だめぴよ♪レンズ

おかげさまで、不妊治療を経て無事出産。
治療中にわかった事・気付いた事・出会えた人…私の大切な宝物です。

腹腔鏡検査のリスク説明(前のクリニックでのお話)

2009-07-11 | タイミング~AIH(現病院に転院する前)

今日も前の病院でのお話。

長々と続けてきましたが、次くらいで終われそう。

前の病院の文句を書いているようで、気が引けますが、今までの経緯を振り返ることを続けてきて、自分の中で気持ちの整理がしっかりついてきているので、最後まで書こうと思います。


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腹腔鏡検査の執刀医の先生は、提携先の病院の先生ではなく、別の大学病院に所属しておられるベテランの先生でした。
以前読んだ本にもお名前が載っていた方だったのでビックリ。


看護師さんに案内されて、2Fに行くと、既に先生がいらっしゃいました。

名刺をいただき、ひげぴよと挨拶をして着席。

シーン・・・

クリニックの先生や担当の看護師さんも一緒かと思っていたけど誰も現れず、執刀医の先生も何も聞いていないようなので、今までの経緯を自分で説明しました。


内心、「クリニックから何も聞いてないわけ1万円も取っておいて、どういう事よ」と怒りながらも、「こんなもんなのかな。コレが普通なんだろうか・・・この先生に罪はないもんなぁ」と思ったり。


先生は私の話を聞きながら、ご自分のメモにいろいろ記入。

診断名のところに「原発性不妊症」「原因不明不妊症」と書いているのが見える


と、そこへクリニックの先生が手術着を着て忙しそうに歩いて行きながら、「先生からよく話聞いとくんやで。ボクはなんにも話してないねん。先生によく説明しといたってな。」と話しかけてきて、そのまま通り過ぎていきました。
(隣が採卵などの手術室だったようです)

「は~い」と返事をして会釈しながら、この瞬間、転院を決意しただめぴよでした

思わず隣にいるひげぴよを見ましたが、唖然とした顔をしていたなぁ


先生が忙しいのはよくわかるけど、一人で患者をさばききれないなら、もう一人か二人、医師を雇うべきだと思う



執刀医の先生は穏やかな方で、こちらの質問にもひとつひとつ丁寧に答えてくださいました。


原因不明のいわゆる機能性不妊の場合、腹腔鏡検査をして初めて原因が見つかることがある。だから意味のある検査だ、との事。


この先生がおっしゃるには、
子宮内膜症・・・50%、腹腔内の臓器癒着・・・25%、原因発見できず・・・25%、
だそうです。


やっぱり見てみても何も無い場合もあるんだ・・・
(ネット上の体験談でも何件か見かけました)


何もなくても腹腔内を生理食塩水で洗浄する。このことにより妊娠しやすくなるという報告がある。腹腔内に妊娠を阻害する物質が存在している事がある。
(この事は本にも出ていたし、今通っているクリニックに相談した時も、メリットとしてあげられる事だと言われました)


それなら、何も見つからなくても検査を受けるメリットはあるなぁ



手術説明のパンフレットには「術後1週間で、リゾートでバカンスを過ごす」という絵と説明が出ているが(笑)、こんなわけにはいかない。退院後もしばらくは痛みが残る人もいるし、開腹はしていないとはいえ、約1ヶ月は無理は禁物。安静に過ごさなくてはならない事をよく覚えておいてほしい、との事。


癒着があったとして、剥離しても再癒着の可能性はゼロとはいえない。
開腹手術よりは圧倒的に確率が低いが、メスを入れることには変わりないので、今回のオペにより今まで無かった癒着が生まれる可能性もゼロではない。


癒着剥離で無事自然妊娠できれば、うまくいけば二人目のときも効果が続いていると思っていた(再癒着はないと考えていた)ので、この事はショックでした


術後1年以内に妊娠しなければ、原因は他にあると考えて、体外受精に進むべき。


今すぐ申し込んでも、おそらく手術まで2~3ヶ月待ち。その後更に1年間。
すでに35歳になる私に、そんなに長いあいだ自然妊娠を待つ時間的余裕は本当にあるんだろうか・・・?
ネットで検索した体験談のなかにも、「ラパロを受けたけど結局IVFに進んだ」という方が結構多くいらっしゃいました。


リスクについては、技術を持った医師が実施するラパロはほぼ安全といってよい。

だが、オペに100%はないので、リスクは当然ある。


合併症として、腹壁からの出血や皮下出血、傷からの感染などの比較的軽度の合併症は約7%くらい。

また、子宮・卵管・卵巣は場所的に膀胱や大腸などと近いので、腸管損傷・膀胱損傷・尿管損傷・血管損傷などのリスクが考えられる。
血管損傷で大量の輸血が必要になることもある。
腹腔内にガスを入れてふくらませてスペースを確保し、その中で器具を動かすので、腹腔内での器具脱落などもたまにある。

いずれも可能性としては1%くらい。


このように万が一の事が起こった場合は、すぐに開腹手術に切替えて最善を尽くすので、心配はいらない。
未熟な医師は開腹手術に切り替える事をためらうが、経験を積んだ医師は何を優先すべきかよくわかっているので、命にかかわるような事はまずないと言える。


1%のリスク・・・。

100人のうち1人、の確立。

私にはこの確立は、低いとは思えませんでした。


万が一を考えたらキリがないけれど・・・、

現時点では、内膜症ものう腫も筋腫も見つかっていない。

約1年半前に大腸がんの検査でひっかかって(※検便で潜血が出たのです。一時的な痔みたいなものだったんでしょう、との事)、CTスキャンを撮影したことがあるのですが、そこでも癒着等は指摘されなかった。

この状態で、「スッキリするためにお腹の中を見てみよう」ということで腹腔鏡手術を受けたとして、1%に当ってしまって、極端な話だけど、‘腸管損傷で開腹手術に切り替えて、命に別状はないけど人工肛門’なんてことになったら、やっぱり私は後悔するような気がする


ひげぴよが言うように、現時点では何も問題なく生活できているのだから・・・。


今、例えば内膜症やのう腫が見つかっていれば、それを取り除いたり詳しく検査するために手術を受けるのは、大事だし必要な決断です。

でも、クリニックの先生が言うように「スッキリして、納得してIVFに進むため」という理由では、あまりに高いリスクのように感じました。
今回は、自分の心のおもむくままに、オペはやめておこう


ぐるぐる悩み続けていたけれど、リスクの話を聞きながら、目の前でキリが晴れるかのように、気持ちはスッキリしていました



   
♪今日の一枚
   二週間前の友人の結婚式の引き出物に入っていたお菓子。
   「アップル鯛」と書いてあり、リンゴたっぷりの美味しいパイでした
   でも、切り分ける時、なんかカワイソウで結構ツラかった(笑)

   


ようやく次回でおしまいにします。
連日の長文で申し訳ありません。 
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5 コメント

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Unknown (さくら)
2009-07-12 14:20:18
こんにちわ
ついに体外へ向けての治療が始まりました。
土曜に久しぶりにクリニックへ行き内診と
体外の簡単な説明を受けて来ました。
今日からクロミッドです。
まだ不安な気持ちの方が大きいですが
同じクリニックで頑張っておられる
だめぴよさんやその他の方のブログを拝見
させて頂いています。
治療内容や費用などすごく参考になり
感謝しています
今後も治療の事で質問させて頂けたら
ありがたいのですがよろしいでしょうか?

ちなみに、私も「アップル鯛」をもらった事
ありますよ
りんごがたっぷり入ってますよね
返信する
こんにちは♪ (きんぶた)
2009-07-12 16:16:46
私は子宮外妊娠でやむを得ず、腹腔鏡手術をしましたが、開腹手術とは比べ物にならないとはいえ、術後数日の傷口はかなり痛かったし、傷口(見た目)もけっこうなものでした。
1年経った今ではかなり薄くなりましたが、おへそは今でも2つです(笑)
私も転院前のクリニックで内膜症で腸への癒着が考えられると言われた時には「ラパロしかないのかな・・・」と思ったこともありましたが、やっぱり一歩踏み出すことができませんでした。
周りにはラパロで内膜症治療後すぐに妊娠した人もいたので、「もし内膜症なのだとしたら効果はあるのかも」とも思ったのですが、メスを入れることに大きな不安と恐怖を感じたのを覚えています。
やはり1%でもリスクは伴うものですもんね。
ラパロの件でだめぴよさんご夫婦が一緒に考え悩んだ時間はとても良い時間になったと思うし、2人で納得した結論を出せたことは大きな一歩でしたねっ

アップル鯛おいしそ~
私、アップルパイ大好きなんです♪
だけど、ほんと可愛いので切り分けて食べるのがかわいそうになっちゃいますね


返信する
Unknown (ichi)
2009-07-12 16:32:50
私は今まで腹腔鏡検査のことは一度も勧められたこともなかったから、恥ずかしながら無知でした。
タイミング→AIH→IVFのことしか頭になかったから、AIHでダメならIVFかぁ・・・、どうするかなぁ・・・ばかりで悩んでいました。
結局IVFをするなら、この検査はしなくても良いってことなんですよね?
何にでもメリットがあればデメリットもあるだろうけど、取捨選択は難しいです・・・。
真剣に悩んで、夫婦二人で話し合って、すごく素敵ですね!
不妊治療に非協力的な夫さんも多い中、ひげぴよさんのだめぴよさんを思う気持ちでジーンときちゃいました

前回のお父さんのお話も、すごく良かったです。
迷ったときは、私も参考にさせてもらいます!
返信する
Unknown (風花)
2009-07-12 21:49:44
リスクを考えると、私もだめぴよさんの立場だったらラパロは受けてなかったと思います。
ご主人のおっしゃる事も、ごもっとも!!優しい方なんですね♪
確実に癒着や腫瘍があるなら手術を受ける事を前向きに考えられるけど…
前のクリニックの先生のように「ラパロやってスッキリしちゃおう」なんて、患者さんは思えないですよねぇ。私も1%のリスクは「低い」とは感じません。0,1%くらいならまだしも、100人に一人なら、「私がその一人かも」って思っちゃいますよね。(私が心配性だからってのもありますけど…)

それとみなさんが言うように、私も、前の記事の「迷ったら紙に書く」っていうの、すごいと思いました☆
頭で色々考えても、ぐるぐる回ったり、名案が浮かんでも忘れたりしますもんね。
私も今度重大な選択をする時には、だめぴよさん方式で紙に書き出してみたいと思います☆
返信する
Unknown (だめぴよ)
2009-07-13 10:04:18
♪さくらさんへ
いよいよIVF始動なんですね!不安と期待の入り混じる毎日になるでしょうが、治療は自分の人生のほんの一部分でしかありません。楽しい事を見失わないようにリラックスして過ごしてくださいね
私は、一応採卵は二度ほど経験してますが、治療に関してはあくまでもド素人で、お役に立てないことも多いと思います。
クリニックの先生方や看護師さんは、私よりもずっとずっと経験豊富で、目の前にいるさくらさんに対して親身になってくれてますよ。
どんな小さな不安や質問でも、まずはクリニックに聞いてみるようにしてくださいね
もちろん、気持ちの切り替え方の相談や些細な不安にはお答えしますし、精一杯応援させていただきたいです
お互い頑張りましょう
アップル鯛、ご存知なんですね!近頃はやりなのかな


♪きんぶたさん
私がラパロをするかしないか悩んだ事は、きんぶたさんのように選択の余地なくラパロを受けた方にとっては、不快に感じる内容かもしれないと気になりつつも、かつて私が体験談を探しまくったように何かの役にたてばと思い、書き残すことにしました。嫌な思いをさせたらゴメンナサイね
そしてあたたかい言葉をありがとう
私達夫婦は、治療についての意見が食い違ったのはこの時が初めてでした。お互いに自分なりの考えをケンカにならずに伝えられたのは、これから先の結婚生活のためにも、貴重な経験だったと思います。そういう意味でも大きな一歩だったのかもしれません。
私もアップルパイ大好きなんですカロリー高いってわかってても、私の中でどうしても他のお菓子には代われない位置を占めてます
切る時、ふざけて「三枚おろしにしよっか?」なんて言ったりしてました


♪ichiさん
この検査を自分のクリニックで行えるところはほとんどないので、大学病院系などでないと提案されない事も多いようです。アメリカではかなり早い段階で行われる検査だと聞きました。
若い人なら一度受けて、自然妊娠を期待するのもアリかなって思いますが、すでにマル高確実の私には難しい選択でした・・・。
ひげぴよはとにかく理屈で話をすすめるので(私もそういう傾向がありますが)、最初は「結局自分が精神的に耐えがたいからってだけじゃん」なんて思ったりもしたんですが、こうして文章にしてみると、彼は彼なりに精一杯「理屈抜きの気持ち」の部分を説明してくれてたんだな…と感じました。素直に感謝したいです。
父の得意技(笑)の説明、あんなので伝わったかしら?とにかく、「書く」ということは頭で考えているより効果的な方法なのは間違いなさそうです


♪風花さん
不妊治療における選択は「100%正しかった」と断言できる事がほとんどないので、ほんとに難しいですね。お世話になってきた先生に提案されて、「これでうまくいった人は何人もいる」なんて言われて本当に悩みましたが、自分で調べたり考えたりして、答えを出せた事はいい経験だったと思います。「たら・れば」を言い出したらキリがないし、納得して進むことを忘れないようにしたいですね
「紙に書く」というのは視覚的な刺激としても、とても有効なんだそうです。悩んでる事に限らず、目標や理想などを書くこともアタマとココロの整理ができて、やる気アップになるそうですよぜひやってみてね。
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