Le contrebassiste

コントラバス奏者ちんの日常。
趣味の音楽、フランス語、興味関心などを書き散らしています。

ブラス!

2004年10月23日 00時56分34秒 | 映画
実は「Etre et avoir ぼくの好きな先生」を見た時に、連続してみたDVDがこれでした。
1日に2本もみているわけですが、単にレンタルの返却日が迫っていたからでした。

この映画はイングランド炭鉱の町の名門ブラスバンドが、炭鉱閉鎖問題にゆれつつ、全英コンクールで優勝するまでを描いた作品です。この映画のモデルとなった「Grimethorpe Colliery (UK Coal) Band」というバンドは実在し、多数のCDを出しています。

この映画が「おおっ」と思ったのは、バンド創設者の孫娘が、危機に瀕しているバンドの前で「アランフェス協奏曲」を吹く。しかもフリューゲルホルンで。。。で、バンドメンバーにやる気が一度戻ってくる。
この重要な役割を担った女性がフリューゲルホルンの名手で、彼女に小さい頃恋心を抱いていたユアン・マクレガー扮するアンディがアルトホルン奏者(映画中ではテナーホルンとも訳されている)。なんて渋い組み合わせ。
これが女性=トロンボーン、男性=チューバだったらどうだっただろうか?(別にどうもならないのですが)

その他随所で使われている名曲が時には哀愁を誘い、時には勇ましさを呼び起こし、「ブラスっていいなぁ」と思わせる。有名な曲だからこそいいんでしょうね。きっと。
金管楽器をやったことがない私にとってはブラスは未知の世界ですが、そんな自分も「トランペット吹けたら面白いのかな」とふと思わせる瞬間があったりしつつ。

個人的には金管楽器の中ではユーフォニウムが一番好きです。
そういえば、映画中のユーフォニウム奏者は、自分の楽器が「ラッパ」と呼ばれるのを嫌い、いつも「ユーフォニウムです」と言い直す。
そういう頑固さもいい感じが出ている。

「ブラス!」は「スウィングガールズ」とは違った意味で、見てみるのはいいかと思う。

最後に「ブラス!」の英語でのタイトル「Brassed off!」には「もううんざり」という意味もあるらしい。
さらにはヨークシャー地方の方言でbrassがお金という意味があり、そこから「お金がない」という意味まであるらしい。
うまく名づけたものです。

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