スポーツ界でドーピングが禁止されている理由は3つあります。1)スポーツの基本理念、スポーツ精神に反する(アンフェア、反則)。2)選手の健康に有害である(副作用)。3)社会悪である(青少年への悪影響)がそれです。医学技術の進歩によって2)の副作用が少なくなくなったことがドーピングを加速させたのではと考えています。しかし、最も大きいのはスポーツ界で大量の金銭が動くようになったことにより、スポーツ選手のモラルが低下したことではないでしょうか?選手の地位や名声がお金に換算されるようになってしまったのです。
個人的には規制は最低限にして、競技中にドーピングが発覚した選手はモラルに欠ける選手とみなし即永久追放にするくらいの覚悟が必要だと考えています。今のままでは規制は厳しいけれど、1度のドーピングは2年間の出場停止で許されるのであれば、発覚するまでドーピングを続ける価値はあると考える選手が出ても不思議ではありません。
ある意味、これは1度のドーピングはOKとも取れる措置といえるでしょう。発覚してもCASに提訴すれば、CASの判決が出るまではレースに参加することが出来、CASで敗訴してもその間のタイトルが剥奪されるだけで、実質的な出場停止期間はぐっと短くなると考えることも可能なのです。
建前上は必要以上に規制を厳しくしてますと言いながら、1回は許しますよとUCIが言っているに等しいと私などには思えてしまうのです。このような曖昧な規則の上に胡坐をかき、「アンチ・ドーピング意識」を云々するUCIの態度には腹が立つのを通り越して、あきれてしまう他ありません。
プロ・アマを問わず真摯に競技に取り組んでいる選手が損をしたり不利益をこうむることはあってはいけない。それは規則で定められているからそうしなければならいのではなく、人として当然のことだと思うのです。ましてプロのアスリートであればなおさらではないでしょうか?
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