Profiles in Courage

2010-05-31 16:02:31 | 日常
東京新聞に29日の朝刊から三日間「普天間問題 迷走の深層」と題する
記事が連載されました。
最終回の今日は、昨年オバマ大統領が来日した際、鳩山さんがプレゼントされた本を
アメリカからのメッセージと位置づけ、それを理解できなかった総理の姿が描かれて
いました。

普天間問題 迷走の深層 東京新聞 5月31日
(引用開始)昨年十一月、訪日したオバマ大統領は首相に一冊の本を贈っていた。
ケネディ元大統領の「PROFILES IN COURAGE」(『勇気ある人々』)だった。
上院議員当時の一九五五年に出版され、全米でベストセラーになった同書の
テーマは苦難の中での政治家の決断力だった。
 米側は高価な初版本に「どんなに批判されても日米合意を守るという正しい選択
をせよ」とのメッセージを込めた。米側が日本側に書名を公表しないように求めた
のは、米側にも露骨すぎるとの判断があったのだろう。
 しかし、この慎重なメッセージも首相には効果がなかった。首相はオバマ大統領に
対し「トラスト・ミー(私を信じてほしい)」と説明する一方で、日米合意を見直し、
普天間飛行場の県外、国外移設の可能性を探り続けた。
 首相にとっての「勇気」は、実現不可能なことでも、いったん約束した道を突き
進むことだったのかもしれないが、米側の期待は裏切られた。(引用終了)

アメリカが鳩山さんに求めたのは「選挙公約を破ってでも日米合意を守る」勇気、
日本国民が鳩山さんに期待したのは「アメリカと交渉する」勇気でした。

鳩山さんは孤軍奮闘しましたが、結局アメリカとの交渉で敗北しました。
かくして支持率は20%を切り、民主党内からも公然と鳩山退陣論が聞こえる有様です。
やっと誕生した新政権だったのに、こんなことになるとは。

日本には、贈り物をされたらお返しをするという風習があります。
鳩山さん、もしも辞任されるなら、せめてその前にオバマ大統領へお返しをなさい
ませんか。
D.ハルバースタム著ザ・ベスト・アンド・ザ・ブライテストなんかおすすめです。

ちなみにProfiles in Courageの初版本はこちらでごらんになれます。
The Manhattan Rare Book Company

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