた著者のライシュ。日本の政治家もこれぐらい読み応えのある本が書ける人が出てくるといいんですけど。(それとは別に、麻生外相の漫画論を読んでみたい気がw)
ということで、この本は新聞や経済誌の書評で何度か取り上げられていて、ずっと読もうと思っていたのだけど、なかなか時間が無くて積ん読が長かったです。しかし書評で何度も挙がるだけのことはあり、今年下半期(ってまだ2ヶ月ちょっとしか経っていないけど)で読んだ本の中では一番面白かった(興味深かった)です。お勧め。