goo blog サービス終了のお知らせ 

加奈のdiary

ソプラノ歌手 根來加奈 の
ホームページ連動ブログです。

良寛の和歌について

2012年01月04日 | music
1/7 アカンサスコンサートで歌う8曲の良寛の和歌をご紹介致します。

1)五月雨の 晴れ間に出でて眺むれば
          青田涼しく 風渡るなり (初演)

2)夏山を 越えて鳴くなる時鳥(ホトトギス) 
          声のはるけき この夕べかな (初演)

3)春になりて 日かずもいまだ たたなくに
          軒に氷の 融くる落として

4)梓弓(アズサユミ) 春さり来れば 飯乞ふと(イコウト)
          里にい行けば(イユケバ) 里子供(サトコドモ)
  道のちまたに 手毬つく 我も交ざりぬ そが中に
          一二三四五六七(ヒフミヨイムナ) 
  汝(ナ)がつけば我(ワ)は歌ひ われが歌へば汝がつきて
  つきて歌ひて霞立つ 
          永き春日(ハルヒ)を 暮らしつるかも

5)霞立つ沖見の峰の岩つつじ
         誰(タ)が織り染めし 唐錦(カラニシキ)かも
  佐渡島の山は霞の眉引きて
         夕日まばゆき春の海原

6)あしびきの 岩間を伝ふ(ツトウ)苔水の
         かすかにわれは すみ渡るかも (初演)

7)遠ち方ゆ(オチカタユ) しきりに貝の音すなり
          今宵の雨に堰(セキ) 崩(ク)えなむか (初演)

8)秋の野に 匂ひて咲ける藤袴
          折(オ)りておくらん その人なしに (初演)


佐渡が島を望む日本海の情景や、豊かな自然をうたった情景、
子供どもと接する温かい目線、雨を心配する庶民への気遣い、
そして恋人といわれている貞心尼への恋心を匂わせる歌。。。

どれも良寛の人柄が現れた歌です。

3)と5)は、二つの和歌を一曲にして作曲されています。

何とも言えないメロディーや和声。

作曲された小西奈雅子先生は、
一曲一曲を日記のような気持ちで作曲をされたそうです。

ともするとどうしても感情過多に歌いがち。

田中幸治さんの流れるような素敵なピアノに乗せて、
素敵な日記風に歌うよう心がけて練習しています。

良かったら聞きに来て下さい!

コンサート詳細は、
「1月7日アカンサスコンサート」 
根來加奈HP >コンサート等のご案内  をご覧下さいませ。

1月7日アカンサスコンサートのご案内

2012年01月04日 | music
あけましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

なんと、FaceBookやTwitterにかまけて、半年もブログをさぼってしまいました!
反省・・・。今年はブログの良さを大事にもう少しまめに更新したいと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。

さて、新年早々1月7日に歌います。

東日本大震災復興支援チャリティーコンサート
東京芸術大学音楽学部同声会主催
第9回 アカンサスコンサート 

2012年1月7日(土)14:00開演
新潟市音楽文化会館ホール
一般 1.500円(当日 2.000円) 全席自由



お琴、2台Vn、ピアノ独奏、Fl&Vn&ピアノ、
声楽、合唱、などプログラムは多彩です。

今回私は作曲家:小西奈雅子先生の新曲を歌わさせて頂きます。

良寛の和歌による歌曲集「野辺のうた」より8曲歌います。

良寛とは・・・江戸時代後期の曹洞宗の僧侶。
新潟県出雲崎市に生まれ、歌人、漢詩人、書家としても有名で、
生涯寺を持たず、庶民・子供に慕われた人です。
質素な生活をし、一般庶民に解りやすく仏法を説いたそうです。
「子供の純真な心こそが誠の仏の心」と解釈し、
子供達を愛し、お酒も飲むなど、形にとらわれない魅力的な人物です。
私も子供のころから「良寛様」として教えられた記憶があります。

また、ノーベル文学賞受賞の川端康成は、その受賞記念講演会で
「美しい日本のこころ-日本の真髄は、越後の四季と良寛の歌にある」
として、
「良寛の歌には日本古来の心情がこもっている」と述べられたそうです。

そんな良寛様の詩を小西奈雅子先生が素敵な歌曲にして下さいました。

明日、明後日リハーサルして7日が本番。頑張るぞ!\(^0^)/