気になる“北情報” のまとめ(4月21日19時現在)
https://youtu.be/KJCST3zPLLI
まずは篠原常一郎さんの【速報】NK国指導者(兄)について〜ライブ配信より
冒頭から15分程、北の最新情報の説明がありました。
国家保衛部は拉致した日本人を管理している部署。今後拉致問題に変化があるかもしれない。
金日成は途中で奥さんが亡くなって後妻さんをもらったから、金正日と昨年31年ぶりに帰国した金平一氏やその妹の金敬姫(キムキョングジン)は先妻と後妻と言う事でやっぱり色々と争いがあった。その中で不審死をした人も居るワケで…。これ迄も、革命的血統って決して平和な形で権力移譲は行われていない。
今回の金正恩氏の手術にも金ファミリーが代々お世話になっているフランスの医師団の世話になっているワケだが、今の様な状態になっている。
さて、つい先日…4月15日に、北朝鮮が例え影武者であったとしても、キチンと故金日成主席の誕生日の参拝儀式をやっていたら、その時点で金正恩は病状は重い乍らも回復の見込みがあると推察出来た。
2月16日に故金正日総書記のお参りをした時点では、未だ一抹の望みをかけていたと思える。それが今回はお参り儀式なし。つまり回復の見込みが無いと判断され、次の体制金与正摂政体制プラス金一族集団独裁体制を固める為に動いていると。
【緊急収録】金正恩「脳死」「重篤」で北朝鮮はどうなる!?【WiLL増刊号 #172】
その中でお話のあった山口氏の興味深いお話はこちら
【山口敬之】金正恩に何が起こっている?【WiLL増刊号 #149】
傍の人がマスクをしているのは、武漢ウイルス騒動以降の最近の写真である事のアピール。
マスクをしたオッサンの前で、この金正恩は右耳を撮影している。
この右耳は本物の耳の筈。だから影武者じゃなくて、本人でしょっと、これ又アピールしている写真って事。
ところが今は北朝鮮の画像編集能力は世界有数。撮った写真の右耳だけデジタル的に描き換えたら一丁上がり。だから、逆に、この耳が信用出来ない。
影武者は最近、耳の形が違っていて、耳たぶも違い、目の離れている人が多かったが、耳を取り換え、目も画像編集処理の段階で寄せたらおしまい。
もし、この写真の人が本人であるのなら、毎年恒例の新年の辞を何故今年に限って読まなかったの?と言う事になる。答えられないであろう。
北は写真1枚にしても、影武者であるとの疑惑を承知の上で出してくる。
北の発表する写真には必ず意味がある。又、影武者疑惑を掛けられている事も北の中枢は皆知っているという事です。
李相哲氏も緊急で報告されました。
【速報】金正恩 心血管手術、情報当局が確認中(2020.4.21)李相哲TV
術後の経過は良好のようだと李相哲氏
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「金正恩が手術後に危険な状態」米当局が注視──CNNが報道、術後経過良好という情報も
2020年4月21日(火)13時40分
高英起(デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト) ※デイリーNKジャパンより転載
<北朝鮮の金正恩党委員長が心臓手術後に危険な状態にあると米CNNが報道、しかしデイリーNK消息筋によると術後の経過は良好だという>
米CNNは21日、米当局が、北朝鮮の金正恩党委員長が手術後に危険な状態にあるという情報を注視していると伝えた。
一方、これに先立つ20日、韓国のデイリーNKは北朝鮮内部の消息筋の話として、金正恩氏が最近、心血管系の手術を受け、現在も地方の特閣(別荘)で治療を受けているもようだと報じた。
デイリーNK消息筋によると、金正恩氏は12日、平安北道(ピョンアンブクト)の妙香山(ミョヒャンサン)地区にある金氏一家の専用病院・香山診療所で心血管疾患の手術を受け、その後は近くの香山特閣に滞在中だという。
今回の手術では平壌にある金萬有(キムマニュ)病院の担当外科医が執刀し、ほかにも朝鮮赤十字総合病院、平壌医学大学病院に所属する担当医師たちも動員されたという。術後、金正恩氏の経過が良好だと判断した医療陣は、一部を残し19日までに平壌に復帰したとのことだ。
現在、香山特閣は親衛隊30人余りと平壌第1護衛局の要員らが厳戒下に置いており、従来の警備要員は一時的に撤収しているとされる。
金正恩氏の祖父・金日成主席の生誕記念日だった15日、金正恩氏は祖父と父・金正日総書記の遺体が安置されている錦繍山(クムスサン)太陽宮殿を参拝しなかった。金正恩氏が祖父の生誕記念日に際して参拝を行わなかったのは、最高指導者となって以降はこれが初めてで、一部からは金正恩氏の身辺に「異変」が起きた可能性があるとの観測が出ていた。
金正恩氏はまだ30代と若年だが、喫煙のし過ぎや肥満、過労などから、健康に問題を抱えているとの見方が以前から根強かった。
これについて前出の消息筋は「元帥様(金委員長)は昨年8月から(心血管疾患に)苦しんでいたが、最近、頻繁に白頭山(ペクトゥサン)に登ったせいでさらにひどくなった」としている。白頭山は朝鮮半島の最高峰であり、気圧の変化が心血管の状態を悪化させたということのようだ。
もっとも、北朝鮮の公式報道によれば、金正恩氏の最近の白頭山訪問は昨年12月だ。その後の相次ぐ軍事関連の視察や重要会議の開催が、体に負担となった可能性もある。
消息筋によると、金正恩氏が手術を受けたと見られる12日、平壌市内ではヘリコプターが離陸する様子や、1号車両(金正恩氏の専用車)の移動が目撃されたという。
[筆者]
高英起(デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト)
北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。関西大学経済学部卒業。98年から99年まで中国吉林省延辺大学に留学し、北朝鮮難民「脱北者」の現状や、北朝鮮内部情報を発信するが、北朝鮮当局の逆鱗に触れ、二度の指名手配を受ける。雑誌、週刊誌への執筆、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に『コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記―』(新潮社)、『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』(宝島社)、『北朝鮮ポップスの世界』(共著、花伝社)など。近著に『脱北者が明かす北朝鮮』(宝島社)。
※当記事は「デイリーNKジャパン」からの転載記事です
米国が流す「金正恩氏重体」情報――事実なら一大事、でなければ体制動揺を引き起こす狙いか
西岡省二 4/21(火) 12:58
金委員長の重体情報を伝える米CNNテレビのウェブサイト(筆者キャプチャー)
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の健康異常説に関わる情報が国際社会を駆け回っている。韓国の北朝鮮専門ニュースサイト「デイリーNK」が「金委員長が最近、心血管系の手術を受けた。術後の経過は良好」と報じる一方、米CNNは「米情報当局が金委員長が重体という情報を監視中」と速報し、北朝鮮ウォッチャーの間で緊張が走った。21日午前の時点で、金委員長にまつわる情報は錯そうしており、日米韓中などの情報当局も確認に追われている。
◇何らかの異変
デイリーNKは20日、金委員長が今月12日に平安北道・妙香山地区にある専用病院で心血管疾患の手術を受けたと報じた。医師団は「術後の経過は良好」と判断し、一部を残して平壌に戻ったという。
一方でCNNは21日午前(日本時間)に速報を流し、米情報当局者を引用しながら「金委員長が手術を受けた後、重体になっている」「米情報当局が情報を監視中」と伝えた。
金委員長をめぐっては、今月15日の太陽節(祖父・金日成国家主席の生誕記念日)に、金主席の遺体が安置される錦繍山太陽宮殿を参拝しなかった。2012年に実質的に最高指導者となって以降、太陽節に同宮殿を参拝しなかったのは初めてだった。
北朝鮮では金主席は神格化され、太陽節で参拝しないのは「不敬である」と解釈され、金委員長もこれまで参拝を欠かさなかった。だが、今回それが見送られたことから「身辺に何らかの異変が起きているのでは」との憶測が広がっていたのだ。
◇以前からあった健康異常説
金委員長は1984年生まれとされるが、過度の喫煙や肥満、過労などから、健康に問題を抱えているとの見方が根強い。2014年に左足首のくるぶし部分に水疱が生じ、それを除去するため、海外の専門家を招いて手術を受けたことが韓国当局によって報告されている。
北朝鮮情報に詳しい人物によると、「金委員長の家系は太る体質があり、それゆえ心臓や循環器系で問題を起こしやすい」という。金委員長は2011年の金正日総書記死去により後継体制を確立して以後、叔父の張成沢氏を筆頭に有力者の粛清を重ねており、相当なストレスを抱えていた。それが異常な太り方とあいまって、頻繁に「病気説」が浮上している。
ただ現時点ではCNNが伝えるような「重体説」は確認できない。筆者の取材に対し、韓国の情報機関関係者も「(金委員長の)体調がすぐれないのは確かだが、どれぐらいの状況なのか確かな情報はない」と述べるにとどめている。
一方、錦繍山太陽宮殿を参拝しなかったことと、健康異常説を結び付けることには異論が出ている。「金委員長は、金日成・金正日時代の伝統的な偶像化を終え、現代的な指導者としての地位を固めている」「北朝鮮住民に義務付けられている肖像徽章を金委員長本人がつけないなど『金主席離れ』を進めている。参拝しなかったのも、その文脈で読み解くことができる。今年は生誕108年であり、節目ではない」など、問題視すべきでないとの見方だ。
金委員長の父・金総書記は2008年に脳疾患で倒れ、3年後に死亡した。08年の段階で米メディアが情報当局の見解をもとに「健康異常説」を報じたことが、北朝鮮ウォッチャーに「ポスト金正日」を意識させるきっかけとなったという経緯がある。
もうひとつ気になるのが、トランプ米大統領が今月18日の記者会見で「最近、金委員長から素晴らしい親書を受け取った」と述べ、北朝鮮が直ちに「いかなる手紙も送っていない」と明確に否定した事例。これについては、米国が金委員長に関する何らかの情報をつかんでいて、それに対する北朝鮮側の反応を見極めようとした可能性もある。独裁的な最高指導者の健康異常説を北朝鮮内外に流布することによって、内部の動揺を誘い出したいという意図があるのかもしれない。
西岡省二ジャーナリスト
大阪市出身。毎日新聞入社後、大阪社会部、政治部、中国総局長などを経て、外信部デスクを最後に2020年独立。大阪社会部時代には府警捜査4課担当として暴力団や総会屋を取材。計9年の北京勤務時には北朝鮮関連の独自報道を手掛ける一方、中国政治・社会のトピックを現場で取材した。「音楽」という切り口で北朝鮮の独裁体制に迫った著書「『音楽狂』の国 将軍様とそのミュージシャンたち」は小学館ノンフィクション大賞最終候補作。
https://youtu.be/KJCST3zPLLI
まずは篠原常一郎さんの【速報】NK国指導者(兄)について〜ライブ配信より
冒頭から15分程、北の最新情報の説明がありました。
国家保衛部は拉致した日本人を管理している部署。今後拉致問題に変化があるかもしれない。
金日成は途中で奥さんが亡くなって後妻さんをもらったから、金正日と昨年31年ぶりに帰国した金平一氏やその妹の金敬姫(キムキョングジン)は先妻と後妻と言う事でやっぱり色々と争いがあった。その中で不審死をした人も居るワケで…。これ迄も、革命的血統って決して平和な形で権力移譲は行われていない。
今回の金正恩氏の手術にも金ファミリーが代々お世話になっているフランスの医師団の世話になっているワケだが、今の様な状態になっている。
さて、つい先日…4月15日に、北朝鮮が例え影武者であったとしても、キチンと故金日成主席の誕生日の参拝儀式をやっていたら、その時点で金正恩は病状は重い乍らも回復の見込みがあると推察出来た。
2月16日に故金正日総書記のお参りをした時点では、未だ一抹の望みをかけていたと思える。それが今回はお参り儀式なし。つまり回復の見込みが無いと判断され、次の体制金与正摂政体制プラス金一族集団独裁体制を固める為に動いていると。
【緊急収録】金正恩「脳死」「重篤」で北朝鮮はどうなる!?【WiLL増刊号 #172】
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【山口敬之】金正恩に何が起こっている?【WiLL増刊号 #149】
傍の人がマスクをしているのは、武漢ウイルス騒動以降の最近の写真である事のアピール。
マスクをしたオッサンの前で、この金正恩は右耳を撮影している。
この右耳は本物の耳の筈。だから影武者じゃなくて、本人でしょっと、これ又アピールしている写真って事。
ところが今は北朝鮮の画像編集能力は世界有数。撮った写真の右耳だけデジタル的に描き換えたら一丁上がり。だから、逆に、この耳が信用出来ない。
影武者は最近、耳の形が違っていて、耳たぶも違い、目の離れている人が多かったが、耳を取り換え、目も画像編集処理の段階で寄せたらおしまい。
もし、この写真の人が本人であるのなら、毎年恒例の新年の辞を何故今年に限って読まなかったの?と言う事になる。答えられないであろう。
北は写真1枚にしても、影武者であるとの疑惑を承知の上で出してくる。
北の発表する写真には必ず意味がある。又、影武者疑惑を掛けられている事も北の中枢は皆知っているという事です。
李相哲氏も緊急で報告されました。
【速報】金正恩 心血管手術、情報当局が確認中(2020.4.21)李相哲TV
術後の経過は良好のようだと李相哲氏
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「金正恩が手術後に危険な状態」米当局が注視──CNNが報道、術後経過良好という情報も
2020年4月21日(火)13時40分
高英起(デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト) ※デイリーNKジャパンより転載
<北朝鮮の金正恩党委員長が心臓手術後に危険な状態にあると米CNNが報道、しかしデイリーNK消息筋によると術後の経過は良好だという>
米CNNは21日、米当局が、北朝鮮の金正恩党委員長が手術後に危険な状態にあるという情報を注視していると伝えた。
一方、これに先立つ20日、韓国のデイリーNKは北朝鮮内部の消息筋の話として、金正恩氏が最近、心血管系の手術を受け、現在も地方の特閣(別荘)で治療を受けているもようだと報じた。
デイリーNK消息筋によると、金正恩氏は12日、平安北道(ピョンアンブクト)の妙香山(ミョヒャンサン)地区にある金氏一家の専用病院・香山診療所で心血管疾患の手術を受け、その後は近くの香山特閣に滞在中だという。
今回の手術では平壌にある金萬有(キムマニュ)病院の担当外科医が執刀し、ほかにも朝鮮赤十字総合病院、平壌医学大学病院に所属する担当医師たちも動員されたという。術後、金正恩氏の経過が良好だと判断した医療陣は、一部を残し19日までに平壌に復帰したとのことだ。
現在、香山特閣は親衛隊30人余りと平壌第1護衛局の要員らが厳戒下に置いており、従来の警備要員は一時的に撤収しているとされる。
金正恩氏の祖父・金日成主席の生誕記念日だった15日、金正恩氏は祖父と父・金正日総書記の遺体が安置されている錦繍山(クムスサン)太陽宮殿を参拝しなかった。金正恩氏が祖父の生誕記念日に際して参拝を行わなかったのは、最高指導者となって以降はこれが初めてで、一部からは金正恩氏の身辺に「異変」が起きた可能性があるとの観測が出ていた。
金正恩氏はまだ30代と若年だが、喫煙のし過ぎや肥満、過労などから、健康に問題を抱えているとの見方が以前から根強かった。
これについて前出の消息筋は「元帥様(金委員長)は昨年8月から(心血管疾患に)苦しんでいたが、最近、頻繁に白頭山(ペクトゥサン)に登ったせいでさらにひどくなった」としている。白頭山は朝鮮半島の最高峰であり、気圧の変化が心血管の状態を悪化させたということのようだ。
もっとも、北朝鮮の公式報道によれば、金正恩氏の最近の白頭山訪問は昨年12月だ。その後の相次ぐ軍事関連の視察や重要会議の開催が、体に負担となった可能性もある。
消息筋によると、金正恩氏が手術を受けたと見られる12日、平壌市内ではヘリコプターが離陸する様子や、1号車両(金正恩氏の専用車)の移動が目撃されたという。
[筆者]
高英起(デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト)
北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。関西大学経済学部卒業。98年から99年まで中国吉林省延辺大学に留学し、北朝鮮難民「脱北者」の現状や、北朝鮮内部情報を発信するが、北朝鮮当局の逆鱗に触れ、二度の指名手配を受ける。雑誌、週刊誌への執筆、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に『コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記―』(新潮社)、『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』(宝島社)、『北朝鮮ポップスの世界』(共著、花伝社)など。近著に『脱北者が明かす北朝鮮』(宝島社)。
※当記事は「デイリーNKジャパン」からの転載記事です
米国が流す「金正恩氏重体」情報――事実なら一大事、でなければ体制動揺を引き起こす狙いか
西岡省二 4/21(火) 12:58
金委員長の重体情報を伝える米CNNテレビのウェブサイト(筆者キャプチャー)
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の健康異常説に関わる情報が国際社会を駆け回っている。韓国の北朝鮮専門ニュースサイト「デイリーNK」が「金委員長が最近、心血管系の手術を受けた。術後の経過は良好」と報じる一方、米CNNは「米情報当局が金委員長が重体という情報を監視中」と速報し、北朝鮮ウォッチャーの間で緊張が走った。21日午前の時点で、金委員長にまつわる情報は錯そうしており、日米韓中などの情報当局も確認に追われている。
◇何らかの異変
デイリーNKは20日、金委員長が今月12日に平安北道・妙香山地区にある専用病院で心血管疾患の手術を受けたと報じた。医師団は「術後の経過は良好」と判断し、一部を残して平壌に戻ったという。
一方でCNNは21日午前(日本時間)に速報を流し、米情報当局者を引用しながら「金委員長が手術を受けた後、重体になっている」「米情報当局が情報を監視中」と伝えた。
金委員長をめぐっては、今月15日の太陽節(祖父・金日成国家主席の生誕記念日)に、金主席の遺体が安置される錦繍山太陽宮殿を参拝しなかった。2012年に実質的に最高指導者となって以降、太陽節に同宮殿を参拝しなかったのは初めてだった。
北朝鮮では金主席は神格化され、太陽節で参拝しないのは「不敬である」と解釈され、金委員長もこれまで参拝を欠かさなかった。だが、今回それが見送られたことから「身辺に何らかの異変が起きているのでは」との憶測が広がっていたのだ。
◇以前からあった健康異常説
金委員長は1984年生まれとされるが、過度の喫煙や肥満、過労などから、健康に問題を抱えているとの見方が根強い。2014年に左足首のくるぶし部分に水疱が生じ、それを除去するため、海外の専門家を招いて手術を受けたことが韓国当局によって報告されている。
北朝鮮情報に詳しい人物によると、「金委員長の家系は太る体質があり、それゆえ心臓や循環器系で問題を起こしやすい」という。金委員長は2011年の金正日総書記死去により後継体制を確立して以後、叔父の張成沢氏を筆頭に有力者の粛清を重ねており、相当なストレスを抱えていた。それが異常な太り方とあいまって、頻繁に「病気説」が浮上している。
ただ現時点ではCNNが伝えるような「重体説」は確認できない。筆者の取材に対し、韓国の情報機関関係者も「(金委員長の)体調がすぐれないのは確かだが、どれぐらいの状況なのか確かな情報はない」と述べるにとどめている。
一方、錦繍山太陽宮殿を参拝しなかったことと、健康異常説を結び付けることには異論が出ている。「金委員長は、金日成・金正日時代の伝統的な偶像化を終え、現代的な指導者としての地位を固めている」「北朝鮮住民に義務付けられている肖像徽章を金委員長本人がつけないなど『金主席離れ』を進めている。参拝しなかったのも、その文脈で読み解くことができる。今年は生誕108年であり、節目ではない」など、問題視すべきでないとの見方だ。
金委員長の父・金総書記は2008年に脳疾患で倒れ、3年後に死亡した。08年の段階で米メディアが情報当局の見解をもとに「健康異常説」を報じたことが、北朝鮮ウォッチャーに「ポスト金正日」を意識させるきっかけとなったという経緯がある。
もうひとつ気になるのが、トランプ米大統領が今月18日の記者会見で「最近、金委員長から素晴らしい親書を受け取った」と述べ、北朝鮮が直ちに「いかなる手紙も送っていない」と明確に否定した事例。これについては、米国が金委員長に関する何らかの情報をつかんでいて、それに対する北朝鮮側の反応を見極めようとした可能性もある。独裁的な最高指導者の健康異常説を北朝鮮内外に流布することによって、内部の動揺を誘い出したいという意図があるのかもしれない。
西岡省二ジャーナリスト
大阪市出身。毎日新聞入社後、大阪社会部、政治部、中国総局長などを経て、外信部デスクを最後に2020年独立。大阪社会部時代には府警捜査4課担当として暴力団や総会屋を取材。計9年の北京勤務時には北朝鮮関連の独自報道を手掛ける一方、中国政治・社会のトピックを現場で取材した。「音楽」という切り口で北朝鮮の独裁体制に迫った著書「『音楽狂』の国 将軍様とそのミュージシャンたち」は小学館ノンフィクション大賞最終候補作。