大阪のまちづくりぶろぐ

大阪でまちづくり活動をおこなっているみなさんの情報発信や交流を行うためのブログです。

林泰義先生

2010年10月29日 | 大阪市まちづくり担い手育成講座
平成22年度 大阪市まちづくり担い手育成講座の第四回目にて講義をしていただく林泰義先生を紹介します。

林先生は、1969年にまちづくりコンサルタントである計画技術研究所を立ち上げられるとともに、数多くの市民参加によるまちづくりに関わってこられました。1994年からは特定非営利活動法人シーズ・市民活動を支える制度を作る会を立ち上げられ、NPO法人の運営に深く携わることで、市民活動支援やネットワークづくり支援などに取り組んでおられます。

林先生は、市民参加のワークショップにより住民の活気を引き出すまちづくりを提唱し、全国への普及に尽力されています。
区民の要望から、ワークショップ形式による本格的な住民参加によりつくりあげられた公園である東京都世田谷区の「ねこじゃらし公園」では、学識経験者としてワークショップに参加され、技術支援や住民参加による条例の策定に向けて支援をされるなど、ワークショップを取り入れたまちづくりの先駆的な事例でもご活躍をされています。

写真はねこじゃらし公園の様子です。

林先生には、前年度の大阪市まちづくり担い手育成講座でも講義をして頂きました。その際には、まちづくりの意義や重要性などを伝えていただくとともに、まちづくり活動を継続させるためのポイントやまちづくり活動組織の運営方法など、受講生からの疑問にも応えてもらいました。

写真は昨年度のまちづくり担い手育成講座での林先生です。

参加者の皆さんにも非常に満足していただき、もっとお話しを聞きたかったという意見を多数いただきました。
まちづくりに興味をお持ちの方やまちづくり活動をすでに実践されている方にも林先生のお話は非常に参考になると思います。ご興味を持っていただいた方は、是非とも大阪市まちづくり担い手育成講座にご参加ください。

写真は林先生から受講生のみなさんへのメッセージです。

近畿大学都市計画研究室 川田

大阪市まちづくり担い手育成講座ではまだまだ参加者を募集しています。ご興味を持っていただいた方は、是非ともご参加ください。
平成22年度大阪市まちづくり担い手育成講座の申し込み方法などの詳細については下記のホームページにてご確認ください。(ホームページから参加の申し込みも可能です)

平成22年度大阪市まちづくり担い手育成講座ホームページ

大阪市まちづくり担い手育成講座の第3回目は淡路

2010年10月26日 | 大阪市まちづくり担い手育成講座
今回は、平成22年度 大阪市まちづくり担い手育成講座の第3回目にてまち歩きを行う淡路地区について紹介します。

第3講でまち歩きを行う淡路地区は、東淀川区にあり、阪急淡路駅を中心としてまちがひろがっています。多くの人たちが行き交い賑わいを見せる駅前商店街を抜けると、区画整理が進み整然とした町並みがひろがっているのですが、長屋やお地蔵さんをところどころに見ることが出来たり、川を埋め立てて造られた蛇行した道があったりと、地域の人たちの活気や新しい町並みの中にも、昔の面影を垣間見ることが出来るまちです。


 今回の講座では、NPO法人自由空間倶楽部代表理事の蔭山さんをゲスト講師にお迎えして、これまでの活動をご紹介していただきます。
蔭山さんは、「文化による元気なまちづくり」を目標にして、子どもから大人まで様々な方を対象に文化に関するイベント(展覧会、コンサート、落語会など)を開催されています。地域文化をテーマとしたまちづくりを学びましょう!
 なお、第3講では町会長さんをはじめとした地域の方にもお越しいただきます。淡路地区のまちづくりに、受講生のみなさんの意見を活かしたいと期待されています。
今後新大阪~放出間のおおさか東線(JR西日本)の開通により、変化していくことが予想される淡路のまちの活性化に向けて、第1講、第2講で学んだコトを活かし、様々な視点からまちづくり提案をしていきましょう!

近畿大学都市計画研究室 上段

大阪市まちづくり担い手育成講座ではまだまだ参加者を募集しています。ご興味を持っていただいた方は、是非ともご参加ください。
平成22年度大阪市まちづくり担い手育成講座の申し込み方法などの詳細については下記のホームページにてご確認ください。(ホームページから参加の申し込みも可能です)

平成22年度大阪市まちづくり担い手育成講座ホームページ

大阪市まちづくり担い手育成講座の第2回目は野田

2010年10月22日 | 大阪市まちづくり担い手育成講座
今回は、平成22年度大阪市まちづくり担い手育成講座の第2回目にてまち歩きを行う野田について紹介します。

野田は、大阪の繁華街・北区の西隣にあたる福島区にあります。JR大阪駅から2駅しか離れていない都心にありながら、戦災を免れたこの地区は、昔ながらの長屋や路地、お地蔵さんが今も残っていて、下町風情を漂わせています。軒先の植木鉢やところどころに残る石畳もそんなまちに潤いを与えています。


各地で地域に根づいたお祭りや地蔵が減少するいまもなお、野田地区ではだんじりが出たり地蔵盆が行われたりしています。現在でも多くのおじぞうさんが祀られているこの地域では、「おじぞうさんを七つお参りすると願い事が叶う」という「ななとこまいり」と呼ばれる古くからの言い伝えがあり、お参りに訪れる若い人たちも増えています。


第2回まちづくり担い手育成講座では、講師として「野田まち物語」代表の西江さんをお招きします。西江さんは、学生時代に野田でまちづくりの研究を行ったことをキッカケに野田に魅せられ「野田まち物語」を発足させるに至りました。
「野田まち物語」は地域住民と来訪者の交流を生み出し、まちの魅力を発信することをコンセプトに活動を行っているまちづくり団体です。今回の講座では、西江さんにこれまでのご経験や活動の内容についてご紹介いただきます。地域に眠る資源の発掘とそれらを活かしたまちづくりを学びましょう!! 
近畿大学都市計画研究室 尾上
(参考図書:野田迷路探検MAP&めぐりかたガイド)

世代交代が進む中でも、野田地区の長屋は昔のたたずまいのまま(あるいは手を加えられながら)現在も住まれ続けています。路地だと思って通り抜けようとすると事務所の敷地内だったり、行き止まりになっていたり、想像を裏切るユニークな区画に驚かされますが、これも戦渦を免れたまちなみの魅力だと思います。
野田地区は大阪市中央卸売市場の業務管理棟の会議室が講座会場です。会場の近くは新鮮なお魚の匂いがして、すぐ側には安治川が流れています。なかなか訪れる機会のない場所だと思いますので、この講座を機に中央卸売市場の建物の中に入ってみませんか。


大阪市まちづくり担い手育成講座ではまだまだ参加者を募集しています。ご興味を持っていただいた方は、是非ともご参加ください。
平成22年度大阪市まちづくり担い手育成講座の申し込み方法などの詳細については下記のホームページにてご確認ください。(ホームページから参加の申し込みも可能です)

 平成22年度大阪市まちづくり担い手育成講座ホームページ

大阪市まちづくり担い手育成講座の第1回目は中崎町

2010年10月19日 | 大阪市まちづくり担い手育成講座
今回は、平成22年度 大阪市まちづくり担い手育成講座の第1回目にてまち歩きを行う中崎町について紹介します。

明治以降大阪市内の市街化とともに長屋の建ち並ぶまちとして発展した中崎町は、第二次世界大戦での大空襲の被害を逃れ現在もそのたたずまいを残しており、大都会梅田のすぐ近くにありながら、小さな路地が入り組み古くからの長屋が建ち並んだ、どこかなつかしい魅力にあふれたまちです。

中崎町に今でも残っている路地空間は、地域の人たちの生活空間の一部になっており、植木鉢が並べられていたり、住民同士の雑談などが行なわれる憩いの場所になっていたりと、都会の中でも人や人のつながりを感じることが出来る場所です。

昔からの住民の方が今でも多く住んでおられる一方で、近年はこのまちの雰囲気に惹かれて、新たに移り住む人や長屋や古い建物の良さを活かしながら改築した建物で喫茶店、雑貨屋さんを営む人も増えてきています。


毎月第1日曜日に開催される蚤の市では、ライブハウスやカフェ、雑貨店などの店先や店内で普段とは少し趣を変えた商品や新しい商品が販売されたり、お店同士が協力し合って町中を使ったイベントが行われたりするなど、昔ながらの懐かしい雰囲気の中に新しい動きも生まれています。


第1回大阪市まちづくり担い手育成講座では、日替わりマスターによるカフェ運営とライブや展覧会などの開催により、中崎町で様々な人たちをつなぎ合わせる場をプロデュースしている「コモンカフェ」の山納さんをゲスト講師にお迎えして、中崎町で行われている様々な取組みについて紹介して頂くとともに、まち歩きを行うことで、中崎町の様々な魅力をみなさんと一緒に発見していきたいと思います。

近畿大学都市計画研究室 尾上

大阪市まちづくり担い手育成講座ではまだまだ参加者を募集しています。ご興味を持っていただいた方は、是非ともご参加ください。

平成22年度大阪市まちづくり担い手育成講座の申し込み方法などの詳細については下記のホームページにてご確認ください。(ホームページから参加の申し込みも可能です)

 平成22年度大阪市まちづくり担い手育成講座ホームページ

近畿大学建築学科脇田研究室 カンボジアでのフィールドワーク

2010年10月15日 | 大阪市まちづくり担い手育成講座
今回も大阪市まちづくり担い手育成講座で受講生のみなさんのグループに入って一緒に講座を進めてくれる、近畿大学建築学科 脇田研究室の学生である梶本さんから、脇田研究室で毎年恒例にされているカンボジアでのフィールドワークについて紹介してもらいます。

【都市計画研究室の紹介~その3~】
都市計画研究室ではカンボジアを対象に、研究をはじめ様々な取り組みを行っています。

1.研究
 私たちは、現在発展途上にあるカンボジアを対象に調査・研究を行っています。
近年、カンボジアにも開発の波が押し寄せ、巨大なビルや近代的な建物が乱立し始めています。そういった日々変化しているカンボジアの中で、都市や集落に住まう人々の生活の在り方、住まいの形やその移り変わりについて学習しています。研究室では、これから発展していく際にも、カンボジアの地域らしさや文化が継承されるようなまちの在り方を模索しています。




毎年夏には研究室のメンバー十数人で、二週間~一か月カンボジアに滞在し調査を行っています。調査では、賑わいのある市場、スラムでの住まい方、湖上に浮かぶ水上集落(筏住居)の生活環境、農村集落の住居などを取り上げ、実測調査や住民へのヒアリングを行っています。集落に滞在する際は、村長さんの家に泊めてもらいます。さらに現地の人と同じ食事をとり、雨水で水浴びをし、現地の習慣に則った生活を送ります。現地の生活を体感することで、そこの人が何を感じどういった考えを持つのか、より深く理解することができます。

2.地元大学生との共同調査
 カンボジア王立芸術大学の建築専攻の学生と協働で、建物の実測調査を行いました。私たちから見ると魅了的なカンボジアの建物やその使い方も、現地の人にとってはごく見慣れた普通のものです。私たちは外からの視点で、何が評価できるのか現地の人に伝え、その価値に気付いてもらいたいと考えています。共に調査を行うことで、私たちの視点を理解してもらい、それを共有したいと試みました。地道な実測調査を通して、カンボジアのまちの良いところ悪いところに気付き、どのようになればよいかを語り合うことができました。文化や歴史的な背景は全く違いますが、カンボジアのまちをよりよくしたいという共通の思いで、プロジェクトを行いました。




3.ゴミ拾いプロジェクト
 カンボジアの首都プノンペンにあるスラム地区であるボレイケラでゴミ拾いプロジェクトを行ないました。スラム地区の人々の生活には「スラム」という言葉からは想像できない活気と賑わいがあり、単にお金や物だけでは測れない豊かな生活環境があります。しかしインフラの未整備により衛生面では多くの課題があるのも確かです。私たちは短い滞在期間で、何ができるのか考えた結果、ゴミ拾いプロジェクトを行うことを決めました。プロジェクトには私たち学生が14名、現地の大学生8名、さらに多くのボレイケラの住民も参加していただき、合計で40袋分のゴミを拾いました。住民自らプロジェクトに関わっていただくことで、自身の生活環境について見直し、今後も自ら動いていくという意識を芽生えさせるきっかけを作れたのではないかと思います。






4.研究成果の展示会
 プノンペン王立大学で我々の研究成果について展示会を行ないました。
「スラムでの居住実態」「市場の使われ方」「農村の住居」「水上集落」「都市部に残存する古い高床式住居」など、これまで調査した成果を実測の手書き図面と共に展示しました。我々がカンボジアで何を感じ考えたかを彼らに伝え、彼らがどのように考えるのかを知り、さらに意見を交換し共有したいという思いから企画したこの展示会。
今後もより多くの人に見てもらえるような展示会を企画していきたいと考えています。


以上がカンボジアでのプロジェクトです。
私たちは国内、海外のいずれにおいても、現地調査を尊重し、地域の人々と意見交換を重ね、意識の共有を行うことを心がけています。内からの視点と外からの視点を相互に理解しあい、まちの現状を見直すことで、日々変化していくまちにおいて魅力や特徴が失われないように取り組んでいます。

近畿大学都市計画研究室 梶本


脇田研究室のみなさんは、国内だけでなくカンボジアなど文化の異なる地でも、まちづくりの調査・研究を実践されています。まちづくり担い手育成講座ではその経験を活かして、受講生のみなさんと同じ目線でまちづくりを学ぶ手助けをしてくれます。大阪市まちづくり担い手育成講座で近畿大学の学生のみなさんと一緒に「まちづくり、はじめの一歩」をはじめてみませんか。