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「ツール・ド・フランスに出場するために全力を尽くす」

2008-06-04 19:15:31 | ジロ・デ・イタリア

 ジロ・デ・イタリアが閉幕し、ツール・ド・フランス開幕まで一ヶ月に迫った。

 ツール・ド・フランスの主催者ASOはアスタナが過去のドーピングスキャンダルを理由に7月5日から27日にかけて行われる2008ツール・ド・フランス(2008 Tour de France)への出場を認めていない。Tourparcoursglobal

 しかし、国際自転車競技連合(International Cycling Union、UCI)は、(アスタナを除外するという)ツール・ド・フランス大会主催者の決定に反対の立場を示し、解決策を見つけ出すように提案しているというが、未だ解決していない。

 ジロ・デ・イタリアの主催者ガゼッタも当初はアスタナの参加を拒否していたが、急遽方針を転換してアスタナの参戦を認め、その結果12年振りにマリアローザがイタリア人以外の手に渡ることになった。

90874  もし、最初の決定どおりアスタナが参戦できなければ今年のジロ・デ・イタリアはどうなっていただろう?厳しいコースと移動距離などを考慮して多くのプロチームの有力選手がジロ・デ・イタリアをスキップしていた状況では、地元イタリアでは盛り上がりは見せても、世界的に見るとTVの視聴率などは大きく低迷したに違いない。

 かくいう私もアスタナの参戦が決まり、昨年のグランツールの覇者が全て顔を揃えるということで例年に無く注目していた。

 プロチームの有力選手がスキップしたことでコンチネンタルプロチームが活躍を見せ、個人的には大満足のジロ・デ・イタリアだった。

 ジロ・デ・イタリアをスキップしてツール・ド・フランスに照準を合わせる選手が多く、ASOは満足していたのかもしれない。

 しかし、アスタナがドーピングの問題をクリアしコンタドールがマリアローザを獲得したとあってはASOも静観はしていられない状況のはず。

 個人的にはASOに対し、メールで抗議文を送らせて頂いた。おそらく世界各国の自転車ロードレースファンから同じようなメールが多く送られていると私は信じたい。

 そもそも過去のドーピング問題を理由にチームの参加を認めないという決定に問題があるはずだ。確かに昨年のアスタナには問題があった。しかし、ドーピングで有罪と判定された選手はすでにチームにはいない。57160

 さらにアスタナは昨年で解散が決まっていたディスカバリーからヨハン・ブリュイネールをGMとして引き抜き、チームの再生に努力してきたはずである。

 そしてコンタドールでジロ・デ・イタリアを征した。今のところドーピングの問題は全く取りざたされていない。今年最も強い選手をASOは招待しないままで済ませられるのだろうか?

 グランツールの主催者がそろってUCIのプロプアーからの離脱する中UCIには何の力もない。今年のジロ・デ・イタリアを見る限りプロチームとコンチネンタル・プロチームの力差はなくなってきているようにも見えた。

 ディルーカやシモーニがそうだったように今後はグランツールに出るためにコンチネンタルプロチームに移籍するプロ選手が出てくるかもしれない状況にある。

 もし仮にコンタドールがツール・ド・フランス連覇を狙って地元フランスのコンチネンタルプロチームに移籍した場合、そしてそのチームがツール・ド・フランスに参加が決まっていた場合ASOはどうするのだろう?

 参加拒否はチームとしてのアスタナに対するものであって選手個人に対するものではないとすれば当然参加が認められることになってしかるべきだろう?

57676  しかし、多分そうはならないだろう?ASOは「アスタナの過去のドーピング問題」を理由に挙げているが、それはあくまでも表向きの理由で、本音はコンタドールのオペラシオンプエルト疑惑にあるのではないかと私は推測している。

 昨年のツール・ド・フランス以降もドイツ国内のレースからコンタドールは参加を拒否され続けた。その理由がオペラシオンプエルトに関するものだった。

 昨年のツール・ド・フランス前には徹底的に調査をされ、一度は白と判定されていたにも関わらず、コンタドールのオペラシオンプエルトの問題が再燃した格好になり、ASOは面目を潰した格好になってしまった。

 ならば、徹底的な調査をして早く結論を出すべきではないのか?それをうやむやにしているから「チームの過去のドーピング問題」などいう苦しい理由が出てきてしまうのだ。

 個人的にはASOが考えかたを改めてくれることを強く望んではいるが、フランス人の気質から考えるとジロ・デ・イタリアのように急遽方針転換をするとは考え難いことも確かである。

 それにオペラシオンプエルトの問題が絡んでいるとなるとなおさらだろう。しかもそれを表立って公言できないということは疑いは大いにあるが明確な証拠がないということでもある。

 ASOは昨年は一度潔白という判断を下したのだから、それを貫くべきではないのか?ドイツの検察当局が言うように確たる証拠があるのならASOやUCIにも開示すべきではないのか?

 ガゼッタはコンタドールに正式にマリアローザを授与した。ASOもその英断を見習って欲しいと願っている。88194_2

 ツール・ド・フランスは世界で一番強いロードレーサーを決めるレースなのだから、ASOは胸を張って今世界で最も強いコンタドールを招待すべきだと考えているのは私だけではないはずだ!

 仮にツール・ド・フランスに出られなかったとしても、コンタドールはヴエルタでグランドスラムを達成するに違いない。そうなって赤っ恥をかくのは誰でもない。ASO自信なのだ!

 コンタドール自信「今でも根拠がなく納得のいかない決定だと思っている。アスタナは今年のツール・ド・フランスに出場するために全力を尽くす」と語っているようだが、是非参加してもらいたいと心から願っている。

 ジロ・デ・イタリアを急遽走らざるを得なくなり、ピーキングは難しい状況に違いない。ツール・ド・フランスの連覇はともかく、Wツール制覇は相当に難しい。達成すればパンターニ以来ということになるのだろうか?

 「伝説の域に達するためにはまだ成すべきことが多くあるが、ジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスを制したので、自分が最高のロードレーサーの一人だと胸を張って言える」と語っているが、ランス・アームストロングやマルコ・パンターニの域には達してはいないが、それに近い能力の高さは充分に見せてくれている。

 昨年のマイヨジョーヌはともかくとして、今年のマリアローザは真に彼のものである。これでヴエルタも征すれば名実ともに彼らの仲間入りができると私は考えている。

 これだけ才能のある選手をいつまでも過去のドーピング問題で苦しめるのは辞めてもらいたい。オペラシオンプエルト問題が発覚してから既に3年の歳月が流れているのだから、若い才能のためにも一日も早い解決を願うばかりである。

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