ことのはのはね~奈良町から

演劇、アート、短歌他、町家での出会いまで、日々を綴ります。

小町座一人芝居「鮨屋の娘」出演者コメント

2024-01-08 | 演劇
2024年となりました。今年もよろしくお願いします。元旦からの地震は週末からの雪も続き、困難な状況が続いていると聞きます。インフラの早期復旧を願うばかりです。

さて、昨年11月に奈良町にぎわいの家で上演した、一人芝居の感想を出演者が小町座FBに公開していました。
高校一年の出演者の言葉です。出演後のほっとした写真もあわせて紹介します。

私は今回の演劇を通して、掛け合いのある演劇よりも一人で物語と登場人物そしてその背景を構築していく一人芝居のほうが自分に良くあっていると感じました。
けれど、本番までの練習時にずっとこれじゃない感といまいちこの芝居のリズムやテンポを理解できていないと感じていて、少し苦しいお稽古だったのを覚えています。
私の母がいつも楽しくて好きなことを続けるには苦しくて嫌なことが必ずついてくるものだと言っているのが、今回ああこういうことか、とすんなり入ってきました。
それは、どれだけ演劇が好きだとしても、演劇一本で生きていくには厳しい世の中だから嫌いでも勉強はしっかりしなさいよという意味だと思っていましたが、これは、好きで続けていることもいつかは苦しい時が来てそれを乗り越えられなくても続けられる覚悟はあるのかという意味もあったのだと気づきました。
私の母と私の関係、鮨屋の娘に出てくる母と先生の関係それは時代が違えど気持ちや想いは一緒なんじゃないかと思います。
まだ私の演じた母は、岡本かの子が、小野先生が書いた母にはなれていないと、今の年齢ではできなくて当たり前で今はこれで十分だと言われて、正直ずっと悔しかったです。
だけど、今では私は戦前を生きたの母親の気持ちはわからないし、完全に男の下で肩身の狭いおもいでいる母親達をみたことが無いし、今まで私が感じた母からの優しさや想いや努力を、私なりに寿司屋の娘の母と重ねて、演じきれたと思っているのでとても達成感と満足感のある、心から楽しかったと言える芝居です。
この芝居を通して学んだことを活かして次の芝居に繋げたいです!




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