■監督 テイラー・ハックフォード
■キャスト ジェイミー・フォックス、ケリー・ワシントン、レジーナ・キング、アーンジャニュー・エリス、シャロン・ウォレン、
クリフトン・パウエル、ハリー・レニックス、リチャード・シフ、カーティス・アームストロング
レイ・チャールズの音楽に対する愛と情熱はどのようにして生まれたのか? その成功の影にあったドラマティックな
私生活とは? 幼い頃の失明、弟の死、人種差別、薬中毒、女性たちとの関係・・・。彼は自らの感性と感情にストレートに、
イノセンスに生きた。 辛いことがあったとき、いつも彼を支えたのは亡き母の大きな愛だった。
彼は人生の中でいくつもの大きな困難に直面しながら、破滅の淵で踏みとどまり、音楽への愛に導かれるように
それらを乗り越えていった。 どんな難局にあっても、ポジティブに、決して諦めることなく、自分の運命を切り開いて行った。
そして誰もがそんな彼の才能と、魅力的な個性を愛さずにはいられなかった。
おススメ度 ⇒★★(5★満点、☆は0.5)
cyazの満足度⇒★★★☆
彼について知っていることと言えば、成功した後のことだけで、幼い頃のこと、光を失った頃のこと、
人種差別、麻薬との闘い、殆ど知らない事だらけだった。 流石に彼の歌だけは好きで良く聴いていたが、
彼の人生について興味を持ったことはなかった。 この映画で彼の出生から、苦難の道を経て成功までの
日々を事細かく知ることができた。
そして何よりも凄いのは、レイを演じるジェイミー・フォックスだ。 まさしくレイそのものである。
ピアノを弾いて歌うときの仕草は本当にそこにレイがいるような勘違いをするほど似ていた。
背筋がゾクゾクする思いがあった。 声もレイにソックリで、こんなにもあの『コラテラル』で飄々としていた
ジェイミー・フォックスがレイを演じることに、というよりレイが乗り移ってしまったかのように感じた。
先行してサントラを聴いていたので、というよりはそれまでにも耳にしていたレイの音楽なので、
殆どが知っている曲であった。 レイは五感のうちのひとつ失ったことで、その代償に“音楽”という
素晴らしい才能を得た。 それはどの音楽ジャンルをも逸脱した“レイ”という新しい音楽だったように思う。
模倣から始まった彼の音楽も、その道程で彼自身が新たに創り出した彼自身の音であるに違いない。
音楽ファンならずとも、この映画に共感できるものは多いと思う。 客席は少し年齢層が高く、
やはりレイの音楽に影響を受けた世代が多かったように思う。 時に大きくはないが、小刻みにスウィング
しているお客さんもいた。 そして、いつのまにか体が揺れている僕もそのうちの一人だった。
劇中で流れる音楽は、以前にサウンドトラックのところで紹介しましたが、レイ自身が彼の残した
素晴らしい楽曲の中から選んだ17曲です。 これぞ“ベスト・オブ・レイ・チャールズ”です!!
☆レイに捧ぐ
フランク・シナトラ
「レイ・チャールズは、音楽界でたった一人の天才だ。」
ブライアン・ウィルソン
「君もわかるだろう。世界中がレイを愛さずにいられないことを。」
ジェームズ・ブラウン
「レイはいつでも、自分のやっていることにポジティブだった。ひとつ教えよう。
彼は目の見える人よりはるかによくみることができたんだ。」
クインシー・ジョーンズ
「彼のように、音楽ジャンルの既成概念の壁を崩したミュージシャンは、
二度と現れないだろう。」
ノラ・ジョーンズ
「私はレイのすべてが好き。彼について何か語るなんておこがましいね。
彼の歌はレイそのもの。すごく大きな影響をうけたの。」
エルトン・ジョン
「人がレイについて語るとき、わたしはただ黙って微笑むだけ。あの笑顔、あの声、
彼の音楽は喜びに満ちている。あらゆる時代を通じて、最高の歌手のひとりだよ。」
キース・リチャーズ
「レイにとっては全てが音楽だった。レイはロックだった。
リズム&ブルースだった。ジャズだった。そしてカントリーだった。」
ビリー・ジョエル
「冒涜かもしれないが、
レイ・チャールズはプレスリーより重要だと思う。」
ジェームズ・テイラー
「レイは僕の目を開かせてくれたんだ。
彼は、自分の持っているすべてをぼくたちに与えてくれたんだ。」
ボニー・レイット
「レイの前に音楽があり、レイの後ろに音楽がありました。」
ジェイミー・フォックス
「まさに人生を変える男に出会った・・・・・・レイ・チャールズは多くのものを私たちに残した。
彼の指が弾き出したものは、私たちの文化の一部だ。私は、永遠のレイの生徒でいる。」
テイラー・ハックフォード
「レイ・チャールズは絶対的存在なんだ。彼はアメリカが生んだ最良の人間であり、
彼から啓示を受けないことは不可能だ。」
この映画に関しレイは、15年前にテイラー・ハックフォード監督と出会い、そして映画化について
深く関わって来た。 この映画を、誰よりも“観る”ことを楽しみにしていたレイ。 残念ながら映画の
完成を待たずに、2004年6月10日、彼は逝ってしまった。
数年前にTVに出演し、あの名曲「いとしのエリー」を楽しそうに歌っていたレイの笑顔を思い出します。
彼がいつも笑っている理由をこの映画で知ったとき、思わず涙がこぼれました。
ご冥福をお祈り致します。
最新の画像[もっと見る]
- 「春バラ」/生田緑地ばら苑 7時間前
- 「春のバラフェスティバル」/旧古河庭園 1日前
- 「アヤメ」/梅屋敷公園 2日前
- 「アヤメ」/梅屋敷公園 2日前
- 『猿の惑星 キングダム(吹替版)』 3日前
- 「春ばら」/海の見える丘公園 4日前
- 「春バラ・他」/アメリカ山公園 5日前
- 「シャクヤク・他」/神代植物公園 6日前
- 「春のバラフェスタ」/神代植物公園 1週間前
- 「ローズ・フェスティバル」/横浜イングリッシュガーデン 1週間前
私が語りたいこと、うまくいえなかったこと、
いつも、そうだそうだ!とうなずきながら読んでいます。
今もあのレイの笑顔(ジェイミー=レイ)が心に焼き付いています。
その笑顔の奥にはいろんな思いがあったのですね。
きっとこれから聞くレイの曲はまた違った味わいになるに違いありません。
アカデミー賞の行方も楽しみです。
今年はレイ・チャールズのノミネートがいくつかあり、トリビュートライブも予定されているようです。
ちょうど余韻が残っているところで聞くと、新たな感慨があるかなと思って、楽しみにしているところです。
まさに、彼の業績と人柄にふさわしい金字塔が、この映画に凝縮されているように思いました。
しかし、この映画をblogで書いたら、ほんとにいろんな方からTBがかかって(^_^;)。
なんというか、見た後に語り合いたくなる映画なのかもしれませんね。
ただ思ったことをそのまま書いているだけです(笑) ?!
この映画で一番嬉しかったのは、
きっとジェイミー・フォックス自身でしょう!
この偉大なレイの人生を演じることが出来たので^^
迫っているアカデミー賞で、彼がオスカーを手に出来れば、
この映画を観ずに亡くなったレイも、
きっと天国で本当の笑顔を見せることでしょう!
僕はもともとレイ・チャールズが好きでしたし、
サントラも買って、予習もバッチシでした(笑)?!
グラミーも気になるところですが、
アカデミーでもジェイミー・フォックスにオスカー獲って欲しいと思います!
いい映画の後は、やはり語り合いたいですよね^^
どこかのシネマバーでお酒を飲みながら、
もう一度この映画、観てみたいですね!
レイ・チャールズは私も大好きですが、音楽を知っている程度だったので彼の抱えた過去を知り、彼のお母さんのことを知り、改めて偉大さを感じました。
彼が影響を与えたミュージシャンも錚々たるメンバーですもんね。
そのレイ・チャールズを演じたジェイミー・フォックスも素晴らしかったです♪
是非、主演男優賞でオスカーを取って欲しいですよね。
本当に残念でした。
ジェイミー・フォックスはレイの指定だそうですが、彼の演技を見た感想を聞きたかったです。
本当にオスカー獲って欲しいですよね^^
今日は何故かFMで
「ジョージア・オン・マイ・マインド」がよくかかりました~♪
獲れるかなぁ^^
初期の頃はずっと一緒にこの映画に関与していたみたいですね^^
天国できっと喜んでますよ!
もしかしたら、アカデミー賞の授賞式の会場のどこかに、
きっと来てるかもしれませんよ^^
魂を揺さぶる映画や歌って、いいもんですね。
私もTBさせていただきました。