大阪のまちづくりぶろぐ

大阪でまちづくり活動をおこなっているみなさんの情報発信や交流を行うためのブログです。

都心の水辺「とんぼりリバーウォーク」

2011年08月30日 | その他
大阪を代表する顔のひとつともいえるミナミの中心を流れる道頓堀川では、「水の都大阪」の再生を目指すプロジェクトとして、川沿いの遊歩道である通称「とんぼりリバーウォーク」の整備が進められており、既に戎橋~日本橋間と湊町区間の延べ600mで整備が終わっています。現在は、道頓堀橋から西側の遊歩道についても整備が進められています。

(太左衛門橋付近)

(道頓堀橋から新戎橋方面を望む)

とんぼりリバーウォークの特徴は道頓堀川水門と東横掘川水門により水位調整ができるため、かなり水面に近いところに遊歩道が整備されているところです。
また、あわせて整備されている船着場から出発し、道頓堀川を遊覧できる観光船クルーズが人気を集めるなど、水都大阪の水辺を陸からも、船からも楽しむことができる絶好の環境となっています。

さらに両水門は水位の調整だけではなく、寝屋川からの水の流入を防ぎ、大川の水を取り入れることによって道頓堀川の浄化の役目を果たしています。水質は徐々に改善されており大川なみの水質になってきたそうです。現在ではいろんな魚が住んでいるそうで、遊歩道を散策した際に大きな鯉が悠々と泳いでいる姿を見つけました。ミナミの中心ではなかなか想像できない光景でした。

(道頓堀川を泳ぐ鯉)

「とんぼりリバーウォーク」ではハード整備だけではなく、その活用を図るために学識経験者や沿川の地元代表の方々、大阪市らが参加している道頓堀川水辺協議会が設置されています。
地元代表の方が入った協議会で意見調整を行うことにより、地域の伝統行事や販売促進イベントなど多様なイベントが実施されており、川とまちが一体となった賑わいづくりに取り組んでおられます。現在では年間20件程度のイベントを開催されていますので、詳しくはとんぼりリバーウォークのホームページをご覧ください。

平成16年3月に「都市及び地域の再生等のために利用する施設に係る河川敷地占用許可準則の特例措置について(国土交通事務次官通達)」等の通達が出され、社会実験として一定の条件下ではありますが、河川敷地でのイベントや物販行為の利用が認められるようになりました。これをきっかけに、このような水辺の空間を活用した取り組みが少しずつですが出てきています。(北浜テラスなども同様の取り組みです)

川とまちが一体となって賑わう水都大阪ならではの魅力を創り出すためには、ハード整備だけではなく、水辺に賑わいを創り出す取り組みがあわせて行われる必要があります。今後、このような取り組みがどんどんと拡がり、活性化することが望まれます。

遊歩道沿いに水辺を歩くと気持ちがいいですが、木陰がほとんどないため、とりわけ暑さが気になる季節は、ネオンが灯された夕暮れの方が都心の水辺である「とんぼりリバーウォーク」をもっと楽しめると思います。是非イベントスケジュールをチェックして出掛けてみてください。

「OSAKAたてものルネサンス事業」の補助対象事業の募集が始まっています

2011年08月26日 | お知らせ
大阪市では8月8日(月)から9月9日(金)まで、「OSAKAたてものルネサンス事業」の平成23年度補助対象事業を募集しています。

(募集案内)

この事業は、市内都心部に残る、魅力的で貴重な、近代建築等の再生・活用を応援するため、今年度より新たに創設されたものです。

歴史的建物の外観の修復・再現・演出といった再生整備のうち、建物の持つ歴史的・文化的価値を高め、居住地魅力、文化力、観光力といった大阪市の都市魅力向上につながる活用を促進するものに対して、その再生整備に係る工事費の一部を補助するものです。

具体的な補助内容は、外観に係る修復・再現に要する工事費と、これにあわせて実施される外観を阻害する要因の除去、外観の演出、外構整備等に要する工事費です。補助率及び補助限度額は、1敷地あたり補助対象となる経費の1/2以内かつ600万円を上限としています。

応募できる歴史的建築物には、歴史的・文化的価値を有する外観的特徴を備えていて、都心6区内(北・福島・中央・西・天王寺・浪速区)に立地し、築後50年が経過しているものなどの条件があります。

(歴史的建築物の例)

その他、詳細については、大阪市のホームページにてご確認ください。

「OSAKAたてものルネサンス事業」では、ライトアップなどの夜間演出に係る整備費も補助対象となっています。個人で取り組むには負担の大きい建物外観の演出ですが、この事業がきっかけとなり、外観を演出する取り組みが増えることで、まちなみの魅力向上につながることが期待されます。

また、この事業を活用するにあたっては、居住地魅力、文化力、観光力といった、都市魅力の向上につながる歴史的建築物の活用が選定条件になっています。再生整備により魅力を取り戻した建物をまちづくり活動のイベント会場として活用したり、建物のもつ歴史や文化的魅力を発信する案内ツアーや講演会などの実施を促すことにより、建築物の外観整備にとどまらない、まちの活性化や魅力向上につながることも期待されます。

都心部を中心に数多く存在する近代建築などの歴史的建築物は、大阪のまちの歴史と文化を現在に伝えるだけでなく、その独特な外観やフォルム、雰囲気等により、画一的になりがちなまちなみを特徴づけ、その魅力を高める非常に重要な要素となっています。
そうした建物の中には、オーナーをはじめ、その建物を愛する人たちの熱意と努力により、日々変化する大阪のまちの中で、変わらぬ存在感を保ち続けているものもありますが、機能更新や維持管理などの難しさ、経済的負担、土地の高度利用等といった理由から取り壊されたり、老朽化したままにされているものもみられます。
対象となる区に再生整備が望まれる建物をご存じの方は、オーナーの方に「OSAKAたてものルネサンス事業」の情報提供をお願いいたします。歴史的な建築物の再生・活用を働きかけて、まちの活性化や魅力を高めるきっかけづくりをおこなうことも、住民主体のまちづくり活動の重要な役割だと思います。

「あさひ、だいすき♪『旭区検定』」が行われます

2011年08月23日 | お知らせ
大阪市旭区で行われる「あさひ、だいすき♪『旭区検定』」が2011年12月11日(日)に行われます。

「あさひ、だいすき♪『旭区検定』」は、旭区の貴重な財産である歴史や地域資源に加え、地域でPRしてきた「旭区ブランド」や「旭区わがまちお宝」といった魅力、「旭区地域史」等を問題とした、地域や年代を問わず参加出来る検定試験です。大阪府下では「なにわなんでも大阪検定」が実施されていますが、大阪市内の区を対象としたご当地検定が行われるのは初めてのことです。

9月18日(日)には検定と関係のある場所を散策し、模擬試験を体験する「あさひ、だいすき♪『旭区検定』模試イベント~旭区体感!ぶらり歩き~」も開催されます。こちらも、地域や年代を問わず参加できます。

これまでにも、旭区では「旭区未来わがまちビジョン推進会議」(各種団体から推薦された方や公募委員の方で構成された会議)により、名物づくりである「旭区ブランド」や「旭区わがまちお宝」の認定、まち歩きマップづくりを行い、区の魅力をPRしてきたそうです。
これまでの成果は以下の資料にまとめられており、検定に向けたおすすめ勉強資料にもなっています。

・区域マップ『わがまち旭』(区役所1階庁内案内窓口で配布中)
旭区地域史づくりワークショップ冊子
『旭区ブランド』『旭わがまちお宝』
広報あさひ5月~11月号の旭区検定コラム

これらの成果をもとにして、区の魅力を広く内外にアピールし、区内の活性化を促すとともに、旭区を誇りに思い、郷土愛や愛着を深めてもらいたいという思いが、区役所との協働による「あさひ、だいすき♪『旭区検定』」の実施につながったそうです。

旭区におけるご当地検定は、地域の方々による活動がベースとなっており、検定に向けて模試イベントを行う等の取り組みも合わせて実施されるなど、検定試験を地域の魅力をPRするためのきっかけとしておられます。
一時期のブームが終わり、ご当地検定を行うだけで地域の知名度向上や地域振興につながるような状況ではありませんが、このように地道な活動と組み合わせることで、地域の魅力を見つめ直すきっかけになるのではないでしょうか。

旭区の取り組みが上手くいけば、他の区へも広がる可能性がありますので、今後の動向にも注目したいと思います。

なお、旭区検定は受験料が無料ですが、以下の特典が用意されています。
(特典1)
旭区商店会連盟から、合格者のうち成績上位50名の方に1,000円の商品券を贈呈。
(特典2)
旭区検定合格者が「なにわなんでも大阪検定」の2級受験の際には5点加算されます。また、「なにわなんでも大阪検定」の3級以上合格者には、旭区検定受験の際に5点加算されます。(「なにわなんでも大阪検定」の合格証を試験当時に提示する必要があります)

みなさん奮ってご参加ください。


「あさひ、だいすき♪『旭区検定』」
試験日時:2011年12月11日(日)13:00集合(開場12:30)、13:30試験開始
試験会場:大阪工業大学 大宮キャンパス 2号館
受験資格:どなたでも受験参加可能です。(大人・子ども、共通の検定問題)
※ただし、小学生は保護者が試験会場まで送迎のうえ受験してください。
募集人員:定員500名(応募者多数の場合は抽選)
受験料:無料
募集期間:8月15日(月)~10月31日(月)まで
応募方法:往復はがきで申し込み
試験時間:90分
出題形式:四者択一方式 100問
合格基準:60点以上で合格(合格者には、認定証が発行されます)
主催:旭区未来わがまちビジョン推進会議、旭区役所
後援:大阪工業大学、旭区商店会連盟
詳細は旭区役所のホームページをご参照ください


「あさひ、だいすき♪『旭区検定』模試イベント~旭区体感!ぶらり歩き~」
日時:2011年9月18日(日)10時~12時
集合場所:旭区民センター1階ロビー(受付は郷土資料室前)
対象:区内・区外を問わずどなたでも参加していただけます。
※ご家族での参加も可能です
募集定員:25名程度(多数応募の場合は抽選により参加者を決定します)
持ち物:飲み物・筆記用具、可能であればカメラ
応募締切:9月2日(金)【必着】
応募方法:往復はがきで申し込み
詳細は旭区役所のホームページをご参照ください

『大阪人』9月号が発売されています。

2011年08月16日 | お知らせ
ご紹介が遅くなりましたが、『大阪人』9月号が発売されています。

(表紙イメージ)

リニューアル第2号となる今回の特集は「旅する24区」です。
各区にゆかりのある豪華な書き手が、小説、エッセイ、紀行文、まんが等それぞれの表現を通じて、大阪24区を語っています。

(紙面サンプル1)

(紙面サンプル2)

豪華な書き手の名前に「へぇ~、こんな人がこの区のことを書いているんだ~」などといちいち感心しつつ、特集ページを読み進めるとどこかで味わったような感覚が…。これは何かと考えて思い当たったのが、「大阪あそ歩」のまち歩きに参加した時の感覚でした。

「大阪あそ歩」のまち歩きでは、地元のガイドさんにまちの歴史や物語を教えてもらうことにより、ただ街並を眺めたり、歩いたりするだけでは読み取ることが難しい、まちの雰囲気を感じ取ることができたのですが、今回の特集記事からも同様の感覚を得ることができました。

『大阪人』9月号で書き手たちが伝えてくれるのは、ほとんどが個人的に体験されたまちでの物語やご興味をお持ちの一面なのですが、読み進めると行ったことのない区のことでも、まちの雰囲気を感じ取ることができます。まさに「旅する24区」のタイトルに相応しい内容だと思います。

もちろん連載物も充実しています。なかでも私が気にいっているのは、「大阪名物製造工程」です。これは「だれもが知っているアレもコレも、実は大阪生まれだった。大阪人が世界に自慢したくなる“名物”のできるまでスケッチ」です。

(紙面サンプル3)

この連載のいいところは、前回は「マジックインキ」、今回はオリオンの「ミニコーラ」と、どれも「大阪で作っていたんや~」とうれしくなるものが紹介されていることです。
製造工程がわかりやすく書かれた文章やスケッチもいいのですが、特に商品を着想した際のエピソードと本家コカ・コーラ社とのパッケージデザインについての係争が描かれたマンガはとても面白く、思わず誰かに話したくなるような内容でした。ご興味のある方は是非とも紙面をご覧ください。

『大阪人』9月号の特集記事を読んで、自分だったら住んでいるところについてどんなことを書くのだろうかと考えてみました。とてもまちの雰囲気が伝わるようなものは書けそうにありませんが、まちと自分の間にあるストーリーを意識するだけでも、まちへの愛着が増すような気がします。みなさんも是非意識してみてはいかがでしょうか。

『大阪人』9月号は雑誌、特に情報誌として書店で手にした時、文字の多さに少々取っ付き難い印象があるかもしれません。しかし、読んでみると大阪24区をガイドさんに付き添ってもらいながら、旅した気分にさせてくれる1冊だと思いますので、是非よろしくお願いいたします。

御堂筋Talkin’About inアイ・スポット「大阪の夏祭りをふりかえる」の御案内

2011年08月12日 | 御堂筋Talkin'About
2011年8月22日(月)に、御堂筋odonaの2階にあるまちづくりの情報発信施設「アイ・スポット」において、御堂筋Talkin’About inアイ・スポット「大阪の夏祭りをふりかえる」が開催されます。

御堂筋Talkin’Aboutとは、あるテーマについて興味・関心を持った人たちが集まり語り合う“サロン”です。

2011年7月27日(月)には「地域活性化と映画」をテーマに開催されています。その時の様子はこのブログでも紹介しています。詳しくは下記のページをご覧ください。

御堂筋Talkin’About inアイ・スポット「地域活性化と映画」レポート

今回のテーマは「大阪の夏祭りをふりかえる」です。

大阪では6月30日の愛染祭を皮切りに、連日連夜、ところを変えて夏祭りが繰り広げられます。
このブログでも御霊神社の船渡御の様子をレポートしましたが(詳しくは「御霊神社の武者行列と船渡御が行われました」を参照してください)、その後、8月6日(土)に大阪市港区の八幡屋公園で行われた港区民まつりにも参加しました。(港区で「環境にやさしい交通を進めるプロジェクト」の事務局として活動していることから、グッズを配布したり、アンケートをとったりして、環境にやさしい交通の普及啓発活動を行いました)

(港区の花・ひまわりのマスコットキャラクターみなりんも登場!)

港区民まつりはいわゆる伝統的なお祭りではないですが、当日は「なにわ淀川花火大会」の開催日にもかかわらず、非常に多くの方々が参加されていました。区内で活動されている各種団体による催しや踊り、こどもみこし、港区出身歌手による歌など盛りだくさんのプログラムが行われ、大いに盛り上がっていました。
夏場の無病息災を願ったことが夏祭りの起源といわれていますが、現在の夏祭りには、懐かしい友人との出会いやお祭りの準備を通じた、地域の絆を確認する場としての役割があるのではないかと思いました。

夏祭りには、無病息災を願う神事、伝統的行事、観光資源、地域コミュニティ活性化の機会など、様々な面があると思います。夏祭りを通じた地域活性化の可能性など、この機会にみなさんで話し合ってみませんか?
この場での交流がきっかけとなって、新しいネットワークやアイディアが生まれるかもしれません。ご興味のある方は是非アイ・スポットに足を運んで下さい。

概要は下記の通りです。

日 時:2011年8月22日(月)午後7時~午後9時

会 場:アイ・スポット(大阪市中央区今橋4-1-1 淀屋橋odona 2階)
    ↓場所は下記をご覧ください。
    http://www.city.osaka.lg.jp/keikakuchosei/page/0000018184.html

ナビゲーター:生駒 伸夫(生駒ビルヂングオーナー)
       小川 清(平岡珈琲店店主)
       山納 洋(大阪ガス)

参加費は無料です。事前に申し込みの必要はありませんが、定員は30名です。(先着順)受付は当日の午後6時30分からになります。