遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

古伊万里皿・二匹の鮎が泳いでいます

2019年07月19日 | 古陶磁ー全般

古伊万里の中皿です。

2匹の鮎が、皿の中で踊っています。

あまりにワイルドなので、サメに見えますが、ヒレの形や数からすると、やはり鮎でしょう。

阪神大震災の後、名古屋骨董祭で、関西から来ていた上手物を扱う業者のガラスケースの外に置いてありました。聞けば、震災にあって破損したとのこと。

大疵物ですが、それまでかなり入れ込んでいたアユ釣りをやめたばかりで、2匹の鮎にひかれ、購入しました。


          径18.6㎝、 高3.0㎝

 

 

図録にあるような、上品な鮎の図ではありませんが、こんな皿も一興かと。

鮎も成魚となり、縄張りに侵入した相手を威嚇する時の形相をよく表しているとも言えるのではないでしょうか。

 

 

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ものぐさ有機農業・大豆の緑化摘芯断根栽培!?

2019年07月15日 | ものぐさ有機農業

 

大豆の緑化摘芯断根栽培、長いネーミングです。

大豆の新しい栽培法として、数年前、ネットやyutubeで盛んに取り上げられました。

発芽の初期に太陽を当てて緑化し、初期苗の根と芯を切り捨てて挿し木し、育苗するというものです。

太陽緑化によって丈夫になり、新しい根がしっかりと茎枝をつくる。切った芯の所からは新しく2本の主枝が出て、2倍の収穫が得られるという謳い文句なのです。

新しいもの好きの私、一昨年、昨年とこの方法で、大豆を育ててみました。

が、はっきりとした結果は得られませんでした。

今回が3度目の正直、今度こそ、シロクロつけたいと思います。

 

大豆(丹波黒豆)を撒いておいたトレーです。

 

種をまいてから4日目、不織布を取り除くと・・・・

大豆の上に不織布を置き、その上に培養土をのせてあったのです。種が発芽しかかっています。

 

一日太陽に当て、緑化させます。

 

培養土でおおいます(不織布は無し)。

 

4-5日で、芽が出ます。

 

こんな感じの苗ができました。

 

根と芽を切り捨てます。

 

こんな感じになります。

 

茎をポットに挿し木します。

 

双葉に残っている栄養分によって、5-6日で根が張り、2本の新枝が出ます。

 

 

一方、同じ頃、普通に種をまいた黒豆は、こんなに育ってます。

勝負はもう予想できますね。

あれだけやかましかった緑化摘芯断根栽培、最近はあまり話題にのぼらないし。

 

唯一可能性があるとすれば、この方法によって、徒長が抑えられることでしょう。

秋に収穫する中生、晩生の大豆は、枝豆にしたとき、今の時期に出回っているものよりはるかに味が良いのですが、本体が成長しすぎて、いわゆるツルボケになりがちです。そこそこの大きさに抑えられれば、多収穫が望めるのです。

いずれにしてもこの方法、あまりに手間がかかります。

ものぐさ農業とはいきませんね(^_^;)

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ありました!投網皿

2019年07月12日 | 古陶磁ー全般

先々回のブログで、投網図の彫られた木盆を紹介しました。

その時、どこかで見たことがある図柄だと思いましたが、はっきりとはわかりませんでした。

梅雨で外の仕事もできないし・・・・・

本棚の脇に、雑に積んである本の山をゴソゴソしていたら・・・・・・

・・・・あるではありませんか!

野口裕教、沼野国典、沼野信子『明治・大正・昭和の図変り印判』光琳社出版、平成5年

 

その、48頁目。

古伊万里ではなく、印判(銅判染付)でした。

 

こちらは、先に紹介した投網図木盆です。

船の上(印判)と桟橋(木盆)との違いはありますが、非常によく似ています。

 

この印判皿の産地は不明です。たいていの印判は、美濃か瀬戸の産ですが、ひょっとすると、伊万里かも知れません。人物を除けば、網目皿。網目皿は、伊万里では、多く作られましたから。

時代は、明治より下るでしょう。

 

さて、この二つの品、どう考えてみても、職人が図柄を考案したとは考えられません。

二つの品の元になる絵が、どこかにあるのでしょうか?

北斎のタッチに似ている? 北斎の有名な投網図は、富士をバックに海へ投げ入れた網を引き上げている場面で、今回の構図とは異なります。数多い北斎の絵手本も調べれみる必要がありそうです。

 

この印判皿、大きさは10㎝ほどの小皿です。

かなりの珍品であることは事実ですが、やはり、印判、そこそこの数つくられたのでしょう。ネットオークションにも、複数出品されています・・・・・・

値段をみてビックリ。5000円ほどの開始価格。いくらなんでも、10㎝の印判皿にこの値はないでしょう。

というわけで、故玩館の投網木盆は、当分、相方不在のままです。

 

なお、この印判皿、他のブログでも紹介されています。

https://blogs.yahoo.co.jp/leokenichi/8511345.html

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ものぐさ有機農業・竹藪の効用

2019年07月10日 | ものぐさ有機農業

梅雨の切れ間です。

久しぶりに、裏庭の掃除をしました。

ブロワーも使って、かなりきれいに・・・・

ところが、次の日、ガックリ。

一夜にして、笹の葉がいっぱい(^-^;)

 

原因は、裏の竹藪でした。

うっそうと茂っています。

 

下を見ると、一面、笹の葉のじゅうたん。

実は、この下に、回遊式の庭があったのですが、故玩館を改修するときに、埋めました。

江戸後期くらいの造りでしょうか。修復するだけの資力が・・・・半世紀ほど前までは、何とか原型をとどめていたのですが・・・・今となっては、私の記憶の中にあるのみです。

同じ理由で、西側の茶室(の残骸)も撤去しました(^-^;)

 

残る仕事は、竹藪の管理。

これが、なかなか大変なのです。

竹は子孫を残すため、筍をつくります。ほおっておくと、そこらじゅう、竹だらけ。そんな訳で、毎年、5月連休明けから6月一杯は、タケノコ退治に明け暮れる毎日なのです。数百本は退治するでしょう。もちろん、いただきます。真竹、破竹の類ですから、味は良い。でも、食べられる量はしれてます。ほとんど、差し上げもの。

6月の終わりごろ、竹にとっては、子孫も残したし、ヤレヤレということでしょうか、一斉に葉を落とし、新しい葉に代わります。

竹の落葉の季節は今なのです。だから、こんなにも笹の葉が。

 

集めてバッグに入れ、運びます。これが相当に重い。全部で、6袋、ありました。

 

苦労して運んだ先は、向かいの畑脇のコンポスト。ここに積み上げます。

中山道沿いなので、街道歩きの人たちが不思議そうに眺めて行きます。

 

さて、この笹葉、コンポストの資材にピッタリなのです。

 

笹の葉(竹の表面にも)には、高温菌がついています。細菌類のなかでも、高温で活発に活動する菌です。もともと、竹藪には、笹の葉が積もってできた良質の腐葉土があります。竹葉や竹粉が堆積した場所は、80℃にもなる場合があります。活発に菌が活動し、発酵熱を出すのです。そして、高温であればあるほど、発酵、分解は早くすすみます。

 

家庭の生ごみの中に、竹の葉を入れてやれば、早く分解が進み、良い堆肥が作れるのです。

 

畑隅の竹葉の山。その下を掘ってみると、いっぱいいました。

カブトムシの幼虫です。数十匹、います。秋が楽しみです。

 

タケノコ、笹の葉コンポスト、カブトムシ・・物干し竿や畑の柵棚にも使い放題・・120年前の濃尾大地震の時には、地割れの恐れのないこの竹藪で数か月過ごしたとか・・・

やっかいものとされる竹藪ですが、まだまだ活用の余地有りですね。

 

大変だから全部伐ってしまったら、の声も多いのですが、もう一つ伐れない大きな理由があります。それについては、いずれまたブログで。

 

 

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どこかで見たような? 鎌倉彫?投網盆

2019年07月08日 | 古陶磁ー全般

 

骨董の右も左もわからない頃、まず手を出したのは、木の物です。

木ならそれなりになじみがあるし、何とかなるだろう、それに木製品は使えるし・・・

で、思い切って買ったのがこの木盆です。

                46x35cm

 

桟橋の上から漁師が投網を投げた瞬間を、見事に彫り上げています。

漁師の手からばっと投げられた網の動きや広がる様子までが、生き生きと伝わってきます。

 

 

鎌倉彫の系統でしょうか?

根来塗風の処理もしてあります。

 

裏側は、いたって簡素。

 

結構面白い盆だと思うのですが、家では、ほどんど使ってません。

仏壇の横において、供物やもらい物入れになっています。でも、考えようによっては、上場所に位置しているのかも(笑)。

 

ところで、この盆に描かれた投網姿、どこかで見たような気がするのですが・・・

確か、同じような絵柄の伊万里の皿を見たような、見なかったような(^-^;)

例によって、もう一度探してみる気力が湧いてきません(^-^;)

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