作者:長谷川昌史 電撃文庫
2005年第11回電撃ゲーム小説大賞「金賞」受賞作。
電撃の賞は、大賞、金賞、銀賞の順なので、実質今年2位の作品ですね。
街に夜だけが続く日黒記がやってきて一月、
高等部に通うネリムは、この現象と、6年前の「森の神隠し事件」による
兄の失踪に疑問を感じていた。
学校の保健室で新しい医務員のディネと出会ったネリムは、
彼女に自分が疑問に思っている「本当のこと」を仄めかされる。
彼女は何か知っていると確信したネリムは、
徐々に彼女に惹かれていく。
彼は、ディネとともに6年前の事件に関する資料を探し始めた、
「本当のこと」を知るために…
感情の筆致はかなり好感が持てる作品です。
僕、初めてラノベで明確な性交描写(とは言っても、「した」という事実
が書かれているだけですけど)を見たんですけどw。
まあ、そういう違う意味での衝撃は別にしても、
キャラそれぞれの感情の動きとか、行動に関しては
かなりうまいと思いましたね。
その代わりに、話自体のネタはかなり微妙。
まず、6年前の事件以降の民衆の事実受け入れの仕方が余りに杜撰。
というか、たかだか6年で受け入れられる変化じゃないんですよね。
一言で言うなら、6年前から地動説より天動説を教えるようになった、
ってことなんですけど、そこに一般民衆が受け入れて
疑問にも思わないかのような状況っていうのはさすがに…
また、後半の話の持っていきかたも、ちょっと急ぎすぎで強引。
数々の複線をあまりにあっさり話しで流すんで拍子抜けます。
ってわけで、描写自体はなかなかのものなんですが、
全体で見ると微妙な作品。
むしろその描写がなかったら地雷もいいとこです。
まあ、好意的な目で見れば、伸びしろはある作家さん。
明日以降書きますけど、大賞作品よりは先に期待できるかな。
ただ、あとがきで続編も書くとか言ってるんですが、
この作品は出来不出来は別にして、続編書くべき作品じゃないと思います。
そのあたりのこと(続編の必要性に関する考察)は、明日の記事で触れる予定。
評価:☆5
2005年第11回電撃ゲーム小説大賞「金賞」受賞作。
電撃の賞は、大賞、金賞、銀賞の順なので、実質今年2位の作品ですね。
街に夜だけが続く日黒記がやってきて一月、
高等部に通うネリムは、この現象と、6年前の「森の神隠し事件」による
兄の失踪に疑問を感じていた。
学校の保健室で新しい医務員のディネと出会ったネリムは、
彼女に自分が疑問に思っている「本当のこと」を仄めかされる。
彼女は何か知っていると確信したネリムは、
徐々に彼女に惹かれていく。
彼は、ディネとともに6年前の事件に関する資料を探し始めた、
「本当のこと」を知るために…
感情の筆致はかなり好感が持てる作品です。
僕、初めてラノベで明確な性交描写(とは言っても、「した」という事実
が書かれているだけですけど)を見たんですけどw。
まあ、そういう違う意味での衝撃は別にしても、
キャラそれぞれの感情の動きとか、行動に関しては
かなりうまいと思いましたね。
その代わりに、話自体のネタはかなり微妙。
まず、6年前の事件以降の民衆の事実受け入れの仕方が余りに杜撰。
というか、たかだか6年で受け入れられる変化じゃないんですよね。
一言で言うなら、6年前から地動説より天動説を教えるようになった、
ってことなんですけど、そこに一般民衆が受け入れて
疑問にも思わないかのような状況っていうのはさすがに…
また、後半の話の持っていきかたも、ちょっと急ぎすぎで強引。
数々の複線をあまりにあっさり話しで流すんで拍子抜けます。
ってわけで、描写自体はなかなかのものなんですが、
全体で見ると微妙な作品。
むしろその描写がなかったら地雷もいいとこです。
まあ、好意的な目で見れば、伸びしろはある作家さん。
明日以降書きますけど、大賞作品よりは先に期待できるかな。
ただ、あとがきで続編も書くとか言ってるんですが、
この作品は出来不出来は別にして、続編書くべき作品じゃないと思います。
そのあたりのこと(続編の必要性に関する考察)は、明日の記事で触れる予定。
評価:☆5