この季節、毎年恒例の感もあるのだが、朝っぱらまた子猫を拾った。
至って元気な女の子。290gなので生後3週間程と思われる。こんな模様。
顔はゴルフボール程の大きさしかないくせにピーピーうるさいくらい鳴く。
里親探しは一週間以内に済ませなければいけない。
なぜなら情が移って僕自身が辛い思いをするのはご免だからだ。
親とはぐれた子猫は殆ど生きていけないのが実情だ。
運良くノラとして生き延びても保健所に捕まると約95%が3日以内の処分という
厳しい現実に晒される。もっともノラとしては長生きは望めない。
迷子になったペットの警察での一時保護はどうやら法改正にともない廃止。
自治体にしわ寄せが来るようだが、処分有料化だけでは問題が残ると思う。
100円で処分できるのだったら安易に飼い始めそして捨てる人が増えるのでは?
少し前の朝日新聞に胸がしめつけられるような記事があった。
認知症が進行している事を告げられた一人暮らしのおばあさんがいた。
彼女はやがて近い将来、自分では世話が出来なくなる飼い猫2匹を
保健所へ引き取ってもらう事を決めヘルパーさんに手続きを託した。
保健所へ向かうタクシーの車中、おばあさんはずっと猫を膝に乗せ涙を流していたそうだ。
そうして2匹を保健所へ残し、帰りの車中もずっと静かに泣いたそうだ。
ボランティアや非営利団体、個人愛好家などなど様々な人たちのお陰で
ここ千葉県に限って言えば里親の見つかる件数は増えているそうだ。
とはいえ、ノラ全体に占める割合からすると微々たるものなのだが。
「地域猫」という試みをやっておられる知り合いもいる。
昨今の日本における動物の扱いはいびつだと思う。
そしてそれはぞんざいな扱いに対してだけでなく溺愛するというケースに於いても。
宗教観の違いで理解できるものもあるが、得体の知れないいやらしい人間の本質が垣間見える
ようなものも昔と比較して多く目につくようになった。
これは憂慮すべき事だ。なぜなら、人間社会の投影そのものだから。
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