洋画家、山口硯閑の油絵です。
油彩『京都嵐山』12号。昭和22年。
京都嵐山、保津川の風景です。
いかにも保津川峡谷らしい景色です。
先の『伊豆の網代』もそうでしたが、山(林)、川(水)、空の組み合わせが得意な作家ですね。
夏でしょうか。雲が湧いています。
この作家にしては、厚塗りです。
全体に傷みが酷いです。
保管状況にもよりますが、このような状態になるにはどれほど時間がたっているのか知りたいと思い、裏返してみました。
なんと、キャンバスではなく、板に描かれていました。
戦後まもなく、画材の調達も思うようにはいかなかったのでしょう。
昭和22年3月の日付がありますから、76年が経っているのですね。
先回の伊藤廉『メロンと桃と栗』が、88才。絵の具のひび割れが酷かったです。
人間と同じく、油絵も、これくらいの年齢になると、かなりヨレヨレになってくるのですね(^^;