遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

江戸の嘘字 『どん字づくし』(6)

2020年01月19日 | 面白古文書

『大志んぱん どん字づくし』も、はや6回目です。毎回、4字ずつのどん字を読んでいくのですが、息切れ模様です。特に今回は難しい。刷りも悪いし・・・・(^^;)

 

【定】の縦棒、横棒がありません。

読みは、「づかと だいどこ(台所)まではいる」。

最初、そのココロは、「お?つト(夫)がなくては定まらん」と読んで、未亡人の家の話かと思いました(^^;)が、そこまでは深読みしすぎでしょう(笑)

で、再度、しあん、思案、試案、私案!(^.^)

そのココロは、「なかト(中戸)がなくては定まらん」におさまりました。

絵には、家の中ほどまで入っていく角兵衛獅子の親方と少年が描かれています。旅回りの芸人は、各家を訪れて、庭先や土間で踊ったのでしょう。ところが、貧しい家で中戸がなく、奥まで入っていいってしまい、戸惑っている二人なのではないでしょうか。

 

【内】の人を欠いた字。

読みは、「るす」。

そのココロは、「うち(内)に人がない」。

男が、「トントン」と戸を叩き、「モウ おいでたる」と言っています。

 

【十】の縦棒が右に寄った字です。

読みは、「奉公人があまって」。

そのココロは、「(働き)口がなふて叶わん」。

これもキレイですね、座布団一枚。

 

次は難しい。これまでで一番の難問です。

【氷】の字の点が薄くなっている。

読みは、「ひ(ち?)とひへがやハ〇な」???

よくわかりません。

そのココロは、「氷がとけかゝつてる」。

女性が、「大かた水ニなつた」といいながら、鉢から水をすくっています。

「氷がとけかかっているので、あまり冷えない」ということでしょう。

そこでもうひと踏ん張りして考えてみました。

読みは、「ひとひへがやハイかな(ひと冷えが弱いかな)」。

 

次回は、次の4字です。

 

 

 

コメント (6)
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