大陸旅遊倶楽部的日記

三国志・水滸伝・史記の旅と中国茶のほかモロモロ…

香檳烏龍茶 その①~陝西省歴史博物館~

2005年07月05日 | お茶/中国茶


↑上海博物館と↓鄭州博物館

陝西省歴史博物館の写真が探せなかったので
代わりに現代的な中国の博物館を二つ出してみました。
新しくなる前の博物館を知っている人はビックリでしょ(笑)?
中国も近代化じゃなくて、現代化になったよねぇ。

香檳(シャンピン)烏龍は台湾の発酵度の高い青茶。別名東方美人(オリエンタルビューティ)、紅烏龍、白毫(はくごう/びゃくごう)烏龍、etc.。呼び方に関しては諸説ありますが、難しい論議はその筋の方にお任せです。東方美人という呼び名がグローバルスタンダードなので、東方美人というのが一番なんでしょうけど、私の場合、出会いが香檳烏龍だったもので、ここでは香檳烏龍で書かせてもらいます。

でも、オリエンタルビューティなんて素敵な名前ですよね。西洋人でなくても、そのネーミングだけで憧れて、飲んでみようかなと思わせてくれる。飲んでみると…紅茶でしょ?ってイメージのお茶です。でも青茶なんですって。茶葉が稲の害虫(ウンカ)に食べられちゃって、それでも茶農としては少しでも収入を得なければと、半ばヤケクソ(?)で作ってみたらば、これが素晴らしく美味しいお茶になったという、いわば偶然の産物らしいですよ。
自然って凄いですよねぇ。

香檳烏龍茶との出会いは1993年春。4月も末の西安にある陝西省歴史博物館の茶館でした(この茶館も今はないけど…)。4月の西安暑いんですよ。連日32~34 ℃なんて気温で、日向を歩いていると脱水症状で死にそうな程。でも湿度が低いので日陰を選んで歩くと爽やかなんですよ。大陸は寒いシーズンしか旅したことが無かったので、そのことに気づくまで結構時間がかかりました(苦笑)。

歴史博物館は西安城郭の南、大雁塔の近く。当時は出来たばかりの博物館で、現代的なその風情にかなり驚きました(笑)。観覧者も殆ど居ない、居閑散とした展示室は、外の喧騒が嘘のような異質な空間。篭ったような静けさは、かなり昔の兵馬俑坑(一号坑)みたいでした。今は観光客でザワザワしている体育館みたいな兵馬俑坑ですが、昔は結構静かで時間が止まったように感じる空間だったんですよ。
照りつける日差しと乾燥で干からびそうだったので、何か飲みたいと思っていた矢先、目の前に茶館があるではありませんか。内装は白い壁にカウンター、アイスケースにテーブルと椅子。見た感じ観光地の定食屋かジューススタンド(?)みたいで、全く茶館じゃないんですけどね。壁に貼ってあるメニューには花茶、烏龍茶、龍井茶等、プアール茶等、当時の中国では茶芸館なんてポピュラーじゃなかったから、ハシリ(?)といっても良いのでは、という感じです。だいたいメニューに烏龍茶があるのは珍しい(笑)。この時は一ヶ月半ほど中国を放浪していて、花茶か緑茶しか飲んでいなかった為、久々に烏龍茶を飲みたかった。
友達と二人で、

やっぱ烏龍茶でしょう!

と、過去に見たことの無い烏龍茶「香檳烏龍茶」を注文してみました。15~20元位だったかな…。「檳」が何かは解らないけど、木偏がついてるから何かの木だよねぇ。その木の香りに似てるんだろうか…。なんて考えながらも、私の希望は、鉄観音みたいだったらいいなぁ~でした(笑)。鉄観音といっても、現在の安渓みたいな軽い感じじゃない、焙煎のキツイ奴ね。

そうこうしているうちに、香檳烏龍茶と第一種接近遭遇…。

………なんか、茶壺(急須)が大きいぞ…

500cは入ろうかという大きな急須で出てきたそれは、色は黒目で、味は薄目の紅茶?薄いダージリンとウバを足して2で割った感じ(笑)。でもちょっと酸味と甘味があるかも…という味でした。

「これ…紅茶みたいだよね」

「間違ってるんじゃないの?」

「これが香檳烏龍茶なんだ???」

「やっぱ、新規チャレンジなんてしないで、鉄観音にすれぱよかった~」

「………」

烏龍茶を期待していた二人は、なんか裏切られた感じ(笑)。しかも急須が大きいので、どんどん濃くなってエグ味が出てくるし。ファーストコンタクト最悪です…。


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