大阪のまちづくりぶろぐ

大阪でまちづくり活動をおこなっているみなさんの情報発信や交流を行うためのブログです。

シンポジウム・セミナー「日中交流の今 ―日中交流を多様な角度から考える―」が開催されます

2012年10月30日 | 講演会情報
 11月3日から4週続けて毎週土曜日に、同済大学と立命館孔子学院大阪学堂の主催で、「日中交流の今 ―日中交流を多様な角度から考える―」と題したシンポジウムとセミナーが開催されます。

(チラシ)


 日中国交正常化40周年および立命館孔子学院大阪学堂は設立5周年を迎えることから、これを記念したシンポジウム「日中における環境ビジネス市場の現状と課題」を開催するものです。
まず最初に開催される11月3日のシンポジウムは、「日中における環境ビジネス市場の現状と課題」をテーマに、環境分野の研究に携わる識者の方を6名お招きし、両国における環境ビジネスを取り巻く現状とそれぞれの発展プロセスの特徴を明らかにするとともに、この分野での両国の協力関係をさらに強化していくための鍵は何かが論じられます。詳細は以下のとおりです。

 テーマ : 日中における環境ビジネス市場の現状と課題
 日 時 : 2012年11月3日(土) 13:00-17:00 (12:30受付開始)
 場 所 : ヒルトン大阪 5階「桜園」 (JR大阪駅 中央口または桜橋口から徒歩2分)
      http://hiltonosaka.com/access/
 言 語 : 日本語および中国語(同時通訳)
 入 場 : 無料
 定 員 : 100名(先着順・事前申込制)

 全体コーディネーター:立命館大学経営学部教授 肥塚 浩 氏

  ○基調報告
   「グリーン・エコノミーの新理念と中国の転換型発展」
     同済大学経済管理学院教授 諸 大建 氏
   「環境イノベーションとグリーン・エコノミーのパラダイム」
     立命館大学政策科学部教授 仲上 健一 氏
  ○特別講演
   「中国における省エネエアコン普及と課題」
     ダイキン工業 ㈱CSR・地球環境センター室長 藤本 悟 氏
  ○パネルディスカッション
    パネリスト:
     同済大学経済管理学院教授   諸 大健 氏
     立命館大学政策科学部教授   仲上 健一 氏
     ダイキン工業(株)CSR・地球環境センター室長 藤本 悟 氏
     同済大学経済管理学院教授   朱 徳米 氏
     立命館大学政策科学部教授   周 瑋生 氏


 また、シンポジウムに続き、10日、17日、24日と3週連続で行われるセミナーでは、毎回、時宜を得たテーマを取り上げ、その分野に精通された学識者の方々を迎えてご講演いただき、そのお話を通じて、様々な角度から日中交流を考えます。詳細は以下のとおりです。

 日 時 : 2012年11月10日(土)、11月17日(土)、11月24日(土)
      13:00-15:00 (12:30受付開始)
 場 所 : アプローズタワー13階 第1会議室 (阪急梅田駅 茶屋町出口から6分)
      http://www.hhbm.hankyu-hanshin.co.jp/meeting/applause/access.html
 入 場 : 無料
 定 員 : 50名(先着順・事前申込制)

 ■11月10日
  実例からみた中国と日本の建築耐震構造
    ―四川大震災および東日本大震災の実例調査を例に― (言語:日本語)
   講師:同済大学構造プロジェクト・防災研究所教授 薛 松涛 氏

 ■11月17日
  日中経済協力の歴史的意義
    ―グローバル金融経済危機後の世界と東アジアの中で― (言語:日本語)
   講師:立命館大学経済学部教授 松野 周治 氏

 ■11月24日
  上海における日本文化 (言語:中国語・逐次通訳)
   講師:同済大学文学部教授・国際文化交流学院副院長 孫 宜学 氏


 尖閣諸島の問題で日中関係の微妙な状況が続く中で、日中国交正常化40周年を記念したシンポジウム・セミナーが行われることになります。様々なイベントや中国の方の来日が中止される新聞報道がなされていますが、この取り組みについては予定通り行われるそうです。このシンポジウム・セミナーは、それぞれのテーマについてのご見識を深めながら、日中交流のあり方を考えるよい機会となるのではないしょうか。


《お問合せ・お申込先》
 立命館孔子学院
  〒603-8577 京都市北区等持院北町56-1 立命館大学 アカデメイア立命21内
  TEL:075-465-8426
  FAX:075-465-8429
  E-mail:koza@st.ritsumei.ac.jp

※お申込みは、申込書(http://www.ritsumei.ac.jp/mng/cc/confucius/dousai_form.pdf)をダウンロードし、上記までFAX、郵送、またはメール添付していただくか、ホームページ(https://ssl139.heteml.jp/confucius/) の受講申込みフォームにご入力してください。


名村造船所大阪工場跡地から北加賀屋クリエイティブビレッジへ~CITEトークセッションのご案内~

2012年10月19日 | CITEトークセッション2012
 CITEトークセッションとは、公民連携による「新しい時代に向けた活力と魅力あるまちづくり」をスローガンに、会員組織として設立されたCITEさろんと(財)大阪市都市工学情報センターの共催により開催されるまちづくりをテーマにした講演会です。

 今年のトークセッションは全4回のシリーズとして開催され、共通テーマは「大阪をブランディングする ~まちの魅力を創造・発信する人々~」です。

 第1回は講師に株式会社ケイオスの澤田充氏をお迎えして、2012年10月4日に開催されました。「街の歴史文化を踏まえたライフスタイルの提案」をテーマとしたお話の詳細は、下記をご覧ください。

街の歴史文化を踏まえたライフスタイルの提案~CITEトークセッション2012 第1回レポート~
 第2回となる今回は、千島土地株式会社 代表取締役社長の芝川能一氏を講師にお迎えし、「名村造船所大阪工場跡地から北加賀屋クリエイティブビレッジへ」をテーマとして、11月5日(月)に淀屋橋odonaのアイ・スポットで開催されます。 

(案内チラシ)

 今回の講師の芝川能一氏が代表取締役社長を務められている千島土地株式会社は、 大正区や住之江区内をはじめとして数多くの土地・建物を所有され、不動産経営を広く展開されているとともに、名村造船所跡地の活用、船場にある歴史的建造物「芝川ビル」の保存・活用、アヒルプロジェクト(ラバーダック)などの地域創生・社会貢献事業に取り組まれております。

 そのなかでも、大阪ベイエリア工業地帯の一角にある名村造船所跡での取り組みは、小原啓渡氏のプロデュースにより、音楽スタジオや劇場、ギャラリー等が集まる「アート創造の場」として蘇らせ、その動きは周辺にも広がりました。古い旅館や空き家をアーティスト専用の宿泊施設や店舗、アトリエ等にコンバージョンするなど、北加賀屋一体が芸術・文化エリアとして生まれ変わろうとしています。地主の立場からどのような視点やプロセスで再生をめざされたのか。人口減少に伴い、空きビルや空き地が増加するこれからの時代における、地域に根ざしたまちの活性化について語っていただきます。

 ご興味をもたれた方は是非ともご参加ください。
 なお、参加費は無料ですが、事前にお申し込みが必要となりますのでお気を付けください。(定員は30名・先着順)みなさまのお申し込みをお待ちしています。


○第2回「名村造船所大阪工場跡地から北加賀屋クリエイティブビレッジへ」の概要
 日 時
  11月5日(月)18時30分~20時30分
 場 所
  アイ・スポット(淀屋橋odona 2階)
 講 師
  芝川能一氏(千島土地株式会社 代表取締役社長)
 主 催
  CITEさろん/(財)大阪市都市工学情報センター共催
 定 員
  30名(要事前申込・先着順)
 参加料
  無 料
 申込方法
  お名前ならびに連絡先(電話またはメールアドレス)を明記の上、メール・電話・FAXのいずれかで下記までお申し込みください。
   Mail: cite-salon@osakacity.or.jp
   TEL: 06-6949-1911 FAX: 06-6949-1925
   (CITEさろん事務局 担当:山本・坂)

「水都大阪フェス2012」が開催されています!

2012年10月18日 | イベント
 「水都大阪フェス2012」が開催されています。

 10月13日(土)~10月21日(日)のチャレンジウィーク期間中を中心に、中之島公園エリアや船着場&まちなかエリアで、水辺のまちあそびをテーマにさまざまなプログラムが行われています。今回はその様子を少しご紹介したいと思います。

 まずは中之島公園の芝生広場から。
 芝生のあちこちにパラソルが設置され、のんびりと時間を過ごすことができます。当日は友達、カップル、家族連れなどさまざま方が来られて、思い思いに楽しんでおられるようでした。


(芝生公園の様子)

 芝生公園には「おおさかカンヴァス推進事業」の一環として、期間中、さまざまなアート作品が展示されてます。
 特に目を引くのが「イッテキマスNIPPONシリーズ“花子”」という巨大なこけしです。


(「イッテキマスNIPPONシリーズ“花子”」全景)

(「イッテキマスNIPPONシリーズ“花子”」周辺の様子)

 このほか「グラサンパンダ」という作品が各所で見つけることができ、いつもと違う景色となって、場をユーモラスにしてくれています。


(「グラサンパンダ」:写真右上)

 参加型の作品もあります。
 「GREEN to CLEAN」はグリーンに見立てた川に浮かぶ船に向かって、ゴルフボールを打ちこみホールインワンを狙おうという参加型作品です。

(「GREEN to CLEAN」:ゴルフボールを打ち込む様子
ボールは水溶性で水質に配慮したボールを使用)

 「輪唱の○」はらせん状に組まれた木でできた巨大木琴で、ボールを転がせて音を奏でて楽しむことができます。

(「輪唱の○」:こどもたちが遊ぶ様子)

 水上散歩を楽しむ方もおられました。

(水上散歩を楽しむ様子)

 右に見える黄色いものはおなじみのあの方です。

(あの方の後ろ姿)

 写真を撮るなど大変にぎわってました。実物は是非会場でご覧ください。

 バラ園に移りました。
 注目したのが「中之島ホテル」です。「中之島ホテル」とは中之島公園内、バラ園にある公衆トイレの一部を取り込んでホテルを建設し、宿泊できるようにする作品です。

(「中之島ホテル」全景)

(「中之島ホテル」内部の様子:写真右のピクトを見ればトイレであることに気づかされます。)
 作者の西野達さんは2011年のシンガポールビエンナーレでマーライオンの一部を取り込んだ「ザ・マーライオン・ホテル」を発表しています。
 宿泊は予約で埋まっているとのことなので、体験はできませんが、昼間は内部を公開しています。

 中央公会堂前では屋台が設置され、アートエリアB1(京阪電車なにわ橋駅)では、鉄道芸術祭vol.2 やなぎみわプロデュース「駅の劇場」が開催されています。また、中之島ガーデンブリッジでは「北新地ガーデンブリッジカフェ」という社会実験も実施されてます。

(中央公会堂付近の様子)

(アートエリアB1:駅のプラットホームと線路が再現されてます。)

(北新地ガーデンカフェの様子)

 平日の昼間にも関わらず、どの会場も多くの方が来場され、思い思いに楽しんでいる様子がうかがえ、大阪の水辺空間の豊かさに改めて気付かされました。また、会場のみならず周辺のお店もいつもより賑わっており、少なからず波及効果を受けているようでした。このような取り組み(にぎわい)がまちの活性化に繋がっていくことを実感した一日でした。
 尚、「水都大阪フェス2012」は日によって実施プログラムが変わります。既に終わっているものもありますが、今週末までは多くのプログラムがあり、大人から子どもまで楽しむことができます。詳しくはHPやパンフレットをご確認の上、大阪の豊かな水辺空間をご堪能ください。

○HPの紹介
 ・水都大阪フェス2012
  http://www.osaka-info.jp/suito2012/
 ・おおさかカンヴァス
  http://osaka-canvas.jp/
 ・アートエリアB1
  http://artarea-b1.jp/

街の歴史文化を踏まえたライフスタイルの提案~CITEトークセッション2012 第1回レポート~

2012年10月17日 | CITEトークセッション2012
 2012年10月4日(木)に開催されたCITEトークセッション2012「街の歴史文化を踏まえたライフスタイルの提案」に参加しました。

 今年度は4回シリーズで開催され、その第1回目となる今回は株式会社ケイオス代表取締役の澤田充氏がゲストスピーカーとして登場され、「街の歴史文化を踏まえたライフスタイルの提案」をテーマとした講演をされました。

(会場の様子)
 澤田氏は、株式会社リクルートに入社された後、株式会社ケイオスを設立され、淀屋橋WESTをはじめ、これまで、国内の様々なまちのプロデュースに携わっておられます。また、船場地区HOPE ゾーン協議会理事や北船場くらぶ代表を務められるなど、船場地域でのまちづくりの現場でもご活躍されています。

(今回のゲストスピーカー:澤田充氏)
 会社設立以降に携わられた様々なプロジェクトや船場地域での取り組みについて、本音も交えた裏話なども含めて、興味深いお話をいろいろお聞かせいただきました。(以下はお話の要約です)

○会社のモットー
 「機嫌ようくらす」を会社のモットーとし、「くらす」人のための場としての街づくり。単に効率を重視しただけの一過性のものではなく、年々成長のあるような開発をめざしている。また、「使い手の視点からものをつくる」、「ハードではなくソフトからアプローチする」、「既成概念にとらわれない」、「手間を惜しまない」、「関わった人がハッピーになる」などを会社の方針としている。

○プロジェクトごとにテーマを決める
 プロジェクトごとにシンプルなテーマを設定し、途中で問題が生じたり、行き詰まった場合には、いつもそこに立ち戻って考える。テーマが間違っていれば、それを変える。
 "通り抜ける路になる"⇒イーマ
 "わが街のブランディング "永遠に完成しない街づくり"⇒淀屋橋WEST
 "キタの路面立地"⇒淀屋橋odona
 "現代のくだりもの"⇒東京ビルディング トキア

○イーマについて
 梅田地区は、事前調査で、圧倒的に地下を人が移動している「もぐらのまち」であったため、地上が意識できる自然光が多く入るように、駅の反対側であるにも関わらず、南側を正面として設計している。

○淀屋橋WESTについて
まちに開かれた店づくりを目指して、「ビルの共用部を通らずにダイレクトに店に入ることができる」、「まわりに店内の明かりがもれる」、「建物の風格を活かしながらコンバージョンする」をコンセプトに街をブランディングしている。

○淀屋橋odonaについて
 淀屋橋WESTの一環として、街と呼吸する店づくりを意識して、1, 2階の各店舗には外部から出入り口を設置し、また逆に、全ての店舗の中から、外側の緑や向かい側の建物など街の風景が見えるように設計している。

○北船場くらぶについて
 北船場地域において、「北船場ウォールアートプロジェクト」やライフスタイル雑誌「大阪北船場スタイル」の発刊など、「くらす」イメージを発信していく活動を実施している。「くらす」とは、「単に住むことでも、働くことととも違う。愛着をもってそのまま使いこなすこと」と定義している。

○まちのブランド化
 まちのブランド化とは、どんな人をひきつけるか、どのような人が集まるかである。コンセプトは供給側で勝手に決めることができるが、ブランドはマーケットの評価がないと成り立たない。コンセプトづくりではなく、ブランディングが重要である。


 澤田さんは、高度成長期の新しいもの、大きいものがいいという価値観に疑問を感じて、効率的でない、無駄なものに価値を見出し、はやりのまちではなく、継承していくことができるまちを目指して、種々のプロジェクトに携わっていると話されておられました。まさに、これからの成熟の時代のまちづくりにおいて必要なことだと思います。また、同時に重要なことが、綿密なマーケティングに基づいてこれらを進めていくことであり、具体的な実践例を分かりやすくお聞かせいただくことができ、非常に有意義なものでした。

 なお、第2回のCITEトークセッション2012「大阪をブランディングする~まちの魅力を創造・発信する人々~」は、ゲストスピーカーに千島土地(株)代表取締役社長の芝川 能一 氏をお迎えして、11月5日(月)の開催を予定しています。テーマは「名村造船所大阪工場跡地から北加賀屋クリエイティブビレッジへ」です。