Le contrebassiste

コントラバス奏者ちんの日常。
趣味の音楽、フランス語、興味関心などを書き散らしています。

あなただけ今晩は

2004年11月17日 05時21分32秒 | 映画
もう一本が「あなただけ今晩は」
これもジャック・レモンとシャーリー・マクレーンが出ています。

まず、最初の字幕で驚いたのですが、音楽がアンドレ・プレヴィンなんですね。
そこからかなり期待を持ってしまいました。

パリの裏通りの娼婦街が舞台になっていますが、そこにジャック・レモン演ずるレスターという新人警官が赴任してきます。
娼婦と警官の持ちつ持たれつの関係を知らずに馬鹿正直に娼婦を検挙したら、そこに上司の警部がいて警察をくびになってしまう。
う~ん、またいい人役だ。この人は。。。

そんな娼婦街に「Irma la douce(かわいいイルマ)」(このあだ名が映画の原題)と呼ばれるシャーリー・マクレーン演ずる娼婦がいて、レスターは彼に優しくしてくれたイルマの元に行きます。
イルマには乱暴なヒモがいたのを、レスターがのして、彼が代わりにイルマのヒモになってしまう。これにはビックリしました。レスターは生真面目な警官だったのに。。。

で、レスターはイルマが好きなのと、生真面目な性格で彼女が他の男性に奉仕するのが耐えられないので、「X卿」という貴族のおっさんを演じて、朝は市場で働いて、夜はその稼ぎを「X卿」としてイルマに渡すという日々を続ける。
自分の好きな人のためにそういうことをするのはすごいと思うし、きっと世の中にこれと近い話もたくさんあるんでしょうね。
振り返って自分はどうなんだろうか。う~ん、難しいっ。


この映画は最後を含めて伏線が多いので、気をつけて見ないと見過ごす可能性が多分にあります。
あと変装もバレバレ、後に起こる脱獄のシーンもバレバレと、思わずツッコミを入れたくなるところが満載ですが、これもまた非常に面白いです。
最後はどんでん返しのような気がしましたが、ハッピーエンドですので、これまたいい気持ちで終わる映画です。

この映画では、「バー・ムスタッシュ」のマスター(ルー・ジャコビ)がかなりいい味を出しています。バーの名前の通り口ひげを蓄えていますが、彼がレスターに相談を受けた時に「X卿」になる手助けをしたりしています。
あと、ところどころに出てくる決めゼリフ「それはまた別の話」というのが、マスターがストーリーテラーという一面を持ち、一瞬不思議な感覚になります。
三谷幸喜もこのせりふが好きで、「王様のレストラン」で多用したそうです。なるほど。

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