
毎日握っている母の手、私を叱咤し育ててくれた手がもうすぐ握れなくなるのだと思うと急に愛おしくなり一昨日自分の手の上に載せて何枚か写真を撮りました。右手は既に麻痺で動かず、左手も少し浮腫み始めていましたけれど綺麗に撮れました。
昨日は眼がほとんど開かなくなり、左手も腫れ上がってきました。右目だけを辛うじて薄く開いて見ている目は優しく仏様のように思えました。
「明日までは生きているんだよ」と声をかけて家に帰りました。
夜の3時半「血圧が低下し始めました。すぐ来てください」と電話が入りました。急ぎ足で病院に4時少し前に入りました。
酸素吸入は最大レベルにあがっており、母は荒い息をしていました。
手を握りながら母への感謝の言葉を繰り返しかけました。「育ててくれて有り難う、毎日僕の為に尽くしてくれて有り難う。寂しい思いさせて堪忍ね。」
カーテンを開けて「最後の朝だね、お母さん。」「もう頑張らなくて良いからね。」
6時くらいから呼吸が徐々に緩やかになり、途切れ途切れの感じになり、これで止まるのかと緊張し続けたのは15分間くらいだったでしょうか。
6時24分最後の息を確かめるとナースステーションでモニターしていた医師と看護師がすぐにやってきて血圧がゼロになったと告げました。
医師に「最後の息を確かめられましたよ、ありがとう御座います。」と一礼しました。母の手を私の左頬にあてて頬ずりました。
この写真撮っておいてよかった。母と私の親子の絆の証です。苦しむ事無く逝ってくれたと信じています。
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