この品も、祖父の遺した物です。
口径 18.0㎝、最大径 28.8㎝、底径 16.7㎝、高 33.3㎝。重 5.12㎏。産地、時代不祥。
巨大というほどではないですが、大きな花瓶です。大きさの割りに、とても重いです。
海鼠釉が全面に掛かっています。
内側も全面施釉。
海鼠釉の陶磁器といえば唐物が有名です。が、この品が中国製かどうかは、はっきりしません。とても固く焼きしまった土で、底の露胎部には緋色が出ています。中国を思わせますが、胴継ぎでは無いようです。
内側には轆轤目があります。それに対して、外側上部と下部は非常に滑らかです。
一方、胴の中央部は、大きく削られて鎬になっています。
結果、上部と下部が圏線でぐるりと縁どられ、中央が面取りになったモダンな造形の器となっています。
これなら、渋い草木で荘厳に活けなくても何とかなりそう(^^;
ということで、今回も我楽多流の生花です(^.^)