地理の部屋と佐渡島

2009年4月よりの佐渡単身赴任があけ、2014年4月より長岡へ。別れが絆をより深めた。今後ともよろしくお願いします。

能舞台の島佐渡059 天領佐渡両津薪能『黒塚』1  原黒(椎崎)諏訪神社

2011年10月08日 05時09分14秒 | 能舞台と芸能

写真撮影:2011.10.01

 

佐渡では今年最後の薪能だと思います。

 

Photo-01 火入れ神事です。

 

 

 観光客のための企画ものでの催しはあると聞いていますが、公式的にはこれが最後と言って良いでしょう。今回の舞台にはイヤホンガイドもついていました。当方は利用しませんでしたが、入場料500円を支払えば誰でも借りられます。物語等の解説を聞きながら見るのであればお勧めです。僕は写真撮影しつつの鑑賞。むしろ舞台から聞こえる台詞と鼓や笛の音に集中したかったので借りませんでした。今回は火入れ神事。太鼓、小鼓、後見、地謡等の皆さんが舞台に、さらにワキとワキツレが入り老女に一夜の宿を頼むところまでを紹介しています。舞台は一時間をこす大作ですので、幾度かに分けて紹介します。

 

 

 

 

Photo-02 巫女さんがたいまつを渡して火入れが始まります。

 

 

 

 

Photo-03

 

 

 

 

Photo-04 鼓や地謡の皆さんが入りました。

 

 

 

 

Photo-05 の中のあばら屋とワキのあじゃりが入ります。

 

 

 

 

Photo-06 今夜の宿を探しています。

 

 

 

 

Photo-07 あばら屋に老女がいました。泊めてくれと頼みます。

 

 

 

 

Photo-08

 

 

 

 

【黒塚】 あらすじ

 能は、陸奥安達ケ原で行き暮れた那智の東光房の阿闇梨祐慶(ワキ)と同行の山伏(ワキツレ)一行が、野中のあばら家に一夜の宿を求める場面から始まります。主の老女(前シテ)がいる作り物の萩小屋は、はじめはあばら家を表し、老女が出てからは閨(ねや)となります。

 山伏に求められるまま、老女が扱ってみせる枠*輪(わくかせわ)と糸尽くしの歌は、有為転変の人の一生と、落ちぶれて淋しく暮らす老女の哀れさや孤独をにじませます。

 やがて老女は、「決してのぞかぬように」と山伏達に念を押し、裏山に薪を採りに出ます。従者の能力(間狂言)は約束を破り、閨をのぞいて山と積まれた死体に腰を抜かします。

 噂に聞く鬼の住まいと知った山伏たちも逃げ出しますが、柴を担いで帰ってきた鬼女(後シテ)が、恨みと怒りの形相で追いかけて来ます。しかし山伏の法力の前についに屈し、夜嵐とともに消え去っていきます。高徳の山伏の慰めに一纏の光明を見た鬼女が、結局は裏切られるという能の展開は、見る人によって様々な感興をいだかせるようです。

注:*の文字は木偏に上下と言う字です。

 

 

 

---------------------------------------
写真撮影:2011.10.01 佐渡市
---------------------------------------
2011年 地理の部屋と佐渡島 能舞台と芸能
---------------------------------------
http://blog.goo.ne.jp/dachasnowman/
---------------------------------------

 

 



最新の画像もっと見る

11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
薪能 (つちや)
2011-10-08 05:21:22
お早うございます
今年最後の薪能となるのですか。
「黒塚」のあらすじ、一通り読みましたが後ほどゆっくり
読ませて貰います。 難しい言葉と文字が出るのですね。
PCでも出ませんでしたか。
今朝も朝焼けです。 この3連休は天気が良いようです。
長岡でゆっくりしてきてください。
薪能 (山小屋)
2011-10-08 06:19:06
お久し振りです。
薪能・・・
厳かな雰囲気が伝わってきました。

昨夜、長崎から帰ってきました。
「長崎くんち」は素晴らしい祭りでした。
まだ興奮が醒めていません。

今日はこれから鎌倉街道を歩きます。
天気はよさそうなので、楽しんできます。
今年最後の薪能 (hirugao)
2011-10-08 10:59:33
火入れの神事もあるのですね~

最初から見られるのはいいものですね。
しっとりとこのような薪能を見てみたいです。

きっと近場でも探せばあるのでしょうね。

物語では覗くなと言われているのに・・・
このお話を知っていて見るのと違いますね。

Unknown (kawazukiyoshi)
2011-10-08 15:57:10
私は歌舞伎は余り見ないのですが
能は面白いと思っています。
薪能も良いですね。
今日もスマイル
火入れ神事・・・ ()
2011-10-08 19:07:09
こんばんは、地理佐渡管理人さん。

紹介されていた「火入れ」で思いだしたのです。
もう昔々になりましたが、宮城県の角田市で(わたしはダイキャスト工場担当でした)仕事をしていて、工場が完成してから火入れの儀式があることを知りました。
よくわからないながら火入れというものに日本の伝統がこもっているのだろうと思ったのです。日本(人)が日本(人)らしく、らしくとは??と思うこのごろですが忘れないで、考えていかなければと・・・
Unknown (ディック)
2011-10-08 21:18:27
「黒塚」って、いわゆる「安達ヶ原」の物語ですか。最後のところをどう感じとるか…、そこが味わい深いところでしょうね。
イヤホンガイド、美術館にもよくありますが利用するのは10回に1回くらいかなあ。借りると見ながらついつい聞いてしまい、自由な鑑賞の妨げになることも多い、し感じます。
 (山ぼうし)
2011-10-09 00:53:32
立派な能・舞台があるのですね。
疎いので能のことはほとんど知りませんが、
歴史を感じるとともに、そのような土地を羨ましく思います。
私の田舎は本当に何も無くて・・・。
枠桛輪。 (紗真紗)
2011-10-09 10:42:53
地理佐渡..さま^^こんにちは~♪

1時間の大作、火入れ神事からの能舞台、
その場で観ているような迫力を
味わわせていただきまして、感謝いたします。

僭越ですが、
「桛」(かせ)(環境依存文字・unicode)の文字ですが、
PCやプラウザによって正常に表示されないことがありますので、
自信がありませんが。

「プレビュー」(別ウィンドウ) ですと、「薯~ 」が表示されますが、
「投稿する」ボタンですと、正常に「桛」が表示されます。
私もつい最近、このようなことがありまして、間違いでしたらごめんなさい。
こんばんは~☆いつもお世話になっております (うーたま )
2011-10-09 22:27:49
こんばんは

ぺ3.6の17歳誕生日に
駆けつけていただき
暖かいお言葉有り難うございました。
ぺ3.6本人からも心から御礼申し上げます


伝統的な能舞台
火入れの神事とともに
興味津々で拝読させていただきました。

イヤホンガイド…いいですね。
ワタクシのような初心者向けには
とてもありがたいです。

豪華な衣装とともに
能舞台からの熱気が伝わってきます。

貴重なお写真有り難うございました。

明日も素晴らしい一日でありますように
帰省してました。 (Onda)
2011-10-10 23:58:44
こんばんわ♪。
先程 会津から帰って来ました。
今回は往復ともに東武鉄道を使っての帰省でした★。

イヤホンガイド(ラジオ)は歌舞伎鑑賞の時に
使わせていただいてます。演目が始まる前から
前説があったりして、なかなか便利ですね。
ちなみに歌舞伎座などの場合ですと
約1500円くらいで、ラジオを返却すると
1000円戻ってきます。
(^^)/