カンパチでピンポンダッシュ。

今朝、店頭に並んだカンパチの頭とカマです。
これに２５０円の値札をつけて、ふと思いました。

似ている・・・。

そう・・・あれは、わたしが小学１年生のとき。
仲良しのＭちゃんと学校からの帰り道。
道が二股に分かれるところでＭちゃんとはさよならをする。
その手前でＭちゃんは足を止めました。
「ちーずちゃん、ちょっと待っててね。」
そう言って、Ｍちゃんはわたしの知らない１軒の家に入っていきました。

わたしはこの日、テストで１００点をとりました。
きっとめったにない１００点だったのでしょう＾＾；。
嬉しくて、ランドセルには入れずに手に持っていました。

少しして、ピュ～っとＭちゃんが門から出てきました。
「ちーずちゃん、じゃあね。」
とＭちゃんは二股の道を左にスキップをして帰っていきました。
わたしは、右に。
（さあ帰ろう。お母さんにこの１００点を早く見せよう。）
そう思って、元気よく走りだしました。
３０メートルくらい走ったでしょうか・・・。
ちょうどひとつめの十字路に差し掛かったときでした。
ガクン！
うしろからランドセルを思い切りひっぱられました。

「コラッ！いつもオマエだなっ。」
後ろを振り返ると、ものすごく怖い顔をしたオジサンが、
わたしのランドセルを掴んだまま怒鳴りました。
ヒェ～＾＾；と思ったけど、何かもわからず、
ただ怖くて、わたしは泣き出しました。
「玄関のチャイムを鳴らすのは、いつもオマエだろう。
　今度やったら、学校の先生に言うからな。」
やっと、わかりました。
Ｍちゃんが、舌をちょっと出してピュ～っと出てきたわけが。

わたしじゃないと言いたくて、１００点のテストに目をやりました。
十字路の左に目をやると、その先にＭちゃんが歩いているのが見えました。
ただただ怖くて、声が出ませんでした。

帰り道、泣きながら帰りました。
家に着く頃には、涙もかれて・・・。

手に持った、シワくちゃの１００点を母に見せました。
母がすごく褒めてくれたので、
わたしはＭちゃんのことも、怖いオジサンのことも、
すべて帳消しにしてしまいました＾＾；。

今朝のカンパチの顔は、そのときのＭちゃんの顔に似ています。
カンパチで３０年以上も前のなんとも可哀想なわたしを思い出しました＾＾；。

Ｍちゃんは、今どうしているだろう・・・。