超!マリナーズ(仮)

マリナーズのことを応援していきます。

今オフのトレードを振り返る②

2024-02-20 21:55:03 | マリナーズ全般

トレード振り返り2回目になります。

 

⑤2023.11.22

Carlos Vargas, Seby Zavala (ARI) ⇔ Eugenio Suarez

さて、問題のトレードです。今季は確かに打てなかったGenoですが守備での貢献はあったのでfWARは3.2を記録していました。チームの重要人物の1人でもあったはずの選手。そんな選手をトレードして代わりに獲得したのがブルペンで貢献できるかどうか不透明な投手と控えの守備的捕手。トレードするにしてももう少し期待できる戦力と交換することは出来なかったんだろうかというのが疑問でした。一方でSuarezの年俸負担がなくなることはマリナーズにとっては意味がある動きだったのだろうと思います。

24歳のVargasは能力は高く平均球速が100mphに迫る速球と同じような速度のシンカー、そしてスライダーのコンビネーションで奪三振を奪う潜在能力はあるはずですが実際はイニング数を大きく下回る奪三振率しか残せていません。与四球をどこまで減らせるかも安定したリリーバーになるためには必要なことでしょうけど、その球速を生かした思い切った投球を期待します。気になるのは毎年被安打が多いことで、打ちやすいボールを投げてるのかな?という疑問が。マイナーではHRをほとんど打たれておらず、目指すところは新加入のSantosでしょうか。マイナーリーグオプションは残り1回なので今季目が出なければサヨウナラになるのかもしれません。

Zavalaは30歳の守備型捕手で打撃は期待できなさそう。Raleighの休養時に守備で貢献してくれればという考えで見るしかなさそうです。Garverを捕手としても少し使うのならZavalaの出番はかなり限られたものになるかもしれませんし、HuntがAAAで引き続き結果を出すのならシーズン中にチームを去る可能性もありそうな…。

評価:E

 

 

 

⑥2023.12.3

Cole Phillips, Jackson Kowar (ATL) ⇔ Jarred Kelenic, Marco Gonzales, Evan White, $4.5M

最終年で大きく年俸が上がるMarcoと不良債権と化したMLBデビュー前に長期契約を結んだ元トッププロスペクトWhiteの2人を処理できたトレードという印象です。こちらも超トッププロスペクトだったKelenicを合わせてトレードすることでこの2人を引き取ってもらい、Phillipsという能力のある投手も獲得できました。

Phillipsは2022年全体57位指名の有望株で20歳。2022.4にトミージョン手術を受けまだプロデビュー出来ていません。今季が復帰のシーズンとなるはずでしたが、先ごろ再度トミージョン手術というニュースが入ってきました。2026年前後にはマリナーズまで上がってきてほしいと思っていましたがもはや健康に投げてくれることだけをまずは考えるしかない状況です。彼を獲得できたという考えも出来るトレードでしたがこういうことになってしまうと得るものがなかったという気がしてしまいますね。

KowarはKCが2018年全体33位で指名した現在27歳。2022年まではマイナーで先発投手として育成されていたようですが、現在はリリーバー。球速は平均以上ですが、四球がかなり多め。マリナーズのブルペンでどれだけチャンスがあり、ブルペンに定着できるかどうか…。

Kelenicをどう評価するかがこのトレードの良し悪しに直結するところだと思います。2018年ドラフト全体6位という高い評価でNYM入りし、Cano, Diazとのトレードでマリナーズへやってきた後もトッププロスペクトとして非常に高い期待を受けてきたまだ24歳。2023年はCHC戦で特大HRを打ちましたがあれだけのHRを打てる能力があるのは誰もが認めるところでしょう。しかし結局春先だけの活躍になってしまった印象もあるのでシーズン通して活躍できるスター選手になれるかどうか…現時点では私は怪しいと思っています。

防御率を毎年のように4.00へ収束させる男Marcoはマリナーズで7シーズンを過ごし151試合、852.1イニングも投げてくれました。若手投手の台頭がありローテから外れる予想になっていたことも放出される理由になりました。さらにこのトレードの後すぐにATLからPITへトレードされ先発ローテ入りするはずです。

Whiteに関しては早い時期に長期契約するのもいいけど、最低でもメジャー昇格して結果を残してからでもいいのではという勉強をさせてもらいました。でもこういった契約はいくつかの失敗があっても1つの大成功があればそれで良いという考え方でいいのかもしれませんけどね(ATLやTBのような上手なチームもありますけど)。短縮シーズンの2020年にはゴールドグラブを獲得しましたがあまりにも欠場が多い選手でした。WhiteもすぐにトレードされてLAAのマイナーにいますからもしかしたらマリナーズと対戦することがあるかもしれません。

結果から見てわかる通りATLはKelenicが欲しかったという事になります。その為にMarco, Whiteの負担を引き受けた格好です。能力的にはそれくらいの価値があるのかもしれないKelenicですが、果たしてMLBの壁を越えられるのか。2023年はプチブレイクしてwRC+は108でした。しかし月別で見ればwRC+が100を超えていたのはスタートダッシュに成功した3,4月だけで、復帰した後半戦は本塁打なし。評価が難しいところですが春先の爆発を見ても能力があるのは間違いないはずでその力を安定して引き出せるのかどうかATLでの活躍に期待しましょう。Kelenicを評価しているファンから見ればマイナストレードになるのかもしれませんが私的には現時点で評価するならフェアトレードだと思います(Kelenicがスターになれば評価を変えざるをえませんが)。Phillipsが将来どこまでマリナーズの戦力になるかもこのトレードの評価を大きく変えるものになりますが再びの離脱で評価すらできない状況になってしまいました。

評価:C

 

 

 

⑦2024.1.5

Mitch Haniger, Anthony DeSclafani, $6M (SF) ⇔ Robbie Ray

マリナーズでキャリアの絶頂期を過ごしたHanigerがFAとなりSFへ移籍した昨オフ。1年で戻ってきた格好です。SFでの1年は61試合、wRC+73という低調な成績で3年$43.5Mという大きな金額の契約には見合わない成績でした。現在33歳となり健康状態も気になる選手ということを考えれば残り2年マリナーズ時代のあのHanigerが戻ってきたと考えて良いのかは疑問ですし、かなり大きな年俸負担になりますがRayの年俸に比べれば半分以下の負担になります。

DeSclafaniはローテに厚みを持たせられる存在としてスイングマンの役割をというところでしたが、後日トレードされました。

一方のRayは大型契約1年目の2022年、サイヤング賞の実力は見せられていなかったと思いますが最低限の働きは出来たところで2年目離脱+トミージョン手術で復帰は今季後半戦という予定でした。残り3年$73Mという支払いから逃れられたという解釈をすれば資金難ともいえる状況のマリナーズにとってはかなり意味のある動きだったという事になります。年俸の高いRayなしでもMLBトップクラスのローテという評価を得ているマリナーズだからこそできたトレードです。

評価:B

 

 

 

⑧2024.1.5

Luke Raley (TB) ⇔ Jose Caballero

Hanigerのトレードと同日に決まったトレードでもう1人OFを獲得しました。Raleyは2016年ドラフト7巡でドジャースと契約。2023年がMLB3年目ではありましたが最初の2年は合わせて144打席のみの出場で成績は残せていませんでしたから昨年が実質1年目のようなものでした。現在29歳で昨季の成績が今季も続くのか1年だけで終わってしまうのか、さてどちらでしょう。ちなみに2023年の前半戦はwRC+155でしたが後半は93に落ちています。左打者のRaleyは2023年対右投手wRC+が133とかなり優秀な成績を残したことで右投手に強い打者として期待されます(対左投手もwRC+は108でした)。守備はRF/LF/1Bで緊急時はCFも守れるという感じでしょうか。

Caballeroはおもしろい選手だったと思います。打撃は非力な印象ですが出塁率は平均レベル。出塁すればチームトップクラススピードでプレッシャーをかけられたと思います。そんなスピードだけでなく判断力含めた走塁はマリナーズ内でトップだったのではないでしょうか。守備では内野をどこでも守れてSSの守備もプラスというすばらしい成績でした。

守備型ユーティリティーのCaballeroがトレード相手なのでRaleyが昨季レベルの打撃成績を残せるのであれば完全なプラスのトレードになると思いますが後半戦打撃成績が落ちているのは気になるところです。少なくとも右投手を打ってくれれば…マリナーズにとっては意味があったトレードになると思います。

評価:B

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今オフのトレードを振り返る① | トップ | 今オフのトレードを振り返る③ »

コメントを投稿

マリナーズ全般」カテゴリの最新記事