さかな

魚屋さんの店先のささやかな素話...。

ナルトとイルカ。

2005年09月03日 | 家族のこと
今日、旦那の姉の長男が家を出ました。
家出ではありませんよ。
仕事の都合で、自活することになりました。

彼には父親がいません。
彼が4歳の時、心不全で亡くなってしまいました。
4歳の彼は、「救急車を呼んで!」とずっと言っていたそうです。
弟は生後8ヶ月、きっと父親の顔も覚えてないのかな・・・。

私が嫁いできた時は小学1年生でした。
えくぼがカワイイ、人なつっこい子でした。
好奇心も旺盛で、やんちゃ坊主。ちょっと喧嘩っぱやいとこもあったね。
でも、気持ちはとっても優しい子。

すぐ近くに住んでいるので、食事も一緒にすることが多く、
休みの日には、一緒によく出かけました。
娘たちが産まれて、妹のように可愛がってくれました。

そんな彼も大きくなるにつれ、反抗期もあり、義姉につらくあたることも。
せっかく国家試験に受かり、就職してもやめてしまったり、
バンド活動をしながら、深夜のコンビニでバイトをしたり、
なかなか決まった仕事につかないでいたので、義姉は参っていたようです。
彼も父親がいない分、我慢することもたくさんあったはず。つらい想いもしたと思う。
それを口にすることはなかったけど・・・。

それでも、明るくて優しい彼には変わりなく、
今では仕事も頑張っています。
そして、今日出発しました。
彼は出発する前、店の仏壇の前に座りお線香をあげて何かお祈りしていました。
父親の代わりに運動会に出てくれたおじいちゃんに。
とっても可愛がってくれた、ひいじいちゃんとひいばあちゃんに。
もちろん、亡くなったお父さんにも。

義姉も義母も心配そうでした。
義姉はきっと、亡き旦那さんに守ってくれとお願いしたでしょう。
義母も彼が出発した後、ずっと仏壇の前に座っていました。
旦那も私も同じ気持ちです。
もう23歳。立派な大人ですが、いつまでもカワイイ甥です。

彼はきっと、ひとまわりもふたまわりも大きくなることでしょう。
彼の出発に乾杯です。(ただ飲みたいだけではないですよ。心から彼の出発を祝してです
頑張れ、KAZU

マンガの好きな私は、『NARUTO』を読むと、
どうしても甥たちとダブッてしまい、自分がイルカ先生のような気持ちでいることを確信するのでした。
マンガの読みすぎでしょうか・・・