江戸時代から続いていた高札制度は、明治に入ってまもなく終わりを迎えました。高札場は、その後しばらく、明治政府や県令の布達を掲示するために使われましたが、やがて撤去されました。では、高札は、完全に歴史上のものとなってしまったのでしょうか。
それらしきものを探しに、近くを自転車でまわってみました。
小さな神社の入り口に、文字通りの高札が立っていました。文面は、高札そのものです、朽ちやすい木板が、石材に代わっていますが。
もう少し行った所のお寺です。駐車場脇に、掲示板がありました。心に写るような金言、名言が書かれています(私も写ってます(^^;)。
実は今、お寺の掲示板が注目を集めています。財団法人、仏教伝道協会は、お寺の掲示板に書かれた言葉を集め、掲示板コンテストを行っています。
その一部を紹介します。
『隣のレジは、早い。』
(東京都延立寺)
『NOご先祖、NOLIFE』
(京都府龍岸寺)
『猫をしかる前に 魚をおくな』
(静岡県鳳林寺)
『大丈夫だよ 生きていけるよ』
(東京都正徳寺)
『ボーッと 生きても いいんだよ』
(石川県恩栄寺)
『やられても やり返さない 仏教だ』
(東京都築地本願寺)
『人のことを憎み始めたら ヒマな証拠』
(東京都仏教伝道協会)
『生きにくいウィズコロナ 心はいつもウィズブッダ』
(京都府龍岸寺)
『のぞみはありませんが ひかりはあります 新幹線の駅員さん』
(千葉県本妙寺)
「輝け!お寺の掲示板大賞」(主催・(財)仏教伝道協会)で、大賞になった言葉です。
2018年第一回大賞
『おまえも 死ぬぞ 釈尊』
(岐阜県願蓮寺)
2019年第二回大賞
『衆生は不安よな。阿弥陀動きます。』
(福岡県永明寺)
2020年第三回大賞
『コロナよりも怖いのは人間だった 神奈川県ドラッグストア店員』
(熊本県明導寺)
2021年第4回大賞
『仏の顔は 何度でも』
(広島市超覚寺)
2022年第5回大賞
『武器を捨て 数珠を持とう』
(京都市龍岸寺)
2022年の大賞『武器を捨て 数珠を持とう』を作ったのは、龍岸寺住職の息子さん(10歳)だそうです。