chuo1976

心のたねを言の葉として

漱石の雅号

2021-09-13 02:07:11 | 言葉

漱石の雅号


唐代の書物『蒙求』。李翰という人が書いた。古人の話を集めた子供向けの教本である。ここには漱石という夏目金之助の雅号の由来も入っている。

孫楚という詭弁家、「枕石漱流」と言うところを間違えて「漱石枕流」と言ってしまった。その間違いを指摘されると、「流れに枕するのは耳を洗うため、石に漱ぐのは歯を磨くため」と詭弁を弄し、流石と言われたとか。
「漱石枕流」はへそ曲がり、負けず嫌いの代名詞ともなった。

ちなみに、漱石を雅号にしたことについて、漱石の孫を妻にした半藤一利は「つむじ曲がりで負け惜しみの強かったおのれへの自省をこめてつけたものと考えられる」(『漱石俳句探偵帖』)と書いてる。

 


四字熟語   枕石漱流
読み方    ちんせきそうりゅう
意味     世間から離れて、山奥で自由に暮らすことのたとえ。
      隠者の生活をいう。
「石に枕し流れに漱ぐ」とも読む。
「枕石嗽流」とも書く。
出典 曹操「秋胡行」

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