さかな

魚屋さんの店先のささやかな素話...。

真鯛。

2005年09月19日 | 店先から
真鯛の旬は春ですが。
大きければ、刺身や切り身に。頭はおつゆやかぶと煮に。
これは体調20センチ。塩焼き用。
今回は大きな仕出し用グリルで一気に焼いて、
お惣菜としてお店に並べました。

その昔、仕事に命をかけたおじいちゃんとお義父さん。
まだまだ仕事をしたいおじいちゃんと、早く自分に任せてほしいお義父さんは、
調理場の取り合いをしたことがあります。
それぞれの包丁を持って、まな板の前で。
レジにいた私は、明日のワイドショーで「調理場殺人」なんて放送されるかも・・・
と、真剣に思ったのでした。

しぶしぶ調理場を譲ったおじいちゃん。
鯛の塩焼きだけは、おじいちゃんの仕事でした。
必殺仕事人のおじいちゃんの焼く鯛は、見事でした。

旦那が塩焼きを作るそばで、
「やっぱり、おじいちゃんのがうまかったね~」私が言うと、
「あたりめ~だ!」と、旦那。
おじいちゃんが鯛の塩焼き名人であることは家族の誰もが認めていたこと。
その仕事っぷりは、今でも私の目に焼きついています。

ああ~おじいちゃんに会い鯛っ