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季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

那智大社、青岸渡寺へ

2012-05-12 18:41:57 | 暮らし Daily life
予想外の神倉神社で急峻な石段によるダメージを感じながら那智へ。
本当はここがメインだったんです。
お参りだけだったら近くの駐車場に車を停めたらいいんだけど、熊野古道を少しでも体験したいと「大門坂」下の駐車場に車を停めて歩くことに。私はたくさん歩いたので車中では寝てばかりで(これは旅行の一日目からもそうだったけど、よく京都美山に行くときもそうなる。とにかく眠くなる。土地のパワーがそうさせるのかもと思うくらい抗いがたい眠りが来るのです。)着いたときは「ここどこ?神社もお寺も全然見えないけど??」でした。でもあっていると言うので出発。
進んで行くとやっぱり大門坂はここからで合っているよう。なんと入口の前に我が敬愛する南方熊楠氏が3年間滞在した宿の跡地がありました。感慨にふける。もうそうなると眠気もふっとんでここを熊楠氏が彷徨していろんな植物を観察していたと思うだけでテンションが急上昇でした。

       

入口の夫婦杉。並んでまっすぐ立っている所も、上の方の枝振りのその手を差し伸べるやさしい仕草が「めおと」の言葉にふさわしい。「いいねえ。」なんて言いながら夫と眺める。

       

一歩入れば熊野古道。いや~、ずっと来たかったんです。あこがれ。

       

一歩ごとにその空気や光や影を感じながら、植物を観察しながら歩く。このシダ群、熊楠も見ただろうなあと感慨にふける。

       

粘菌の研究で名高い熊楠。大きな杉や楠にこの時期でも粘菌を観察できました。

       

コケやシダ、粘菌を観察するのが楽しい。もちろんふつうの植物も。熊野の植層はやはり温帯・亜熱帯。大阪の北とは違います。

       

前情報では結構ここは蒸し暑くてそれでやられるとの事、それがちょうど涼しい日に当たって木陰ではヒンヤリとして気持ちが良いほど。夏に来た人が暑すぎてダメだったと言っていたのでラッキーでした。
熊野古道のちょっと触り?くらいに思っていたんだけどなんのなんの、しっかりばっちり石段が続いていてしっかりばっちり足に来ました。ふらふらです。これからお参り?うーん、まだ歩けるかな?

それでもまた熊野の山を観ると元気に。

       

あー、そして今度はまた延々階段です。まだまだ。神倉さんの500段と合わせると優に1000段は昇っているはず。うなだれる私の横で夫が涼しい顔。この人はどれだけ体力と筋力があるのでしょうか?なんともないと言っている。何者?
まあとにかくついていくしかない。無言でも歩くよ。

       

そしてやっととうとう着きました。熊野那智大社!

       

お参りは一生懸命にとにかく今年はいろいろ差し迫っているので、子どもたちの事などしっかりとお願いする。まあ本人次第なんだけど、親が出来る事なんてこれくらいだから。

そしてすぐ隣の青岸渡寺でもお参り。
それまで続けて神社に詣でてここでお寺。その違いが歴然としていた。
作りや雰囲気が全然違う。もっと重く厚みがある。神社はご神体はみんな鏡だし、すごくスッキリしている。お寺は仏像が金色でデコラティブだしいろいろな飾りもてんこ盛りでそして光も少ない。
宗派の事は良くわからないけど比叡山延暦寺に行った時の事を思い出した。あそこはもう密教色が濃い。わんさかいろんなものに満ち溢れていた。
そして念願の西国三十三か所参りの納経帳をゲット。本当はお経を唱えるんだけど一人じゃ恥ずかしいので唱えている人のそばに行ってむにゃむにゃ言って済ます。これから写経して持って行こうかと考える。
これから機会を見て少しずつ何年かかっても周ってみたいと思っています。ここが一番遠くて行きにくいらしいから、あとは周れる気がする。

そしてメインイベント、滝へ!
少し歩いたらもう見えた。そしてまた階段(う~っ…。)

       

滝のそばまで来たら、また集中豪雨の被害を目にした。滝の下は大岩がゴロゴロしている。これはきっとこれまでの普通の姿と違うはず。ここでも重機が稼動して作業していました。

       

夫に「私はもうこれ以上歩くことが出来ません」と敗戦宣言。無理だった、どうしても。
それでバスで駐車場まで行くことにした。もう頭も朦朧とするくらいに歩き疲れた。それで。あの人は全然なんともなく元気いっぱい。再び、何者??

そこから次の旅館までは近い。そのメガ旅館は温泉が男女各5つくらいあって、その中には忘帰洞と言う洞窟の中に温泉があって、そこから外が覗き見れるそして海がすぐそばにある。と言うすばらしい温泉宿なのです。いろんな温泉に浸かってバイキング形式の美味しいご馳走をお腹いっぱい食べて(この時ばかりはリミッターは解除され、食べたいだけ食べたい物を満喫するのです。)いるうちに私の元気も回復されました。
しかし眠気はまた襲ってきて楽しみにしていた「プリンセストヨトミ」も夢うつつでチラチラ観るばかり。
そのまま朝まで寝ました。
不思議だったのは那智に居ながら、お宿でテレビを付けると偶然馴染みのある「滋賀高島市」の特集だったり、「土佐赤牛」の特集だったりした。マキノも高知もまた行きたい所。

また硫黄の匂いをさせながらぐっすりとしっかりと寝て次の日に備える私でした。



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熊野速玉大社へ

2012-05-12 13:18:27 | 暮らし Daily life
熊野本宮大社を後にして次に向かうは熊野速玉大社。新宮にあります。
また熊野川の横を通ってすいすいと車酔いもしないで着きました。

       

お参りをして外に出てお昼にしようと見渡したら、屋台村みたいなところがある。めはり寿司って書いてある。食べたかったんだ。それで行く事にする。
これがめはり寿司とさんま寿司です。どちらもとってもおいしかった。この漬物もさんま寿司のお酢加減も絶妙で手作りと聞いて納得。このあと旅館でも食べたけどここの方がずっと美味しかった。
その店主にいろいろ興味深い話を聞く。物知り。そして彼しか作れないと言うヨモギ茶を頂く。買って帰った。美味しかった。熊野の元気がいっぱい入ってる感じ。

       

店の並びにこの地方の絵屏風を説明してくれる尼僧のガイドボランティアの人がいて、その方が「良かったら話を聞いてね!」って言っていたので聞きに行く。
とってもスピリチュアルなお話でした。神話の世界。それが現実と重なっている。
その方に「ここには行った方がいいですよ!」と言われたのが神倉神社。熊野三山の神様が始めに降り立ったのがこの山頂の大きな岩の所らしい。それで予定にはなかったけど行ってみる事にした。
細い道をうねり入って行くとありました。見てびっくりすごい石段です。なんと500段あるらしい。
う~っ!私、大丈夫かなあ?でもせっかく来たから昇るしかない。昇りました。一段が30センチくらいあるところもたくさん。こうなると心臓に来る。バクバクです。足もキリキリ。

       

昇りついた。昇る途中も不思議人に何人か会って、写真をもらったりいろいろな示唆を与えて貰ったりして着いた。大きな岩。さすが聖地です。

       

ここは次の日に行く浮島にも近いんだけど不思議人にたくさん会った。そういう土地の気なのか。
とっても魅力的な所でした。
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いざ、熊野本宮大社へ!

2012-05-12 10:48:54 | 暮らし Daily life
熊野の旅、二日目。
いつも夫が忙しい期間は私は自由にどこへでも行けると言うのもあって、夫が休める時は特に夫の主導で行動が決まる。この日も元々は那智勝浦だけのお参りにして、あとは温泉でゆっくりしようという予定だった。私はせっかくだから「熊野三山」へお参りに行きたいと言っていたのだけど。
そして現地でいろんな人に聞いたら一日で3か所周れるって言う。思っていたほど大変じゃなさそう。
それで朝、夫が下した決断は「熊野三山全部周りましょう!」。

案ずるより産むがやすし。
遠い所から行こうとまず熊野本宮へ。さあ向かいますよ!もりもりとした美しい壮大な熊野の山々。広々とした川、碧く美しい!

       

もっとぐねぐねの山道をずーっと果てしなく行くのかと思っていたけど、新しい道が出来ていて難なく着きました。カーナビにもないトンネルも出来ていて快適そのもの。昔の人たちに申し訳ないくらいすっと着いた。

       

階段を昇ってお参りに。これがこの日最初の階段。これからどれだけの階段が続くかこの時は想像もしてなかったです。

       

熊野大社は伊勢神宮に並ぶ神道のメッカ。神武天皇が初めていらっしゃり、神様が降りてこられた所らしい。それにしても驚いたのは神聖な色がここでは黒。ポストも真っ黒なのが置いてありました。今までのイメージだと神聖な色って白とか黄色とか赤。黒はどんなものでも吸収してくれると言う事で厄除けとお守りの意味があるらしい。聖獣もここでは三本足のカラス。八咫烏(ヤタガラス)です。Jリーグのシンボルにもなっている。それでJリーグやなでしこジャパンの人たちも参詣に来るらしい。
深いな、神道。なんて思いながら数々のお宮さんにお参りを済ませて階段を降りた。この階段を上がったり下りたりするって言うのが大事なんだと書いてあった。現世と神の国との行き来。

下の売店で熊野サイダーがあったので飲む。名産の梅と蜜柑の果汁が入っていてとても美味しい。

       

ここ熊野は昨年の9月の集中豪雨で大変な被害を受けた所です。それを心配して行こうかどうか迷っていたんだけど大丈夫と言うことなので行くことに決めたんだけど、まだまだその傷跡は生々しい。道路はもうほとんど再生されていてところどころに片側通行や迂回路になっているだけで問題はなかったけど河原にはそこここに重機が起動していて作業しているし、山々はその被害の深刻さを物語っていた。

       

河原にはまだ倒木がたくさんあったりします。

       

こんな風に山の片側がごっそり崩れ落ちている。

       

売店のレジの所に去年の被害の時の写真があったけど、本宮の前は一帯建物の2階部分まで水が上がっていたらしい。茶色の水が押し寄せる景色。どの店も改装してきれいだったけどそれはその後やり直したからだった。横の川を見たら水面ってずーっと下の方。怖かっただろうなー。名だたる本宮大社の前の売店の女将さんが「もう何が起こるかわからないから怖いね~!」なんて言ってて守られてる感ゼロだった。なんてことでしょう。
神社にも「再生」とか「甦る和歌山!」とかいっぱい書かれていたけどそういう事だった。
お参りだけじゃなくて去年の被害を知って見れたと言う意味でも行って良かった。本宮。









       
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