まちづくりはFeel-Do Work!考えるより感じよう、みずから動き、汗をかこう!(旧“まちづくり”便利帳)

まちづくりの支援者から当事者へ。立ち位置の変化に応じて、実践で培った学びの記録。もう一人の自分へのメッセージ。

魅力的な報告書とは?-読まれないを魅せるに変える技の極意

2010-04-16 00:48:26 | まちづくりの素材
  ▲集まった報告書の数々

地元埼玉にて、ほぼ月一回開催される「埼玉地域ファンド研究会(通称:ファンド研)」。
第33回を迎えた今月のテーマは「魅力的な報告書づくり」でした。
県内各地から8名の猛者たち(?!)が結集し、ワークショップ形式ということで、いつもながらゆる~く始まりました。

事業報告書は、どんなに一生懸命に作っても、基本的には読まれないことを前提に、じゃあ「誰向け」に「どんな工夫」をしたら見てもらえるのか、魅力的な報告書を各自持参して、「魅せる“技”」を共有しよう、というのが今回の目的でした。
で、今回8名が持参した報告書が上の写真。

各自一部持参のはずが、集まる、集まる!
集まった報告書は、30頁程度の薄いものから数百頁の厚いものまで、手乗りサイズからB4サイズのものまで、内容は団体の総会議案書、企業のCSRレポート、調査事業の報告書、団体が主催するイベントのパンフレット…というように、会員向けの内向きのものから広く一般に向けた外向きのものまで、実に多種多様。
それぞれ簡単な自己紹介のあと、持参した報告書の魅力を語りあいました。

私が持参した報告書は、自分が関わった(6)を含む以下6種。
(1)鳴く虫と郷町 2009レポート(イベント報告)
(2)伊丹まちなか手帖(来訪者向け小冊子)
(3)続うらやましい つがね(NPOの活動報告)
(4)チャレンジコミュニティ・プロジェクトレポート2009
(5)第16回住まいとコミュニティづくり活動助成報告書
(6)長野県駒ヶ根市「中沢地区魅力発見調査」報告書

特に、伊丹市文化振興財団に勤める知人から送ってもらった(1)(2)は、全報告書の中でも1、2を争う絶賛の嵐でした。

魅せる“技”としては、
・薄くて小さく手に取り易い。読む場面を想定したデザイン。
・関係者・来場者の笑顔や動きのある写真が多用され、文章を読まずに全体の雰囲気がわかる(右脳への働きかけ)。
・かわいらしいイラストを用いた表紙で、人目を惹く。
・裏表紙に協力した人の名前が個人・団体併せて明記。
・参加者やボランティアの声が写真付きで散りばめられている。
・グラフ化したデータを使ってロジカルな説得力を付加(左脳への働きかけ)。
・極めつけは、お得なクーポン付き!

特に最後のクーポンは、「○円引き」などのありきたりのものではなく、
『普段は入れない店内で畳のいい匂いを嗅げる券』
『店主の○○さんがかつての武勇伝を語ってくれる券』
『めちゃめちゃ旨いカキ氷を気持ち大盛りにしてくれる券』
『すしビギナーでも常連客のように「大将、いつもの!」と注文できる券』
など、写真付きで面白おかしく魅力をアピールしたものばかり。
正確に言うとクーポン付きの(2)は報告書ではないのですが、「読んで得する報告書という観点は大事だよね!」と大好評でした。

その他の報告書の魅力ポイントとしては、
・イベント参加者の人数から人件費まで徹底した会計報告を行い、“守り”が“攻め”になっている(問合せ対応の負担が軽減という実益に)。
・理念のウンチクを文章で語るのではなく、ツカミとして実際に活動で耳にしたショッキングな言葉、理念と重なる詩、理念を具現化した材質(エコ)を使用して“共感できる入口”を増やす。
・使う言葉をよく磨き、洗練された表現で伝達力を向上。
・あえて+αの要素に加え、報告書以外の使い道を広げる。
・自社の活動範囲に留まらず、事業に関わる社外関係者全体の活動を紹介し、その関係性の中で自社がどのような価値を創出しているかを提示。
などが挙げられました。

いずれにしても、報告書づくりは、戦略的広報と同様に、読まれないことを前提とし、
「誰に」「何を」「どのように」そしてそれは「なぜ」伝えたいのかを明確にし、
「読み手の利益」や「読む場面」、「読んだ後にどうなって欲しいのか」
を十分に考慮して作成することが大事だと感じます。

「読んで得する報告書」の他、「スタンプラリーの要素を加えた報告書」や「泣ける報告書」、「漫画からヒントをもらう」、「映画のように試練・挑戦・飛躍の三部構成にする」などの楽しい意見も飛び交い、盛会に終わりました。

このファンド研は、ほぼ毎月第三水曜日、浦和近辺で開催しています。どなたでも参加できますので、ご関心のある方は是非どうぞ。

<埼玉地域ファンド研究会 問合せ先>
特定非営利活動法人 ハンズオン!埼玉
office@hands-on-s.org
http://www.hands-on-s.org/blog/ 

<伊丹市の参考情報>
中脇健児さんの「論:伊丹を遊ぶ、町を遊ぶ」
http://www.amaken.jp/nambu/23/12.htm
「実践!街づくりゼミ」の連載記事「伊丹を遊ぶ、みんなで遊ぶ」
http://www.machizemi.com/modules/pico2/index.php?content_id=195
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