日本茶道塾 ブログ

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『道具置合 天然宗左口授』を読む15

2013年02月27日 | 茶書を読む


道安囲の座敷
炉の手前の角に中柱が立ち、そこから居前座(手前)の方に壁が作られ、中柱から火灯口が開けられ、襖が入っています。
炉より向うに壁はなく、点前を始める時に、火灯口の襖を開けます。



道安座敷
客は席入りして、道具を見る時、火灯口の襖を開けて見て、見終わればまた閉めておきます。
亭主、炭手前はいつもの向切の仕方と同じようにします。
香合や羽箒は台目の時の仕方と同じです。
点前は、一般的な台目の時と同じです。
初めに、火灯口の襖を開け、柄杓蓋置を引きます。
その外、替る事はありません。

『道具置合 天然宗左口授』を読む11

2013年02月15日 | 茶書を読む



茶入を拭き清めて、茶碗を膝前へ置き、柄杓を引き一礼します。
その外は、いつもの唐物の点前と同じです。
お仕舞の時、茶碗はすぐに建水の先に仮置きします。
後道具の片付けは、いつもの通りです。
盆点も、扱いは同じようにします。
その外、茶筅飾より茶通箱、台天目も変わりはありません。

二月の釜

2013年02月14日 | 道場稽古
洞庫にて



人形遣いの棚を茶道具に応用したという説があります。(『茶道望月集』1723に「右道幸を見立初めたる事は、手グツ人形をツカイ初タル者を道幸の坊といふ也、箱をせおふて旅行自由する様に拵、夫に色々人形を入てツカイ歩行せし、其箱より見立初し事と也、其人の名を取て、今以道幸と云と也」)

胴庫は、台目畳の置き合わせと同じになりますので、竹釘の打ち方(どういう意識で先人が用いていたのか)などについても点前をしながら考えていきました。

大綱和尚(大徳寺435世。1772~1860)の初午の句。
朱漆の花入に水仙。
「侘びた表装の前に朱が生え、互いがよい味を・・・」と、いうようなお話も。



初炭の稽古では、濡れ灰を蒔くときと救う時のの灰匙の向きについても細かく見ていきました。


二月は、盆点の稽古もございます。
ご参加の皆様、宜しく願います。

干菓子作り・懐石料理講座のご報告

2013年02月14日 | 行事報告
袋井茶文化促進会のお茶を楽しむ講座で、干菓子作り、懐石料理講座が行われました。

干菓子づくり 講師 近藤様


干菓子の型にて、和三盆を用いて。
最後にお茶を楽しみながらお味見。

素適なお土産用の箱もご用意くださり、講師の方のお心遣いを感じます。

懐石料理講座は吉野亜湖が担当させていただきました。

真冬の蓋向付け、蕪蒸しと豆腐田楽を皆様と作り、試食後、一服。
「幸せな気持ちになりました」と、ご参加の方から。


皆様からお声いただきましたので、季節ごとに行いたいと考えております。

御礼とご報告を



『道具置合 天然宗左口授』を読む9

2013年02月13日 | 茶書を読む



風炉茶通箱
点て方は、いつもの通りです。
あとの茶入を出す時、立って棚の前へ座って、両手で箱を棚から下し立って点前座へ戻り座ります。
茶通箱を、いつものように扱い廻して、茶入を箱から出します。
箱を廻し戻して、立って棚の前へ行き、棚へ上げ置きます。
後に拝見で客に出す時も、茶入(棗)・茶杓・袋まで出しから、立って棚の前へ行き座ります。



箱を持ち点前座へ戻り、いつものように廻し、出すところもいつもの所です。




棚前まで行く動きが、特別ですが、外はいつもと同じです。
茶入の袋は、中柱の袋釘に一つ掛け、もう一つはいつものように置きます。
この外、茶筅飾りより、盆点まで風炉の時の扱いはいつもと同じです。

『道具置合 天然宗左口授』を読む8

2013年02月12日 | 茶書を読む



その外、茶を点てる時の点前は,いつもと同じです。
釣棚へ柄杓と蓋置を残す形は,いつもと同じです。
風炉の点前座で、柄杓蓋置と建水を持って、釣棚の前に行きます。
建水を前に置き、蓋置をいったん置いて、まず柄杓を棚に上げ、蓋置も棚に上げ、建水を水屋に持ち帰る。
また、風炉の居前(点前座)のまま、手を廻して柄杓と蓋置を釣棚に上げることもありますが、これは略した形です。
後に薄茶を点てる時、建水を持ち出し棚の前へ座り、蓋置を建水へ入れ、柄杓を建水に掛けて持ち、点前座へ行きます。
または、点前座から手を廻し直接(柄杓蓋置を)取り、柄杓をいつものように引くこともありますが、これは略した形です。
図には、水指の蓋を台目中柱の所に立掛けて置くこともある、と記されています。これは、水指の蓋の大きさにもよると思われます。