遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

おそろしや、政治家のコンプレックス

2020年10月02日 | 故玩館日記

菅総理が、日本学術会議の会員候補6人の任命を拒否したという。

理由は明かにされていません。

 

ん!ここは日本ではなく、中華人民共和国か、それとも朝鮮民主主義人民共和国か?

 

昨今、菅総理大臣の人物像が盛んに流されています。

「叩き上げの苦労人。貧しい農家の息子が、集団就職で田舎から上京し、苦学した末、政治家への道を志し、努力に努力を重ねて、ついにトップへ上り詰めた」

・・・・いかにもよくできた話ですが、どうやら、マスコミとぐるになって流布したサクセスストーリーであることが明らかになってきました。

大体、魑魅魍魎たちが蠢く政界で、このような美談があろうはずがない。「権謀術数をめぐらし、ついにトップへ上り詰めた」にすぎません。

 

ところで、今日のTV『ひるおび!』、面白かったです。

いつも、思わず苦笑するような屁理屈をならべて、政府を擁護しているコメンテーター田崎史郎が、珍しく筋論をのべていました。

「任命権者は総理にあるとしても、拒否する場合はその理由をきちんと言うべきです」

いつもの田崎スシローさんからすると、耳を疑う発言でした。なんと、菅総理が行った学術会議会員の任命拒否には問題がある、とおっしゃったのです(^^;

田崎のオジサン、心を入れかえたのか?

 

思い当たるふしがあります。

数日前、共同通信の柿崎明二が、菅内閣の首相補佐官に就任することが報道されました。

田崎のオジサンにしてみれば寝耳に水、「何でアイツが!!!!!」

それまで、『ひるおび!』などTVでしばしば二人は同席し、必死で安倍内閣の愚策を擁護する田崎オジサンに対して、コメンテーター柿崎は利いた風な物言いで、筋論を展開していたからです。

しかし、もうすでにこの時、共同通信柿崎明二の内閣入りは決まっていたのです。フェイントをかけていたのですね。

田崎のオジサン、してやられました。トンビにアブラゲをさらわれたのです。

散々尽くしてきた安倍内閣。その官房長官であった菅総理に袖にされたのですから、怒り心頭。世間的には、ピエロ以下の哀れさ(^^;

改心して、少しはまともな事も言おうと思うようになったのでしょうか。

今後に注目です。

 

さて、ここで疑問が。

田崎のオジサンにまで問題といわれる任命拒否を、菅総理はなぜ行ったのでしょうか?

「政府に逆らってばかりいる奴らは気に喰わん。オマエらの任命は拒否だ。問答無用!」

というのが、一般に言われている理由です。

安倍前総理がやろうとしてやら(れ)なかったことを、白昼堂々と・・・・さすがに叩き上げ、どんなことでもやる。

 

しかし、これは、菅という男に似つかわしくありません。

裏で隠蔽や改竄をおこない、後は知らぬ存ぜぬ。これが、陰の主役の役所です。

よく見ると、それに相応しい容貌をしていらっしゃる。

女性と違って、男は化けることができません。年齢がいくと、これまでの人生が貌に溜まってくるのです(^^;

では、裏役のはずの菅総理が、あえて表に出てまで、日本学術会議会員の任命を拒否したのはなぜでしょうか。

その謎は、コンプレックスにあると思われます。

安倍前総理と同じく、学術(歴?)コンプレックスです。日本学術会議などというもの自体がお気に召さないのでしょう。おまけに、自分たちの意のままにならない。

 

人間は神ではありません。誰しも、コンプレックスをもっています。コンプレックスから逃れることはできません。問題は、コンプレックスをかかえてどう生きるかです。その生き方によって、人間性が決まってきます。

コンプレックスをバネに、自分を向上させる人がいる一方、逆に、コンプレックスを外へむける人間も。コンプレックスが外に転嫁されると、妬み、恨み、怒りの感情が、騙しや強圧などのかたちをとって表れます。画家志望が叶わなかったヒットラーが、芸術を弾圧したことはよく知られています。

こういう類の人間が、政治家となって権力を握ると非常に危険です。

人々のコンプレックスや欲望知りつくしているがゆえに、それらを逆手に取り、扇動して対立をあおります。その際、論理より情緒、多様化よりも単一化が優先されるのはいつの時代も同じです。その結果、薄ら寒い世の中が到来し、政治家はその野望(多くは戦争)を遂げることができるのです。

コロナのどさくさに紛れて、トンデモ政治家が本性を表しはじめたようです。

 

 

 

 

 

 

 

コメント (12)
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