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炉の灰

2010年11月07日 | 常釜
台湾に世界お茶まつり直前にお伺いしましたが、なかなか報告を書く時間がございませんで、申し訳ございません。

月刊『茶』には、寄稿しましたので、よろしければそちらでご覧いただければ幸いです。

なお、今日は、静岡県内でいろいろな茶のイベントがありましたが、
茶家では、開炉の準備で大忙しの時期です。

風炉の灰をあげ、風炉釜の手入れをし、
風炉の茶道具を炉の道具に変えます。


(湯通しも終わり陰干しされる風炉)

炭も炉の炭となり、お香も変わります。

畳も炉畳へと入れ替え、


炉の釜据え。
五徳を水平かつ中央に置きながら、


釜の水平と高さ、中心をとります。




(実際に柄杓を置いて高さを確認)

初心者の方なら釜据えだけで何度もやり直しますため、一日仕事になります。

しかし、これがしっかりしていませんと釜の湯が効率的に煮えません。
また点前もずれてきますので、もてなしの第一歩となる重要な作業です。

最初に席入りしたときの拝見もこの釜据えも拝見。

整えば、炉に灰を入れて、


濡れ灰という炉の灰を作ります。。。
(これは何日も前からちょうど乾くように調整しながら、茶をかけておきます。)


濡れ灰の様子は各家によって手入れにより、色、様子が変わりますので、こちらも拝見して楽しみます。

*炉や風炉の灰の手入れなどは、茶道塾動画(お茶チャンネル)でご覧いただけるようにしますので、お待ちください。

炉の炭を切り、たわしで洗って、あくをぬかないと、炉の中ではぜるため、利休の時代からいろいろ考えられているわけです。


この時間があって、やっと一服の茶のためのお湯が沸くわけです。
一服の茶のための湯にかける時間がこれだけあることも、お茶をいただくときの深い味わいです。

よく稽古では点前の練習とか覚えることだと勘違いしてしまうことがありますが、これらのものはすべて自分の心を見つめ、心を成長させようとさせてくれる機会であり、稽古とはそこにあります。

炭切り会も予定しておりますので(東京)、ご参加どうぞ。
ただ知ることが意味がなく、その所作を通じて自身の生き方や心を見ていきます。

(長い枝状の炭を炉や風炉に適したサイズに切ります。全身炭の粉で真っ黒に。鼻の穴から黒いものが、、、)

開炉と茶壺の稽古が今秋から始まります。
今年は、口切りの茶事を21日に行う予定です。
(静岡)

また、詳細はご案内申し上げます。

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