シアタートラム ネクスト・ジェネレーション vol.12

世田パブリック・シアター シアタートラム
ネクスト・ジェネレーション vol.12 悪い芝居 『ミー・アット・ザ・ズー』を観劇

いつもネクストジェネレーションを観劇すると驚かされます。
今回の悪い芝居 『ミー・アット・ザ・ズー』は特にね。



ちょっと苦手な関西弁から入る。大音量の生演奏。。
若者たちの人生観。私の世代では考えられない人生が今の若者たちにはあるのですね。
何故「ユーチューバーをしているのか」。そして塀の中の人間。
動物園というところ。これは昔からですが、人が檻の中の動物を見ているのか、
動物がいる世界が中心で檻の外の人間を観察しているのか。
そして、今の若者たちが、どれだけ人の目を気にし、人に見られることを意識し、
発信力にすべてをかけているのか。
檻の中・外。塀の中・外。この人生観の奥行きの深さを、一見繋がりのない、
支離滅裂(笑)な物語のつなぎ方。
この「檻の中・外。塀の中・外。」が病んでしまう若者をも作り出す。
（植田順平君の役どころが病んだ若者の象徴？）
この「檻の中・外。塀の中・外。」が今を生きる若者の象徴。
私は、この若者たちの表現力にいつも驚かされます。

さてさて、ちょっと理解したようなコメントを久しぶりに書き込みましたが、
劇評と鑑賞としては「めんどうくさくて、ウザイ場面と後半の心に刺さる場面」との
ギャップがあり「面白くも無し、面白くもあり」ってところかな(笑)。
やっぱり私の世代には音量がでかすぎた。でもでも、この劇団「悪い芝居」の
舞台には興味が湧きました。


舞台終了後　潮みか　ちゃん　と話を少しする機会がありました。
私みたいなオジサンの舞台評を真剣に聞いてくれて感謝します、ありがとう。。

STORY

お笑いコンビ・孤村ニューイヤーの孤村新年（藤原祐規）が刑期を終えて出所してくる。
新年は、迎えに来ていた相方の今福輝一（山崎彬）と共に、刑務所近くのラーメン屋に向かう。
昔と変わらずバカバカしい話をする二人だったが、つとめていた動物園を妹が辞めたと聞いた
新年は輝一にこうつぶやいた。
「やっぱり俺はまちがっとったんやろか」
新年が刑務所に入る少し前、新年の妹・孤村直（日比美思）は幼いころから憧れていた動物園
の面接に訪れる。園長代理である握光（久保貫太郎）のひと声で、晴れて動物園で働き始める直。
やがて握から不思議な話を聞かされる。
「昔ね、動物がいなくなった動物園があったらしいんですよ」
ある夜の事件をめぐり、謎めいた飼育員たちやYouTuber・恋住闇（田中怜子）らをも巻き込んで、
全編生演奏で繰り広げられる、あなたとわたしの間にある鉄格子をぶち壊す物語。
この物語は、世界が終わり始めた最初の朝に、終わる。

ストーリだけ読むとファンタジックだけどね、かなり深いですよ。この若者たちは。